Con Gas, Sin Hielo

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「ビートルジュースビートルジュース」

2024年10月02日 21時39分13秒 | 映画(2024)
3回呼ぶには、もう1作続篇が必要。


前作は観ていない。調べてみると「ビートルジュース」が公開されたのは1988年。M.キートン演じるビートルジュースを見て、J.キャリーの「マスク」みたいだなと思ったけれど、こちらの方が古かった。

前作は観ていないけれど、なんとなく経緯を想像できるのは、作り手が親切だからか、そもそもシンプルなストーリーだからか。

36年前はアイドル的な存在であったW.ライダー。すったもんだがありながらも再びスクリーンに戻ってこられたことがうれしい。代わりのアイドル枠を務めるのはJ.オルテガ。この母娘関係も、きっと前作と重なる部分があるのだろうと想像。

生まれながらの霊感を持つリディアは、(おそらく)前作の騒動以後、その特異な能力を使ってテレビ番組のホストとなりひと財産を築いた。しかし、霊媒師というインチキ臭い職業を娘のアストリッドは良く思っていない。

急死した祖父の通夜に訪れた(おそらく)リディアの故郷で、自転車で家を抜け出したアストリッドはある少年に遭遇。しかし、実は彼は訳ありの少年で、アストリッドは死後の世界へ連れて行かれてしまう。

軸となるのはリディアとアストリッドの母娘関係だが、その他にも、ビートルジュースの元妻、急死した祖父、だいぶ前に亡くなったリディアの夫=アストリッドの父親など多くの死者が現れて、人間界と死後の世界を股にかけた大騒動を繰り広げる。

冒頭にビートルジュースのキャラクターが「マスク」みたいと書いたが、神出鬼没、瞬間移動は当たり前・・・と思えば、突然ミュージカル張りに朗々と歌い出す場面もあり。このハチャメチャを、(おそらく)36年前と同じようなアナログの映像で作り上げているところがポイントが高い。

思い返せば、冒頭のキャストやスタッフのクレジットが流れる感じも、どこか80~90年代の香りが漂っていた。この辺りが、最近の技術の進歩に沿って膨張し続ける大作群と一線を画す効果を生み出しているのかもしれない。

いまや巨匠と言ってもよいT.バートン監督が何故いま本作を作ったのか。というよりは、巨匠になったからこそ、自分の好き勝手に作品を作れるようになったということなのか。

いずれにしても、今後も彼ならではの、彼にしかできない独特の空気感を持つ作品を作り続けてほしいと思う。

(80点)
コメント
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