AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

4950:レッドブル

2019年09月30日 | ノンジャンル
 コンビニ休憩を終えて、山伏峠の上り口である「名郷」を目指した。快適な天候に誘われたのであろうか、今日はローディーをよく見かけた。

 まずは短い峠である山王峠を越えた。普段はもう少し抑えめで走るが、今日はそれなりの負荷で上っていった。

 山王峠を上り切って、その向こう側に重力に任せて下っていくと、県道に突き当たる。そのT字路交差点を左折して、名栗川に沿って続いている県道を走った。



 道は緩やかに上っている。周囲は緑に囲まれていてのどかな山間の道である。その道を8両編成のトレインは順調に走っていった。

 1週間後は箱根ヒルクライムである。普段は自動車専用道路である箱根ターンパイクを走るヒルクライムレースである。

 そのコースの距離は13.8kmで、平均勾配は7.2%である。スタートから10kmほどは10%前後の斜度の坂が続き、ゴール手前3kmほどからアップダウンコースとなる。

 厳しい斜度の坂が続くので前半で脚を使いすぎないようにペース配分に気を付けないといけない。ゴール手前のアップダウンエリアでは50km/hを超えるようなスピードで走るシーンもある。

 ここ3年のタイムは、いずれも1時間3分台であった。2016年:1時間3分38秒、2017年:1時間3分26秒、2018年:1時間3分4秒、という具合である。

 いずれも1時間3分台のタイムではあるが、少しづつはタイムを縮めてきていた。今年も自己ベスト更新ができればいいのであるが・・・

 富士山スカイラインを走った時には20kmを越えたあたりから腰に痛みが出た。箱根ヒルクライムは距離が比較的短いので、痛みが出ない可能性が高いように感じている。

 今日、山伏峠とそれに続く正丸峠を走ってみて腰の具合も確認しておきたかった。普段の生活では腰痛に悩まされることはない。

 6月に柳沢峠のヒルクライム時に腰痛に襲われてから、ヒルクライムの後半で痛みに襲われることが多くなった。

 山間の道を走り続けていくと「名郷」に到着した。ここで一息入れる。他のローディーも来ていて、皆ヒルクライム前のひと時をここで過ごしていた。

 小さな食料品店の前に置かれている自販機で「レッドブル」を購入した。翼を授けてくれるか否かは不明であるが、気合が入るような気がして、一気に飲み干していった。
コメント

4949:ORCA

2019年09月29日 | ノンジャンル
 昨日スマホで見た天気予報はあまり良いものではなかった。午前中はもちそうであるが、午後から雨が降る確率は60%とのことであった。

 「降られないといいけど・・・」と思いながら、朝の7時にLOOK 785 Huez RSに跨って自宅を後にした。

 サイコンに表示される気温は19℃。走るにはちょうどいい気温である。肌に触れる風が実に心地よい。

 多摩湖サイクリングロードを抜けていって、集合場所であるバイクルプラザに着いた。今日の参加者は8名であった。

 8台のロードバイクの内訳はORBEAが4台と半分を占めていた。残りの4台は、COLNAGO、FUJI、Kuota、LOOKが1台づつである。

 4台のORBEAは全てがORCAである。ORCA OMRが2台に、ORCA AEROが1台、そしてつい最近発表されたばかりのニューモデルであるORCA OMXが1台である。

 ORCA OMXはディスクブレーキ専用モデルで、OMRとAEROの良いとこどりをしたようなフレームである。

 軽量フレームでありながら、空力特性も優れている。さらにディスクブレーキ専用設計と、今の時代のロードバイクのトレンドを一身に背負ったモデルとなっている。

 8台のうち半分がORBEA ORCAであるトレインは爽やかな空気の中を走り始めた。今日の目的地は定番コースである「正丸峠」である。

 多摩湖サイクリングロードを抜けて、旧青梅街道を走った。ペースは速めであった。気温はそれほど上がっていないはずであるが、走っていくうちに汗が流れ始めた。

 旧青梅街道から岩蔵街道に入った。岩蔵街道に入ると周囲の景色は開けてくる。その岩蔵街道をトレインは相変わらず「快速」で走り続けた。

 圏央道の青梅インターの下をクランク状に潜り抜けていってさらに先へ進んだ。幾つかのアップダウンを越えていき、岩倉温泉郷を抜けた。

 さらに少し進んだ先にある「ファミリーマート飯能上畑店」でいつものようにコンビニ休憩をした。

 この店の脇には昔ながらの倉がある。その倉の前にORBEA ORCAが4台、キレイに並んだ。左からORCA AERO、ORCA OMXそして2台のORCA OMRが並んだ。なかなか壮観な眺めであった。


