浜矩子(2017)『どアホノミクスとトランパンノミクス』毎日新聞出版
本書はサンデー毎日誌の取材から再構成したもので、経済の底流を読み取ることができる。消費税の考えただけは個人的には考えが違う。以下、主なポイントの概要で、( )内のコメントは私の考えである。
日本は今までに驚くべき閉鎖性を保持した状態できてしまった。日本は経済大国であり債権大国、成熟大国である。(国会で入管法改定が議論されている。財界の安い労働力が目的で、既存の外国人研修制度の失踪問題を放置したまま、情報・議論不十分なまま強行をアベ総理は狙っている。)
Q.若者はなぜアベ政権をしじするのか?A.不安が「強い日本」に引き寄せられる。終身雇用・年功序列が消え、年金も当てにできず、正社員にもなれない、将来への不安である。OECDが2016年にまとめた報告書によれば、日本では18歳から25歳層の相対的貧困率が19.7%に達している。日本全体としての相対的貧困率は16.1%で加盟34か国中7番目と高い。
Q.「シムズ理論」が日本で話題になるのはなぜか?A.財政赤字の問題を帳消しにする便利な理論だと思っているから。いわば意図的な無責任財政のすすめだね。緊縮財政でなく、インフレで債務負担を軽減する論法だね。日本に当てはめれば、無責任財政宣言がおすすめですよ、ということはシムズ先生もいっている。(11月26日参議院の予算委員会で藤巻健史氏が、日銀黒田総裁に質問している)
国家デフォルトつまり国が借金を踏み倒すとどうなる?1つは通貨切り替え。日本国民や法人が多いからできてしまいかねない。預金を引き出す封じ手に新円えの切り替えがあるかも。国家が債務不履行状態・デフォルトに陥れば、国民がツケを払わされる。今の日本の財政を立て直すために、消費税はさけられない。(法人税減税をやめて、軍事費を削減すれば可能だと思う。)法人税の減税競争をやっていてよいのだろうか。
日銀は物価上昇率2%まで国債を買い続ける(国の財政膨張支援、「担保なしの借金」)目標は達成できず、取りやめて「出口封じ」をした。しかし、日銀の国債保有高がGDPを18年中に超えてしまうから、買うことも限界にきている。唐突なGDP統計の改訂が始まった。(ここでも改竄が行われていたのか)
Q.アホノミクスはどこへ向かおうとしているのか?A.彼らが目指すの大日本帝国。