憲法9条が改悪されるかどうかが重要な争点の1つになっています。その参議院選挙を前に豊田市で、6月24日から26日に、憲法9条を守ろう宣伝カーを運行しました。訴えの1例を以下に紹介します。
こんにちは。私たちは「憲法を守り生かす豊田市民アクション」です。しばらくこの場を借りて、憲法9条改憲ノーの訴えをさせていただきます。
安倍首相は、改憲派の憲法記念日集会にビデオメッセージで、2020年に改憲を成し遂げる、と明言しています。何が問題っでしょうか?
1番の問題は自衛隊明記による9条の改憲です。
戦争放棄を定めた9条の後(あと)に、「前条の規定は、自衛の措置を取ることを妨げない」として、明記しています。
それが最大の問題です。戦後、自衛隊は、一人の外国人も殺さず、隊員の戦死者も出さなかった。国民と自衛隊員の命を守ってきたのは、憲法9条があったからです。書き加えるだけと言いますが、そうではなく後から加えた条文が優先され、戦争放棄の条項が弱くなります。「専守防衛」から名実ともに米軍の下で、攻撃型軍隊に自衛隊が変質させられます。
2番目の問題は、「自衛隊の行動」は「法律で定める」、と書いてあることです。それは、時の政権が法律さえ作れば、「自衛隊の行動」を無制限に拡大できる、ということになります。
これまでは、憲法9条があるために、
① ・自衛隊は武力行使を伴う海外派兵はできない、
② ・空母や大陸間弾道ミサイルなど、自衛を超える攻撃型兵器は持てない
③ ・徴兵制はできない
と説明されてきたのです。これまで できないとされてきたことが、時の政権の一存でできるようになってしまいます。
アメリカが海外で起こす戦争に、自衛隊が参加できるようになることです。アメリカなどの「大量の破壊兵器を保有」という一方的な理由で行ったイラク戦争で、当時の小泉首相は無条件で支持しました。このような戦争でも、自衛隊が派遣されることも可能になります。
第3の問題は軍事費もどんどん増えることです。
青森沖に落ちたアメリカの最新鋭戦闘機1機分の代金、116億円で、改憲されていない今だって、安倍首相は、欠陥だらけのこの戦闘機を147機も買う約束をしています。国会で予算委員会は野党が求めても3か月も開いていません。でも、北朝鮮がミサイルを打つから備えが必要という人もいるでしょう。あの国、この国が怖いから憲法変えて軍拡を、と突き進んだらどうなるでしょうか? 間違いなく、双方の軍事力が風船のように膨れ上がり、遂には弾けてしまう、そう思いませんか? 戦後70年、憲法9条が戦争を抑止してきました。(「積極的平和主義」という軍備拡張路線とは異なるものです。)トランプ大統領を国賓として招き、安倍総理は過剰接待しました。護衛艦かがを改造して空母にするとしています。イージスアショアを2か所6000億円で配備しようとしています。北朝鮮がアメリカのハワイとガムを狙っていることを想定して、アメリカの防衛のために設置するものです。
最後に、戦争を避けるには官民挙げて国際交流を密にすることです。それこそが憲法9条の精神です。
憲法記念日の世論調査では、9条を「変えない」「これまで通り」とする回答が過半数でした。
間もなく行われる参議院選挙では、安倍自公政権が改憲のための国会発議に必要な、3分の2の議席を維持できるかどうかが、日本の命運をきめる一大争点です。改憲発議がされてしまうと、自公政権はお金でマスコミを支配し、あの手この手でテレビなどコマーシャルを流します。私たちは安倍首相の9条改憲を進める政党、自民党、公明党の議席を減らしたいと思います。選挙では、改憲反対の政党や野党候補を応援してください。アメリカの武器爆買いでなく軍事費を減らしましょう。
参議院の1人区32で、市民と野党の共闘ができました。共通政策でも国民の多数の意見でもある消費税増税ストップ、原発ゼロ、年金の削減に反対し年金の底上を求めるなどで一致しています。
憲法を守り生かす3000万人署名を行っています。あなたの声を国会に届けます。
この場所をお借りしての「憲法を守り生かす豊田市民アクション」の訴えを終わります。ありがとうございました。