青梅街道は比較的空いていた。高円寺にはほぼ予定通りの時刻に着けそうであった。大川さんから伺った住所をNAVIに登録していたので、その指示通りに青梅街道から脇道に入っていった。
細い道を進んで行くと目的地に到着した。脇道からさらに入り込んで私道に車を停めた。「自宅の前は私道なので、駐車可能です。」と大川さんから伺っていた。
その私道には4件の家が接道していた。そのうちの右奥の位置にあるお宅が大川さんご自宅である。道幅は狭く車をやや右に寄せた。
かなり古くに分譲された4棟の建物のうち右側の2棟は建て替えられたようであるが、左側の2棟は当時のままの姿を見せていた。そのため右半分と左半分とでは、醸し出す時代感が随分と乖離していた。
車を降りて、大川さんのご自宅のインターホンを鳴らした。すると玄関が開き、先日「オーディオショップ・グレン」でお会いした大川さんが笑顔で出迎えてくれた。
大川さんは独身である。それほど広い家ではないが、一人で住むには十分な広さである。リスニングルームは1階にある。広さは10畳ほどであろうか・・・リスニングルームには3人掛けのグレーのソファーが置いてあり、その前にコーヒーテーブルがある。
そのソファはハンス J.ウェグナー がデザインしたGE236であった。木部は淡い茶色で爽やかさが前面に出てくる造形美を誇っていた。
そして、リスニングポイントの右手には3台のラックが設置してあった。3段ラックが3台並んでいるので、合計9台のオーディオ機器を設置することができる。
そこには興味深いオーディオ機器が並んでいた。まず目を引いたのが2台のCDトランスポートである。
それらは主役としてラックの上段に設置されていた。1台はORACLE CD-2000。もう1台はKRELL MD-10であった。
この2台のCDトランスポートはいずれも優れたデザイン性を有するが、その向いているベクトルは随分と違う。
CD-2000は近未来的で艶めかしさを存分に発揮する造形美を誇り、一方MD-10はもっとカチッとした硬質感と精悍なイメージを放出している。
そして、先日もオーディオショップ・グレンでも見かけた印象的なデザインのDACであるZANDEN Model5000があった。
さらに3台のDACが並んでいた。Job DA48は本当にコンパクトな姿である。その紺色の色合いはぐっと凝縮された精細なエネルギー感を感じさせた。
そしてWadia12。色はシルバーである。Wadiaはブラックがイメージカラーであるが、シルバーもなかなか良いと思わせる。
もう1台は、KRELL STEALTH。CDトランスポートであるKRELL MD-10と同様な意匠でまとめられたデザインは秀逸。
MD-10に比べると派手さはないが、この2台を並べて眺めていると独自の世界観をひしひしと感じさせてくれる。
プリアンプとパワーアンプも珍しい機種であった。私は初めて見る。プリアンプはCOPLAND CTA301で、パワーアンプは同じくCOPLANDのCTA504。
COPLANDはデンマークのオーディオメーカー。実に美しいデザインをしている。リスニングポイントに置かれているハンス J.ウェグナーがデザインしたGE236と同じような爽やかな質感を感じた。
そして、システムの要であるスピーカーも、私は見たことも聴いたこともない珍しいものであった。
そのスピーカーは、Gershman Acousticsの Grande Avant Garde。大川さんにそのメーカー名と製品名を教えて貰わないと、全然分からなかった。
上に行くほど細くなり上向きにスラントしているその独特な形状は見る者の目を惹きつけて止まない。
そしてその色合いが独自である。オレンジがかった茶色とでも評するべきであろうか・・・独自の色合いはそのオリジナリティー溢れる形状と共にスペシャルなスピーカーである印象を強める。
隅々まで整理整頓された清潔なリスニングルームに整然と設置されたオーディオ機器を眺めているだけで、お腹一杯になるような感じであった。
