豊田の生活アメニティ

都市デザイン、街歩き・旅行、くらし

昭和美術館庭園

2016-02-17 | traveling, town walking

毎日文化センター企画の「隠れた庭園探訪」2に参加した。場所は良く通った南山教会の近くで、昭和美術館の敷地内だった。地下鉄杁中駅から15分ほど。京都まで行かずに東海にも隠れた名園があるとの誘いであったが、庭はあまり手が入っていない様子だった。西尾の尚古荘のが良いと思った。講師曰く、名古屋で有名なのは徳川美術館の庭園と白鳥庭園ぐらいとのこと。庭は池泉回遊式で、池は堀川に見立てたもののようだ。建物は堀川沿いにあったものを、昭和10年ころに移築したもので、戦火を免れたものである。建物に付属した茶室も「捻駕籠」という、特殊な地形による形状からできている。講師の説明では、昔は庭を大事にし建築を建てたが、今は庭は建物の付属としか扱われていないということであった。同意できる点も多いが、所得の少ない人は住宅と車庫を作るのが精いっぱいである。最近では、高層マンションによる住戸のみを作る世相である。地域の住環境は劣化している。周辺の住宅地は敷地も広く、木々がうっそうとして鳥もさえずる高級住宅地である。

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ガウディとモダニズム

2016-02-15 | traveling, town walking

カサ・バトリョの屋上庭園

 カサ・バトリョの音声ガイドで、「モダニズム建築」という説明を聞いたのに疑問を感じたので、建築・都市計画をかじった私として気になり調べてみることにしました。その理由の一つにモダニズムの代表者ル・コルビジェ(18871965)の「輝く都市」を読んだことがあるからです。コルビジェは個人的には好きではありませんが、超高層ビルがオープンスペースや周辺住環境も無視した建築計画が今も生き延びているから、無視するわけにはいきません。ガウディ(18521926)と時代的には重なりますが、意匠は全く異なるものだと思います。つまりガウディはモダニズム思想に触れているでしょうが、モダニズムでないという考えに立つものです。

「モダニズムとは過去の歴史的建築様式(ロマネスク、 ゴシック、ルネッサンス、バロック、ロココ)や伝統的慣例を完全に無視し、18世紀後半に入り一気に多元化した時代で、合理主義、機能主義、実利主義にのみ立脚して社会や文化までも再構築 しようとした一種のイデオロギー」です。Wikipediaによれば、「モダニズム建築の多くは装飾のない直線的な構造で立方的な形・白い箱と言われる」とあります。さらに、代表的な建築に1903年フランクリン街のRCアパート、1910年ベルリンのAEGタービン工場、1930年のバルセロナ・パビリオンなどです。モダニズムは近代建築5原則(ピロティ、屋上庭園、自由平面、水平連続窓、自由立面)に象徴され、鉄、ガラス、S造、RC造に特徴があります。カサ・バトリョ(190406)、カサ・ミラ(190610)は屋上に「庭園」はあります。カサ・バトリョは1877年建築の物を改築したものです。当時の市民は「石切場」と酷評したようで、構造も石造りです。「吹き抜け」で上手く採光、換気を活かしている点は感心します。直線を使わず自然界を観察し、曲線や人間工学を活かした芸術的な作品です。これはスポンサーがいて、模型で時間とお金に制限がなく、自由に設計、施工が出来たことが大きいと思います。ガウディは時代を超えた天才建築家です。

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