豊田の生活アメニティ

都市デザイン、街歩き・旅行、くらし

「日航123便 墜落の波紋」

2020-03-30 | 気になる本

   青山透子(2019)『日航123便 墜落の波紋』河出書房新書
 サブタイトルが「そして法廷へ」、中曽根元総理は亡くなり真実が語られなかった。自民党アベ政権の下で真実は解明されないだろう。自らが答弁した森友事件で、文書改竄をさせられ死に追いやられた財務省職員の手記が公表されても、再調査をしないとする首相と麻生大臣の態度である。法律に基づかない検事長の定年延長で、森法務大臣は「震災で検事は真っ先に逃げた」などと事実に反する答弁をし、内閣の意中の人事をしようとしている。おりしも、新型コロナウイルスで特措法が制定された。オリンピックは「延期」されたが、感染数の数や検査数、病院の受け入れベッド数など根拠も十分でない。「非常事態宣言」で行動だけでなく言論の自由も規制されかねない。
 本書は、日航123便墜落 「疑惑のはじまり」から「墜落の新事実」、「遺物は真相を語る」、集大成の「そして法廷へ」である。国民世論の関心が高まり、今後に真相の解明がされることを期待したい。以下は、気になる箇所の要旨である。詳細は著書で確認されたい。空の安全のために、遺族と仲間のために、真実を科学的に分析し、疑惑の解明を進めてきた著者の心意気が伝わってくる。
 不祥事を起こしながら社会的に淘汰されずに法の網を潜り抜けてきた企業や官僚組織、未熟な知識と偏った知恵による失言多き政治家らが生み出すその思考回路や言動は、閉じた環境のみ生息可能であって、一歩世界に出てみれば、その異常さは際立つ。相互依存の甘えた組織が事実を隠し、守秘と言う名の隠蔽が当然となりつつある昨今の風潮は、人間の堕落への一歩である。今日における次々と明るみにでる合理に反する不祥事は、深く張り巡らされた根っこから抜き、治療しなければ解決にならない。しかし、18年日航の副操縦士が飲酒により英国で逮捕された。先日、覚せい剤保持で逮捕された経済産業省や文部科学省のキャリア官僚は、省内の机の中に注射器を保管し、トイレや会議室で使用したと供述している。
 34年間経った日航の事故を英国の遺族に話した。疑問点は、①遺族が2度焼かれている、②炭化状態が著しい遺体が1/3ある、③目撃情報が書かれていない事故調査と目撃者との整合性がない、④日航機とファントムが一緒に飛んだ、ファントムの存在と墜落現場を一晩中不明とし公表した、などである。昨年科学的調査した(「遺物は真相を語る」)結果を報告した。
 情報公開のプロである三宅弁護士は、あれだけの事故だから資料は公文書館にも保管されるべきだと言う。
 第4エンジンが松の上部に当たって折れたが、エンジンがバラバラになる理由がわからない。日航高木元社長は事故調査委員会以外に、ボイスレコーダーなどは公表しないとしていたが、インドでの事故はそれ以前には公開していた。インド事故の翌年キャセイ・パシフィック航空が南ベトナムで空中分解した。
 相模湾に沈んだ機体の残骸の引き上げはどうすれば可能だろうか。英国の遺族は、123便の不透明な調査にならないよう、国際的な法律の制定を働きかけることが、遺族の使命である、と結んでいる。