この約10畳のリスニングルームのなかには、大川さんの非常に高い美意識とオーディオ機器に対する強い憧憬のようなものが、ぎっしりと詰まっていた。
細い道を進んで行くと目的地に到着した。脇道からさらに入り込んで私道に車を停めた。「自宅の前は私道なので、駐車可能です。」と大川さんから伺っていた。
その私道には4件の家が接道していた。そのうちの右奥の位置にあるお宅が大川さんご自宅である。道幅は狭く車をやや右に寄せた。
かなり古くに分譲された4棟の建物のうち右側の2棟は建て替えられたようであるが、左側の2棟は当時のままの姿を見せていた。そのため右半分と左半分とでは、醸し出す時代感が随分と乖離していた。
車を降りて、大川さんのご自宅のインターホンを鳴らした。すると玄関が開き、先日「オーディオショップ・グレン」でお会いした大川さんが笑顔で出迎えてくれた。
大川さんは独身である。それほど広い家ではないが、一人で住むには十分な広さである。リスニングルームは1階にある。広さは10畳ほどであろうか・・・リスニングルームには3人掛けのグレーのソファーが置いてあり、その前にコーヒーテーブルがある。
そのソファはハンス J.ウェグナー がデザインしたGE236であった。木部は淡い茶色で爽やかさが前面に出てくる造形美を誇っていた。
そして、リスニングポイントの右手には3台のラックが設置してあった。3段ラックが3台並んでいるので、合計9台のオーディオ機器を設置することができる。
そこには興味深いオーディオ機器が並んでいた。まず目を引いたのが2台のCDトランスポートである。
それらは主役としてラックの上段に設置されていた。1台はORACLE CD-2000。もう1台はKRELL MD-10であった。
この2台のCDトランスポートはいずれも優れたデザイン性を有するが、その向いているベクトルは随分と違う。
CD-2000は近未来的で艶めかしさを存分に発揮する造形美を誇り、一方MD-10はもっとカチッとした硬質感と精悍なイメージを放出している。
そして、先日もオーディオショップ・グレンでも見かけた印象的なデザインのDACであるZANDEN Model5000があった。
さらに3台のDACが並んでいた。Job DA48は本当にコンパクトな姿である。その紺色の色合いはぐっと凝縮された精細なエネルギー感を感じさせた。
そしてWadia12。色はシルバーである。Wadiaはブラックがイメージカラーであるが、シルバーもなかなか良いと思わせる。
もう1台は、KRELL STEALTH。CDトランスポートであるKRELL MD-10と同様な意匠でまとめられたデザインは秀逸。
MD-10に比べると派手さはないが、この2台を並べて眺めていると独自の世界観をひしひしと感じさせてくれる。
プリアンプとパワーアンプも珍しい機種であった。私は初めて見る。プリアンプはCOPLAND CTA301で、パワーアンプは同じくCOPLANDのCTA504。
COPLANDはデンマークのオーディオメーカー。実に美しいデザインをしている。リスニングポイントに置かれているハンス J.ウェグナーがデザインしたGE236と同じような爽やかな質感を感じた。
そして、システムの要であるスピーカーも、私は見たことも聴いたこともない珍しいものであった。
そのスピーカーは、Gershman Acousticsの Grande Avant Garde。大川さんにそのメーカー名と製品名を教えて貰わないと、全然分からなかった。
上に行くほど細くなり上向きにスラントしているその独特な形状は見る者の目を惹きつけて止まない。
そしてその色合いが独自である。オレンジがかった茶色とでも評するべきであろうか・・・独自の色合いはそのオリジナリティー溢れる形状と共にスペシャルなスピーカーである印象を強める。
隅々まで整理整頓された清潔なリスニングルームに整然と設置されたオーディオ機器を眺めているだけで、お腹一杯になるような感じであった。
この約10畳のリスニングルームのなかには、大川さんの非常に高い美意識とオーディオ機器に対する強い憧憬のようなものが、ぎっしりと詰まっていた。