コメント

4948:Gattaro

2019年09月28日 | ノンジャンル
 店名である「Gattaro」は、イタリア語であろうか。イタリアンレストランであるからきっとイタリア語だと思うが、スマホで調べてもその言葉の意味は分からなかった。

 「黒猫」のイタリア語は「Gatto nero」。それを略して「Gattaro」としているのかもしれない。それを裏付けるかのように、店内には猫の小物がたくさん飾ってあった。

 JRの阿佐ヶ谷駅から中杉通りを青梅街道に向かい少し歩いた先を右に曲がって脇道に入った住宅街の中に、その店はある。

 7年ほど前にオープンした店は分かりにくい場所にあるが、人気は高いようで、週末には予約しないと入れない。

 店内にはカウンターが6席あり、テーブル席が4つある。狭すぎず広すぎずちょうどいい広さである。内装は気取った感じがなく、目に馴染む穏やかな雰囲気に溢れている。

 シェフは1人で、フロワー係は2人。予約を取ってくれたAさんと二人で行った。入口には「今宵は予約で満席です。」と書かれた張り紙がしてあった。

 「2名では、前菜を2品、パスタ1品そしてメイン料理1品でちょうど良いボリュームです。」とメニューの下に書いてあったので、その通りに頼んだ。

 前菜は、秋刀魚を使った料理とミネストローネ、パスタはキノコを使ったものを頼み、メインは和牛のステーキである。

 Aさんはワイン、私はノンアルコールビールを飲みながらテンポよく運ばれてくる料理を楽しんだ。

 サービスでお通しとして「鯛のカルパッチョ」が出された。ぷりぷりの鯛が今後出される料理への期待感を高めてくれる。

 秋刀魚を使った前菜は、濃厚な味わいでボリュームも十分。今年の秋刀魚は不漁で小振りという印象であったが、出てきた秋刀魚はどっしとしていて細身ではなかった。

 次に出されたミネストローネがかなりのレベルの高さで、一口含み思わずAさんと目を合わせた。「かなりレベルが高いですね・・・」と言葉を交わす。



 サービスで出されたパンを手に持つとそのぎゅっと詰まった感のある重さに少々驚いた。ミネストローネとパンを堪能し終えたところで、パスタが出た。



 アルデンテである。かなり本格的なアルデンテ。味わいの濃厚さも一口食べて何度か頷くほどのもの。全てにおいて実にしっかりとしている。

 最後はメインの和牛のステーキ。炭火で焼かれたのかスモーキーな味わいが肉の旨味を引き立てる。肉質は肉の王道を行くもので実に口当たりが良い。

 前菜2品、パスタ1品、メイン料理1品・・・それを2名でシェアしたが、お腹は十二分に満たされた。

 「Gattaro」の料理は、どれも強さというか芯のあるしっかり感を感じさせるものである。どこにもふにゃっとした抜けたところがなく、いい意味で「力強い」料理であった。

 Aさんはワインを3杯。私はノンアルコールビールを2杯飲んだ。料金は13,000円。一人当たり6,500円。その金額に十分すぎるほど見合う質と量であった。

 人気があるのもうなずけた。大きな通りから一本脇道に入り、やや奥まったところにあるので立地としては良いとは言えないのに、週末は予約で一杯・・・皆、美味しいものには目がないのであろう。
コメント

4947:文字盤

2019年09月27日 | ノンジャンル
 「和歌山、どうだった・・・のんびりできた・・・?」先月「ゆみちゃん」にこの店で会った時、地元である和歌山に連休を利用して3日ほど帰る話をしていた。

 「まあ、いつも通りです・・・『結婚しないの・・・』という言葉が母の口から何回でたことかって感じでした・・・」と彼女は苦笑いした。

 彼女の3歳違いの弟は自閉症である。コミュニケーションをとることもほとんどできない。彼女の両親にとっては、彼女が結婚して子供を生んでくれないと、血筋が途絶えてしまうという思いが強いのかもしれない。

 「そういえば最近イド・ケターという自閉症の人が書いた『自閉症の僕がありがとうを言えるまで』という本を読みました・・・ケターによると、自閉症の人間の内面は実に整然とした理性があり、知能のレベルも一般に思われているよりもはるかに高いとのことです。ただ内面の思いと肉体を連結する指示系統が断絶していて、自分の思いとは全く別の行動をとってしまう。もしかして弟もそうなのかなという気がしています。」