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「日航123便 墜落の新事実」

2020-03-29 | 気になる本

青山透子(2017)『日航123便 墜落の新事実』河出書房新社
 目撃証言から真相に迫るがサブタイトルである。事故調査報告書は新事実がでれば、第3者で調査を追加、やり直しが必要である。2010年「天空の星たち」から、証言をもとに疑問の解明をしようと、足で書いた記録である。以下、疑問と証言、理由の記録である。詳細は本で確認を。
 墜落後に遺体を検視した医師によれば、現場が特定できて早く救出されていれば、100人くらい救出されていたと思われる。自衛隊は翌朝部隊を空輸する予定が、翌朝のビデオを見て、山が険しいから出動要請が午後9時以降になったとしている。
 垂直尾翼の大半が水深160mの海底に沈んだままである。
 日航機を追尾する航空自衛隊のファントム2機を目撃し、機体腹部に赤い丸があったという証言がある。ジェット機に積まないガソリンとタールの臭いが事故現場でした。事故調の前の15日に自衛隊が隔壁を5分割した。自衛隊員がファントム機を見たと言う、なぜその存在を隠し続けるのか。そうしなければいけない理由があり、それが事故でなく事件ではないかと感じた理由である。
 事故調査報告書にない事実を見つめ、ゆがみのない気持ちで数々の疑惑を解明するきっかけを作りたい。世間の「常識」と異なる思いを知った時、研究者の視点で取り組むタイプと、自分に関係ないとか自己保身に走るタイプがある。
 ボイスレコーダーで、「あぶない」「ドドドーン」など雑音や聞き取れない所が空白になっている。酸素マスクが降りて、スチューワデスは着用を手伝っていた。霧は数秒で消えた。日本航空の社内でも、事故の生のボイスレコーダーは公開されているが、123便は公開されていない。
 中曽根首相の事故時の動静はあいまいである。米軍と自衛隊が連絡しているが、首相は関与していなかったのか。
 高木社長が首相官邸に行ったら殺されると怯えていたということは、どういうことだろうか。「北朝鮮のミサイル」をネタに、脅されていたのだろうか。時おり日本政府の都合に合わせたように、日本海に飛んでいるが、1985年当時に北朝鮮から領空侵犯して、日航機を打ち落とすほどの技術があるはずもない。
 炭化遺体をみて、それほどまでにジェット燃料はすさまじいのか?現場で救助、捜索に当たった人からの質問である。分散した機体のタンクのあった場所は、あまり燃えていない。85年8月27日の第1次中間報告の前に、米側から隔壁説が伝えられ、世論もそれに傾いた。山頂で火炎放射器が使われた可能性があり、遺体が完全炭化したことと関連があるのだろうか?その理由に、墜落現場不明とファントム2機の追尾がある。各航空会社の現役機長が語る事実として、フライト中、かなりの頻度で自衛隊機に仮想的として追跡された経験を持つと証言している。
 毎日おびただしい数の飛行機が世界中の空を飛んでいる。過去の重大な事故を分析してあらゆる場面を想定し、未然に防ぐ努力をし続けてこそ安心して飛行機に乗れるのである。

