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「ゴーストバスターズ/フローズンサマー」

2024年04月05日 23時42分16秒 | 映画(2024)
これで、もとどおり。


前作の「ゴーストバスターズ/アフターライフ」がそれなりにヒットしたことにより同じメンバーで作られることになった続篇。ただ今回、J.ライトマンは監督から退き、共同で脚本を執筆したG.キーナンが担っている(二人での脚本は変わらず)。

「アフターライフ」はこれまでのゴーストバスターズとは一線を画す作品であった。シリーズの真骨頂と言える「ゴースト」と「コメディ」が鳴りを潜め、代わりに前面に押し出されていたのは、初代ゴーストバスターズの頭脳であったイゴン博士の家族を中心とした人間ドラマであった。

良く練られたドラマに加えて、B.マーレイD.エイクロイドといったレジェンドバスターズが久々にそろい踏みするという豪華さも手伝ってのヒットだったのだと思う。

約3年の月日が経ち、スペングラー一家はニューヨークへと転居し、新生ゴーストバスターズとして日々奮闘していた。M.グレイス演じる孫娘のフィービーは15歳となり、大人の美しさを醸し出す眩しい女性へと成長していたが、いかんせん未成年であることが問題となり、市長からゴーストバスターズとしての活動を禁じられてしまう。

納得がいかないフィービーは、ふとしたことで出会ったゴーストのメロディと仲良くなるが、メロディの後ろに世界を滅ぼそうとする邪神の影があることには気付いていなかった。

というわけで、基本的には前作と同様に話の中心はフィービーであり、思春期を迎えた彼女の複雑な感情が問題を引き起こす。実の母親が手を焼く中で、前作で急接近してどうやら結婚したらしい義父を含めて、新しいスペングラー一家の絆が描かれる。

並行してレジェンドバスターズも今回は序盤から登場して、かつての友情だけでなく、正しいリタイア後(ゴールデンイヤーズ)の生き方を模索する様子にスポットが当たる。

ただ、いずれのドラマも前作から連なる軸での物語であり、もうひとつ跳ねた感じがしなかったのが正直なところ。レジェンドたちも、前作で溜めて溜めてクライマックスで満を持して登場、という流れに比べると、新鮮さや爆発力で劣ってしまっていた。

作り手はその辺りを分かっていたのだろう。今回はゴーストにかなり比重が置かれており、最大の敵である邪神のガラッカに加えて、非生命体を移動するゴースト、前作に引き続いて登場のミニマシュマロマン、旧シリーズで出てきていた食いしん坊のゴーストなど、個性豊かなゴーストが全編を通して画面中を飛び回っていた。

ニューヨークに舞台を移したことを含めて、これをもってゴーストバスターズが帰ってきたということになるのだろう。世界の危機を救い大勢の市民からの喝さいを浴びる様子は、40年前に見た光景。

かつての栄光に戻るのか、新しい時代が始まるのか。M.グレイスが出演するのであれば次作も観ようかな。

(70点)
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