 彼女の前のカウンターには、出来立てのナポリタンが置かれた。オレンジ色をしたナポリタンからはうっすらと湯気が上がっていた。

 「自閉症と遺伝との関係はまだ解明されてはいないけれど、やっぱり心のどこかには弟が重度の自閉症だということは、私の子供もそうなる可能性が一般の人よりも高いという気持ちがありました・・・結婚・出産というものに希望をあまり持てないのも、弟に振り回されて大変だった両親をずっと見てきたからかもしれません・・・」

 彼女はナポリタンの脇に添えられたアイスコーヒーを引き寄せて、ストローは使わずにそのまま口元へ持っていった。

 「その自閉症の著者はどうやってコミュニケーションをとってるの・・・?」と彼女に訊くと、「文字盤です・・・文字盤を指さすのです。一字づつ・・・」との返答が返ってきた。

 「もしかして、弟も文字盤を使ったらコミュニケーションが取れるのかと思って、『はい』と『いいえ』と書いた簡単なものを持っていったんです。」

 「そして、幾つか質問したんです・・・文字盤を指さすように言ってから・・・」

 「『思いと行動がばらばらで苦しい・・・?』と訊いたら、いつも通り手をばたばたとはばたかせていたと思ったら、右手だけが動きが止まって『はい』を指さしたんです。」

 「えっ・・・本当ですか・・・」と私は驚いて彼女の表情を見た。

 「どの後幾つか質問したんだけど、その質問以外には文字盤を指さそうとはしませんでした・・・」

 「そう・・・でも、なんだかちょっと希望の光が見えたような気がするよね・・・」

 「私にはまだ判断ができないけれど、外見上は奇異な行動ばかりが目についてしまう弟の内面に全く別の人格があるのかもしれないという気にはなっています・・・」

 その後、しばらくとりとめのない話をしてから、私は一足先に店を後にした。昼間は暑かったが陽が落ちるとさすがに9月の下旬であるので涼しい。コオロギと思しき鳴き声がどこからともなく響いていた。
コメント

4946:グレー

2019年09月26日 | ノンジャンル
 「お久しぶりです・・・」「ゆみちゃん」は喫茶店「Mimizuku」のカウンター席に座りながら挨拶した。

 私は一番奥のカウンタ席に陣取って、頼んだナポリタンを食していた。私が座っている場所の斜め前にはオレンジ色をしたパタパタ時計が置かれている。その表示板が示している時刻は「19:01」。

 しかし、スマホの時刻を確認すると「18:38」と表示されていた。この時計は時刻が合っていたことはない。1960年代の製品で丸みのある独特のデザインがかわいらしい。

 彼女はナポリタンとアイスコーヒーを注文した。彼女は鞄から取り出した愛用のiPhoneをカウンターに置いた。彼女のiPhoneは「8」である。

 「まだiPhone11には替えないの・・・?」と何気なく訊いた。iPhoneは最近最新型である「11」が発売されたばかりである。
 
 3年ほど使用したXperiaを最新型の「Xperia 1」に機種変更するために自宅近くのauショップに行った日が、丁度iPhone11の発売日であったので、店内は混んでいた。

 「やはり、iPhoneは人気があるんだな・・・」と、混んでいる店内を見渡して思った。「発売日から数日は、とても混みあいます。」と店員は話していた。

 結局1時間ほど待たされて、ようやく私の番が回ってきた。Xperia 1は、従来のものよりも縦と横の比率が随分と変わった。

 横幅はほぼ同じであるが、縦が長くなった。このプロポーション、かなり独自のものである。ユーザーの評価は分かれると思うが、私的には「良いんじゃない・・・」と評価している。

 「欲しいんですけど・・・価格が11万円をこえますからね・・・どうせならPROを買いたいですからね・・・」

 彼女はそう言って、小さく溜息をついた。彼女は一人暮らしであるので、それほど経済的に余裕があるわけではない。

 彼女は私のスマホを見て「替えました・・・?」と訊いた。「つい最近ね・・・買いに行った日がたまたまiPhone11の発売日だったんで、混んでいて1時間も待たされたよ・・・」と答えた。

 「見せてください・・・」と彼女が言うので、手渡した。それを彼女は慎重に受け取って眺めた。

 「良い色ですね・・・このグレー・・・やっぱり随分縦長なんですね・・・最初はちょっと違和感があるけど・・・すぐに慣れますよね。やっぱり最新型は画面が綺麗ですね・・・私も新しいのに替えようかな・・・」

 彼女はそう言って、そっとXperia 1を戻した。Xperia 1のカラーはブラック、ホワイト、グレー、パープルの4色であった。

 迷うことなく、グレーを選択した。なんだか目にしっくりとくる色合いであったのである。その色を「ゆみちゃん」に褒められて、少し嬉しかった。
コメント