豊田の生活アメニティ

都市デザイン、街歩き・旅行、くらし

諸富他「ゼロカーボンシティ」を読んで

2024-06-27 | 気になる本

諸富、藤野、稲垣編著(2023)『ゼロカーボンシティ』学芸出版社

 地球が温暖化し、気候変動、災害増加は誰もが感じる。SDGsも大事だとわかるが、生活に追われ身の回りでどうなっているか、効果が上がっているのか、自治体のHPでも見えにくい。CO2をどうやって計っているのか、原発、火力発電、再エネ、太陽光、EV化など問題は多岐にわたる。以下、本からのメモ書きと私のコメント。

この本のはじめにで、菅首相2020年に、2030年までに温室効果ガス排出削減目標を、2013年比で26から46%に引き上げ、対策予算を引き上げた。「脱炭素先行地域」は5年間で、3/4~1/2の補助がつくことで、関心が強まったとある。

1 岡崎市はこれに選定されたが、豊田市は?その計画内容はどうか?が、第1の関心である。この政策は生活の質を下げないことを前提としている。健康では、冬の部屋の温度を18℃より下げない。これには二重サッシに効果がある。

我が家も浴室改修と合わせ補助金がもらえた。1981年の古い家は無料診断で耐震改修補助がつくが、リフォームも合わせれば進み、町の建築業者も仕事になる、と思う。以前は豊田市も「生活の質」を問題にしたが、今はトヨタと同じように民営化、非正規などコスト削減を優先にしている。グループホームの「恵」の不正が2カ所発覚した。

2 奈良県の「自治体排出量カルテ」、環境省「地域経済循環分析」を、川崎市の廃棄物発電、真庭市のバイオマスがある。これら自治体のベテラン職員の提案が指摘されている。

 豊田市の様々な政策、環境モデル都市、CO2の現状と目標、補助制度など現状と課題はどうなっているのだろうか?特に、成果主義の導入から短期の成果とコスト削減が求められ、出来そうな目標しか掲げないこと、専門職員が育ちにくいことがあり、実現のプロセスが市民には見えない。また、迅速効率のトップダウンが増え、都心整備や中央公園など情報未開示も増えている。

3 再エネをどう進めるか、目標と計画は?再エネとビジネス、雇用につなげるかがポイントに思う。足助の三河の山里コミュニティパワーから学ぶべきであろう。

水素エンジンの効果と実現性は?下山ではテストコースが完成した。人口は増えたのか、スーパーが閉店したと聞く。中山間地の人口減少は止まるのか?足助、松平など3こども園が募集停止と聞く。ラリーで地域への経済効果はどこにあったのだろうか?諸富氏の「地域付加価値創造分析」でどうか

4 岡崎市の脱炭素先行地域の事例は?EVバッテリーの再利用、地域新電力「岡崎さくら電力、中央グリーンセンターのごみ発電?木質バイオマス発電?大規模太陽光発電1432Kw?ウオーカブルなまちづくり、など気になるところである。

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能登半島地震の今と課題

2024-06-02 | 都市計画・まちづくり

居住福祉学会の能登半島地震のシンポ感想

6月1日、室崎、田中、山崎、井上氏らの報告のあと、質疑がありました。その主な気になるポイントメモである。

・回復速度が遅い(道路寸断で陸の孤島、自治体が対応できない、政府の責任が曖昧)

・仮説建設戸数4千戸/6~8千戸希望、自主避難支援ない、避難所3000人

・ボランティアが少ない、受け入れ態勢がない、若者が少ない、国の誤った判断、1極集中、大規模開発など。行政が統括しすぎでは?職人が少ない(万博か?)

・県の創造的復興について、多様性、地域分散型

・被災地に夢のある未来が持てるか?

・和合温泉の復興の後れ

・過去の教訓が生かされていない(神戸、中越、東北、熊本など)

・パルス20秒、木造が共振し被害、耐震化率は低いが伝統的建築物、高齢化、家計、後継者などの問題がある。

・避難所整備が遅れている、遠くへ分散移動、運動不足、ウイルス、弁当冷たいなど

・現在直接死230人、関連死30人、2007年も被害

・1次産業をどう持続させるか、全国の共通課題

・住居観 後継者がいない、親族以外の継続 sustainable

・住居は人権、人権とは、社会意識が低い

・自助、公助、共助でなくイタリアは国が責任

 コメント

*復興が遅い、若者のボランティア不足、過去の経験が生かされない、県の創造的復興に住民参加がない、居住の人権意識、過疎化が全国共通課題であり継続調査

住宅以外では、原発対応、液状化(内灘町、新潟県江南区天野地区、富山県富山、高岡、射水、氷見)、津波、断層などの想定地震、遅れの口実に憲法の緊急事態条項は不要

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