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「天空の星たちへ」

2020-03-28 | 気になる本

青山透子(2010)『天空の星たちへ』マガジンランド 
 1985年8月12日、日航機が御巣鷹山の尾根に墜落した。亡くなった人が520人、生存者が4名であった。事故原因がはっきりしない。現場が直ぐに特定されない。情報も公開されない。日航、政府の責任もあいまいである。著者は元スチューワデスで、仲間が無くなっている。運が悪ければ事故に遭っていたかも知れない。事故のショックから時間がたち、遺族と同じく原因が特定されないことに疑問を持ち、空の安全を願い徹底的にヒアリング資料収集を行い、調査報告書にも疑問を持ち、本書を出したのであろう。「沈まぬ太陽」と違って、事実を客観的に調べ描写するノンフィクションであるが、読みやすい。私は「遺物は真相を語る」から読み、この本から読み直すことにした。以下、隠蔽を葬ることなく真実を科学的に追求するこの本の、部分要旨である。
 日航機の垂直尾翼の一部・方向舵が相模湾で見つかり、操縦不能で墜落の可能性の記事。(垂直尾翼はまだ海に沈んでいる)
 8月16日の事故原因、まだボイスレコーダーを聞いていないのに隔壁破壊説が、毎日新聞に載った。ボーイング社とNTSBスタッフは現場より、垂直尾翼の検分を優先した。隔壁にひびがあったのか、事故後どうしていつ隔壁は切り刻まれたのか?さらに、隔壁の破壊が原因なら後部にいた生存者はどうして助かったのか疑問がある。8月27日の中間報告では、ボイスレコーダーとフライトレコーダーが中心で、隔壁のことは触れていない。しかし、アメリカの新聞に、当該機が尻餅事故を起こして修理ミスが原因、と発表された。1987年最終事故調査報告書では、原因は修理ミスによる隔壁の破壊とし、生存者は奇跡とした。520名の命を失われた大事故は、誰も責任を問われることなく、1990年時効となり封印された。2000年8月8日民放テレビで、突然ボイスレコーダーの声が放映された。15年目の節目であった。この前の1999年には、事故調査委員会の資料1トンが細断され焼却された、と毎日新聞に報道された。
 墜落現場がころころ変わる。なぜ直ぐに特定できなかったのか?黒澤上野村の村長は、一体誰が御座山などと遭難地を断定したのか、責任者は誰か疑問を残す。中曽根首相の1日は、夏休みで軽井沢の別荘とは?現場には、警察、消防、消防団、医師会など多くの団体が関わった。現場が特定されていれば、生存者も増えただろう。
 JALとJASの合併、優待券で経営もおぼつかない。生き甲斐が感じられない職場になったのか。
 「沈まぬ太陽」のエストラに参加し、当時の現場で活躍した飯塚訓氏と大國勉氏に会うことを決めた。飯塚氏は群馬県警で身元確認班長をし、「墜落遺体」という本を書いた。大國氏は警察医で歯科医師である。DNA鑑定も一般的でない時代に、不眠不休で歯型からすべての身元を確認した。2009年10月27日現場を、村長だった黒澤丈夫氏、生存者を助けた黒澤武士氏、大國勉氏で訪ねた。現場は広範囲に渡っていたが、遺体が集中した場所が特に黒焦げ炭化状態であったという。
 2010年1月19日JAL倒産、負債総額2兆3千221億円。 

