AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

4529:プリアンプ

2018年08月07日 | ノンジャンル
 Oracle製のCDトランスポートの蓋を開けた。そして、CDを固定するスタビライザーを外して、CDを一枚セットした。選択したのは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。第1楽章を通して聴いてみようと思った。

 Integra A7は、幸い電源を入れてから、しばし待ってもノイズが出ることはなかった。大きくしっかりとしたボリュームノブを左右に回してみたが、ガリが出ることはなかった。さらにセレクターレバーやトーンコントロールレバーも回してみたが、ノイズは生じなかった。

 使用されていた間に何度かメンテナンスを受けてきたもののようである。コンデンサーなどの部品類はメンテナンスの際に取り換えられたようで、状態は比較的良いもののようであった。

 セレクターを「AUX」にセットして、CDトランスポートのリモコンを操作した。ピアノ協奏曲第3番の第1楽章が流れ始めた。

 Integra A7はどちらかというと無骨なデザインであるが、その見た目とは違い、穏やかな音がTANNOY GRFから流れ始めた。

 TANNOY GRFは1950年年代の半ばに製造されたものである。1976年発売のIntegra A7とは、年の差が20年ほどある。

 1950年代の真空管アンプとの相性が良いGRFとIntegra A7との相性は必ずしも良いわけでないが、その出てくる音は予想していたものよりは艶っぽく感じられた。

 第1楽章を聴き終えた。想定していた音よりも印象が良かったので、もう1枚CDを取り出した。マーラーの交響曲第5番である。

 その第1楽章を聴いた。冒頭から5分ほど聴き進み、ちょっと低域が不足気味に感じられたので、トーンコントロールで低域を持ち上げてみた。トーンコントロールは調整できる周波数帯も選択できるようになっている。しっかりとお金をかけた構成である。

 低域の量感が出てくるとバランスはよりどっしりとしたものになった。中高域よりも上に関しては、まだモヤモヤしていて抜けきった感はないが、長い間保管されていたものであるので、これは時間の経過とともに改善されていく可能性が高い。

 「これなら、今回のようにMarantzのアンプが修理などで不在になっている間の代打としては、十分に役に立つかもしれない・・・」と思った。

 さらに「このIntegra A7はプリアンプ機能があったであろうか・・・もしプリアンプ機能があれば、Integra A7をプリアンプとして使い、Marantz Model2をパワーアンプとして使うという、変則的な構成も考えられるな・・・」と思いついた。

 Integra A7の裏面を覗いてみると、「PRE OUT」「MAIN IN」を明記されたRCA端子が並んでいた。プリアンプとしてもパワーアンプとしても機能することができるようであった。

 「試してみるか・・・しかしまずありえないペアではあるが・・・プリメインアンプとして使う場合と比べてどうなのであろうか・・・」という純粋な好奇心は抑えようがないものであった。
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