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木造「集成材」中層建築現場

2014-10-19 | traveling, town walking

 CLT(Cross Laminated Timber 直交集成材 JAS規格化)の材料を使った、中層建築の現場を見せて貰いました。案内してくれたのは設計事務所の女性設計士です。民間開発の地区開発のコンペで入賞したそうです。設計、施工は分離し、CLTは材料の一部として位置付けられています。入賞のコンセプトの詳細は分かりませんが、地区での環境を配慮し、省エネ、高齢者住宅もある複合住宅地区です。家賃は日本並みですがランニングコストが安くなっています。地下10数メートル掘って地中熱も利用しています。見学させて貰って言うのもなんですが、現場は雑然としていて見学者にもヘルメットなしです。

 建物外部からでは、階段室、EV室のコアの部分は先にRCで作っていました。内部を見ると壁厚、床・天井圧も重厚でした。設計変更不可で設備との配管の取り合わせが、苦戦しているようです。井内尚樹さんの資料によれば、JAS規格化もされ、高知県大豊町で社員寮が建設されているそうです。建築規格がどうなっているか不詳です。上層階との接合部の金物が貧弱のようです。地震、台風、火災の心配される日本で、38条認定や防虫、腐食、集成材の接着剤の劣化など不安があります。日本の山から切り出した木材が使えるのか、量産体制がとれるのかも課題です。日本では木材の切り出しに人件費がかかります。間伐材の活用、あるいは2次部材としての活用はされますが、構造材としての活用の実現の目処は立つのか、興味深く注目したいと思います。豊田市の広報10月号には、森林組合が木材の切り出し現場の見学会を企画していますが、実態はかけ離れているようです。カナダのツーバイ工法も日本の湿気にやられたようで、木材の乾燥もきになります。日本の山林に多い杉、檜の利用などが出来るの鍵になります。
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