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コロナ肺炎の対応と対策に思う

2020-03-24 | 市民生活・企業都市

 豊田市でも感染者が発表され、不安も広がりマスク、消毒液はどこも売り切れです。これまでの国(特に安倍首相)と自治体の対応、市民の実情から対応を振り返ると、①クルーズ船の初動対応が失敗した、②首相が科学的根拠も示さず「支持率回復の独断」で、文科省、自治体・教育委員会を無視し、一斉休校を「要請」(指示)し父兄は混乱した。③記者発表は一方的で情報公開(今までも森友など文書非公開、改竄がある)と説明不足、ウイルス特措法の強行決定、④PCRの検査体制が不十分で、政府は病院、保健所の削減をしてきた、という経過が指摘できます。
これらを踏まえ対策として、①学校の再開、休校の基準を明らかにする。例として、学校で1人出たらクラス閉鎖、2人以上なら学校閉鎖など。自治体、教育委員会が判断。②マスク、消毒液などの確保、PCRの検査体制の拡充、医療器具、隔離病室などの準備、③聖火リレーは中止する、(オリンピックは延期の流れ)④イベントの中止、臨時休業、自宅待機など補償は個人・家計を基本に行う。消費税を5%に期間限定で下げるなどの景気対策が求められます。

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「人口減少社会のデザイン」

2020-03-20 | 気になる本

 広井良典(2019)『人口減少社会のデザイン』東洋経済新聞社
 彼の著書は「コミュニティを問い直す」、「定常型社会」を読んだ程度である。歴史的社会変化、資本主義社会の限界から他分野の研究で、今日テーマに焦点をあてて論点と政策提起をしている。人口減少社会のテーマは新しくないが、その原因は何か、どう対応するかの理解によって、取り組む課題や政策は違ってくる。
 政府の借金を他人事と捉えない。福祉を求め、将来の世代に借金をツケとして回している。最優先で取り組む課題としているが、終章で消費税をヨーロッパ並みにあげろ、と言っている点は同意できない。もっとも、高いヨーロッパの税率で福祉と教育が完全に保障されているのか、生活必需品は0%にするのかは不明である。日本のように消費税をあげても社会保障は良くならないばかりか、法人税の引き下げに使っている。また、アメリカからの武器の爆買いもしている。政府は企業の優遇税制で雇用の拡大、賃上げ、設備投資で税収も増えると考えているのであろう。この点は「定常型社会」とどう対置するかである。ポスト資本主義もその模索をすべきである。つまり、資本(大企業)の利潤追求姿勢、自動車中心のものづくりの偏りからどう抜け出すかでもある。以下、本文を引用し豊田市に引き寄せてコメントする。
車の街豊田市でもAIやIoT、ウォーカビリティ、スマートシティなど掲げるが、ベースが違い上滑りしていると思う。本ではドイツの人口約50万人のハノーファーを事例に、都市の中心部から自動車が排除され、「コミュニティ空間」となっている。ぜひ訪れてみたい都市が増えた。他にもフランクフルトなどの事例を紹介している。(交通政策の転換、「新都市H24年3月号」)これまで豊田市は都心に駐車場を4400台も作り、車乗り入れから一転、フルモールを目指すとした。それだけで、賑わいが出来るのか疑問である。これまで都心には再開発事業で35年間1千億円以上投資してきた。綺麗になったが賑わいはない。賑わうのはラグビーのワールドカップとサッカーの試合が年10回程度あるその時だけで、一過性のまちづくりである。せめてトランジットモールではないか?ここでは姫路市の事例が紹介されている。(「建築雑誌」2017根年6月号内平他)
荒川区自治総合研究所では「幸福度」の総合指標を研究し、100の自治体が幸福の政策を検討している。豊田市では都市データパックの「幸福度」中核市ランキング1位を自慢しているが、この指標は財政力、選挙投票率、雇用などが含まれ指標の再検討が必要であると思う。日本の高齢化率が高いのは、少子化が問題である。少子化の原因は未婚化と晩婚化である。若い世代の生活や雇用の不安定ないし困窮が、少子化の要因の1つになっていて、若い世代への支援というテーマが重要である。豊田市では出生数が減っている。また家族形成世帯が岡崎、みよしの近隣市へ転出超過も問題である。公営住宅は入居待ちが100世帯を超え、聖心町、樹木町の若者向け住宅では空きがある。保育園は当初の入園待ちはないが、年度途中は待機となる。また、公立保育園が多かったが、公設民営化を増やしている。小中の少人数学級は市民運動で進んできたが、小4~6年生は未実施である。隣のみよし市は完全実施である。昨年度は小学6年生が2人一緒に自殺するという、痛ましい事件があった。
 「一層の小局集中」に向かうのか、「多極集中」に向かうのか分岐点にある。「一局集中」、「多極分散」でもなく、「集約的」で歩行者中心の「コミュニティ空間」を提案している。豊田市は立地適正化計画を受け、「多核ネットワーク」で鉄道駅を核にして、人口を駅近くに誘導しようとしている。さらに「選択と集中」の名のもとに、都心へ重点的な公共投資を集中している。
 ポスト資本主義のデザイン。資本主義は市場経済であり、もう一つが限りない拡大・成長への志向である。重要なのは、「私利の追及を肯定的にとらえる」ということと「経済全体のパイが拡大していく」という二者は表裏の関係にある。「定常型社会」は止まった社会でなく、「量的に拡大しなければ退屈だ」ということではない。資本主義の多様性で、日本はアメリカ、ヨーロッパと違い、「理念の不在と先送り⇒ビジョンとその選択制に関する議論の必要性」。
 あとがきのまとめで、気になる論点が2つある。1つは、都市と農村が非対称的で、「都市と農村の持続可能な相互依存」をすべきで、都市・農村間の再分配システムを導入する。政府がするかどうかは別にして、同感である。2つは、企業行動ないし経営理念の軸足を「拡大・成長」から「持続可能」にシフトしていく。Sustainable developmentをどう理解し、実行するかは評価が分かれるところでもあるが、同感である。

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日航123便墜落 遺物は真相を語る

2020-03-19 | 気になる本

青山透子(2018)『日航123便墜落 遺物は真相を語る』河出書房新社
 もう30数年の前の墜落事故事件である。坂本九ちゃんなど500人を超える死者を出した。事故原因は隔壁の破損などとされてきたが、真相は闇の中である。なぜあの時間に飛行機はあのルートか?墜落時間が夕方山中といえども、すぐに位置が特定できなかったのはなぜか?などなど素人ながら疑問が残っていた。
 海外旅行の好きな私は飛行機の安全を願っている。不当な日航の解雇も知っている。著者は元日航客室乗務員である。事故調査委員会の報告に納得のいかない疑問が多く、東大大学院で博士号を取っている。真実を調べようとした動機はこの本では明らかでないが、科学的な調査、研究は凄いとしか言いようがない。私も社会人で大学院に行って、論文の書き方を学んだ。修士論文ですら大変であるが、博士論文は徹底的な調査検証で、資料を集め、真実を見極め、論証しなくてはならない。この本は、疑問を仮設として、調査委員会報告と別の説を科学的に提起している。小説ではなく、学術論文でもなく、読みづらいかと思っていたが、引き込まれていった。早速他の著書も予約した。いみじくも昨日は、森友事件で文書の偽装をやらされ、近畿財務局の職員が自殺に追い込まれ、妻が真相究明のために裁判に訴えた。森友以降、加計学園、首相自らの桜疑惑など、国会での虚偽答弁、官僚の文書隠蔽、改竄が続いてきた。時間が過ぎても真実が隠され検証されず、悪いことをした人が出世する。さらに、検事総長まで内閣の都合の良い人事に変えようとしている。日銀、NHK、内閣人事局、最後の司法まで中立が損なわれては、三権分立と民主主義が壊れてしまう。
本書の提起する疑問、報告書と違った見解の論点は、①事故の一番の原因は隔壁の破損でなく、自衛隊機が追撃したのではないか?②ボーイスレコーダーはなぜ公開されていないのか?③事故機をすぐに発見できなかったのはなぜか?④遺体の損傷が異常な焼け方、「2度焼け」しているのはなぜか?などである。前号の証言記録と違って、今回の内容は残骸の化学的分析を行っている。遺族も真実を求めるが、亡くなった人は戻ってこない。生活もあり、干渉もあるだろう。いずれにしても、著者の真実を求め科学的な論証を探求する熱意に感動し敬意を表する。
以下、内容の気になったポイントである。
 なぜ、ファントム2機が墜落前の日航機を、追尾していた事実を自衛隊は隠すのか。機体腹部の赤い物体は何か。上野村住民が真っ赤な飛行物体を目撃。墜落場所が不明でも、その日の夜のうちに自衛隊車両が上野村に終結したのはなぜか。情報の不透明さは誤った判断を生じさせ、偽りの土台の上に立つ決断は、未来をゆがめる。あっという間に無知な愚衆が多数となり、相手国を思う想像力と罪悪感が欠落し、戦争へと向かったのは歴史が証明している。
 国産の巡行ミサイルの洋上飛行実験中に突発的事故が起きて、日航123便の飛行中、伊豆稲取沖で垂直尾翼周辺に異変を発生させた。即座にファントム2機が追尾しその状況を確認した。自衛隊はそのミスを隠すために一晩中墜落場所不明としていた、と考えると筋が通る。しかし、決定的証拠を持つ側が政府であり、実施していたのが防衛庁であれば、「日報隠し事件」ように表にでないだろう。
 「事実を伝えることがノンフィクションである限り、死者への尊厳を持って読者にわかりやすく、実感してもらうことで真相究明につながるのであれば、それは表現の自由の範囲であり、公序良俗に反することなく、学術的な観点からも必要なことである。」2015年民間テレビ局が日航機の残骸を捜索し、発見して未だに沈んでいる事実が明らかになった。
 組織全体が隠蔽を行わざるを得なかった場合、過度な「恐れ」と相互監視、自己保身によってその罪をかぶり続けなければならない関係者が増えていく。トップに立つ人間にとって、公表するのに不都合な事実の「申し送り事項」という「隠蔽」は、次第に大きな圧力となり、次々と罪人を生み続ける。自分も知らぬ間に加害者となり、自殺者も出てくる。分厚い未公開資料はどこへ。
 火災現場での違和感。「故意に不明として、一晩中山頂で何か燃やしていたのではないか」。もしも2度目の火災が何者かの意図によって発生したのであれば、制服が不燃布ではない以上、なんらかの心理的な作用によるものではないだろうか。ミッキーマウスも燃えていなかった。機長の制服がないことにもつながる。「気取った理論など気にするな。誰かがオフィスで考えた理論を信じてよいのか、それよりも実際に見たものを信じるべきだ」(ジェイコブス)。
 化学分析の結果、航空機材料に含まれないベンゼンと硫黄値が高いことである。消防団の証言は「ガソリンとタールの臭い」に合致する。ジェット燃料でなく、ベンゼンが含まれる大量のガソリンが用いられ、ジュラルミンが融解してドロドロになって固まった。武器使用の可能性を高めた。事故調査報告書が出た時から、その論拠となる生データを開示せよ、と関係者が要請してきた。運輸安全委員会も無視してきた事実は思い。
 横田空域の危険性。日米合同委員会組織は13名で、日本側は1名少ない。国民の方を向いているのかあきれるほど米軍のいいなりとしか思えない。世界情勢を鑑みるに、隣国の脅威を煽る必要性もなく、新たな「敵国」を作り出すのでもなく、安全で争いのない平和な世の中は誰もが願っている。

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毘森公園の早期再整備を!

2020-03-08 | 都市計画・まちづくり

毘森公園の再整備を優先すべき理由!
-20年3月豊田市議会の根本議員質問・答弁から問題点と提案-2020.3・8

豊田市の毘森公園は計画面積11・5ha(S46年都市計画決定、H2年変更拡大)で、整備され供用開始しているのは8.0ha(未供用3.0ha,C1、C2ゾーン)です。万頭山事件、神社、自治区用地など複雑な経過を経てきた。現在、プールが老朽化し解体していますが、その跡地は芝生広場にするだけです。毘森公園の種類は総合公園で、多様な人が利用されるべき公園に位置付けれています。しかし、野球場、弓道場、テニス場などのスポーツ施設が多くあるので、便宜上市スポーツ課が管理しています。この公園は豊田市駅からも近く、地域だけでなく多くの人が利用可能です。しかし、木が伸び放題で暗い感じです。遊具も古く、アップダウンも多く、利用が少なくなっています。再整備の計画がありましたが、2008年のリーマンショックの影響で凍結されました。5年間法人市民税の減収が続きましたが、その後財政状況は回復し「804億円ほどの財政余力」ができました。
しかし現在は、スタジアムのある中央公園の拡大計画に重点が移され、第8次総合計画で毘森公園の再整備は、凍結されたままになっていることに最大の問題があります。人口も減少期に向かい、法人税の半分ほどを国税に持っていかれるなど厳しい財政状況で、新規大規模公園よりも既存の毘森公園を整備した方が安く、駅近く住宅地で市民に利用できる公園となります。中央公園を優先して整備するとしていますが、その整備する事業費と毘森公園の整備事業費を全市的立場で比較検討すべきです。そのためには、まず、毘森公園の計画調査費1千万円程度を組んで、以下の点を検討すべきであると提案します。
1 スポーツ施設のあるAゾーン、子どもの遊び場・広場Bゾーン、未着手の森林保全C1、湿地C2ゾーンなど全体を便宜的に3つに大きくゾーニングする。
2 Aのスポーツ施設ゾーンは、誰でも利用できる総合公園であるので、縮小の方向で検討する。
3 Bゾーン(中央の道路から枝下用水)は最も重点的に整備するゾーンである。樹木の間伐で明るく見通しを良くする。園路コースを整備する。遊具、水遊び場、フィールドアスレチック、バーベキュー場など多くの市民の要望を出しまとめる。
4 Cゾーンは枝下用水より東側で、未着手の森林C1と湿地保全C2ゾーンで、樹木の間引き・間伐で散策道の整備程度で整備費はそんなに必要ない。小坂の郷を活かす。用水に橋を架ける。(2020.3.7写真はC1ゾーンの森林地域である。枝下緑道との連絡、散策路と東屋、ベンチの設置が欲しい。眺望も素晴らしい。)
5 広域避難地の位置づけ、活用方法を明確にすること。地域防災計画では、一時的「広域避難地」(住宅密集地などで大火災が発生した場合、火災が収まるまでの間、一時的に避難する場所です。)と仮設住宅建設予定地(Aゾーン主に野球場を想定)。Bゾーンのプール跡地で芝生広場の計画であるが、到達までのアクセス性が悪く、夜では危険で避難場所に適さない。水道施設は生かせるが、避難地としての利用計画は未定である。Bゾーン整備の凍結理由(3月議会部長答弁)にならないことは、現場を見れば明らかである。
 まとめ1
 豊田市はこれまで豊田市駅前の再開発を30年以上続け、事業費は1000億円を超えています。一言でいえば、綺麗になっても賑わいがありません。引き続き、都心の整備を最重点施策に位置付けています。都心環境計画で駅前通りに、車を入れずにフルモール(歩行者専用道路)にし、バスターミナルを西口に一本化にする大改造計画です。しかも、その事業費は議会で質問しても、計画はイメージで設計してみないとわからないという市当局の答弁です。それでも交通量などの調査は続けられ、2回の調査費は1千400万円ほどです。また、スタジアム周辺で計画されている中央公園は、これから都市計画決定や用地買収がされ、完成までに10年以上かかり、その事業費も未定です。この事業が終わらないと毘森公園の整備も調査もされないのか、ここが問題で、これまでの経過を含め次回に述べます。ご意見をお寄せ下さい。(ゾーン区分け図 略)

写真1 Cゾーン、森林、枝下沿いの入り口

写真2 途中 市街地を望む

写真3 間伐伐採中(三共造園)、竹も美しい

写真4 途中 仮設の休憩ベンチ、対面に枝下用水、プールがある。こちらからアクセスできる橋が必要。

写真5 入口の反対側、枝下用水の耐震化工事。緑道もここで途切れる。

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