AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

3360:晴天

2015年05月31日 | ノンジャンル
 先週の日曜日同様、今日も数日前の天気予報では「曇り後雨」で思わしくなった。しかし、当日が決てみると天気は良好であった。

 朝の7時に家を出た時にすでに空気は暖かかった。念のためにサイクルジャージの背面ポケットに綺麗に畳んだウィンドブレーカーを入れていたが、それが使われることがないであろうことは朝少し走っただけで分かった。

 この一週間は蓄積した疲労を軽減するため、週に3回行われるジムでのトレーニングは軽めのメニューで済ませていた。そのおかげか、体の疲労度は軽減され、幾分軽く感じられた。

 Mt.富士ヒルクライムの本番まであと2週間・・・これから1週間はまたトレーニングの強度を上げる予定である。そして本番前1週間はまた緩める。その調整方法で、本番の6月14日において、調子がピークを迎えられるといいのであるが・・・

 今日の参加者は7名であった。その参加者のロードバイクの内訳はRIDLEY3台、ORBEA2台、BH1台、そして私のKUOTA1台である。

 脚の血管の手術で久しぶりに参加したメンバーがいたので、行き慣れた正丸峠に行くこととなった。往復距離は約100km。

 今日も時折高ケイデンスデ走行を試した。相変わらずケイデンスが120を超えるとお尻がひょこひょこする。

 多摩湖サイクリングロードを抜けて旧青梅街道を進んだ。昨日の土曜日も暑かったが、今日も暑くなりそうである。それにしてもまだ5月だというのに・・・ちょっと異常である。

 異常といえば、気温が高いだけでなく、最近は地震や火山の噴火などが続いている。昨日の晩も体感的にはやや大きめと感じられた地震があった。「大震災」と名がつくような大きなものが来ないといいが・・・

 岩蔵街道に入るとますます暑さはしっかりとしたものになった。岩蔵温泉郷を抜けてしばらく走った先のファミリーマートでいつものように休憩をとった。

 「補給食は何にするか・・・」冷房が効いていて気持ちの良いファミリーマートの店内でしばし迷った。迷った結果「和風ツナマヨおにぎり」と「塩大福」に決まった。それらを冷たいほうじ茶で体内に流し込んでいった。

 休憩後山伏峠の上り口を目指してリスタートした。短めのアップダウンを乗り越えていって、名栗川沿いに伸びる県道に達して左折した。

 ここから緩やかな上りが続く。距離は10数キロ。信号も数えるほどしかなく、気持ち良く走れるエリアである。風は向かい風・・・

 その向かい風を切り分けていって山伏峠の上り口に到着した。太陽は遮るものがいないことをいいことに、さんさんとその光を地上に降り注いでいた。 
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3359:夜

2015年05月30日 | ノンジャンル


 WILSON AUDIOのWATT3/PUPPY2を後方の窓から入り込む光を背にシルエットで眺めていると、その姿はなんだか修道僧を思わせるものがある。黒いローブを着こみ、フードを深々と頭にかぶり、影から覗き込む眼光には敬虔な光が宿る・・・そんな修道僧のイメージである。

 その修道僧的な造形美を誇るWATT3/PUPPY2を駆動するのは「オールドレビンソン」と呼ばれる時代のMARK LEVINSONのプリンアンプとパワーアンプ。

 プリアンプ ML-1の姿形は、どこかしら禁欲的で清廉なイメージである。研ぎ澄まされ、無駄なものが一切排除されたような清々しさを感じる。

 送り出しはアナログがORACLE DELPHI Ⅳ。デジタルがMARK LEVINSON No.390SL。どちらも現代的で優れたデザインのオーディ機器である。

 今日はまた夏のような暑さが戻った。最高気温は30度を超えたのではないか・・・そんな晴れ渡った空の下、ハンコックさんのお宅にお邪魔した。
 
 最寄り駅で待ち合わせ、歩くこと数分でハンコックさんがお住いの真新しいマンションに到着した。早速リスニングルームに入った。部屋の広さは6畳ほどであろうか。

 大きな窓を背にオーディオシステムがセッティングされている。おやっと思ったのは、スピーカーが「交差法」と呼ばれるポジションでセッティングされていたこと・・・

 「今、色々と試しているんです・・・この交差法も試行中で・・・このセッティングだと音の雰囲気が明るくなるんですよね・・・」

 とハンコックさんは話されていた。まずはこのセッティングで何曲が聴かせていただいた。CDで数曲ほど・・・レコードでも数曲・・・

 なるほど、明るく爽やかな空気感が心地よい。自然な空間表現も無理がなく、オールマイティーに音楽を楽しめる。

 ハンコックさんのメインジャンルはJAZZ。それも1950年代から1960年代前半にかけての古い時代のJAZZである。レコード棚にはその時代の貴重なレコードコレクションが並んでいる。圧倒的にBLUE NOTEが多い。このコレクションをJAZZのレコードコレクターが見たならばきっと歓喜するはずである。

 「このセッティングだと、JAZZの『夜』の感じが少し出ないんですよ・・・」

 そう言われてみると、JAZZが持つ「夜」の感じ・・・暗く、陰鬱とも言っていいような気怠さや妖しい雰囲気が少し足りない。もっと清潔感があり、整理整頓された爽やかな空気感が支配的である。

 「では、従来のセッティングに戻してみましょう・・・」

 そう言ってハンコックさんは、二人の「修道僧」をオーディオボードの上で外向きにゆっくりと回し始めた。

 いわゆる「平行法」ではない。内振り角度を多少付けた位置に二人は収まった。その二人の目線の交差点はリスニングポイントに座る人間の頭の少し後方あたりであろうか・・・

 JAZZの古いレコードをかけた。「DEXTER BLOWS HOT AND COOL」であった。ディクスター・ゴードンが麻薬中毒で病院に入院する直前に録音したレコードである。



 「夜」の雰囲気である。それも「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」の雰囲気である。そのジャケットに写るゴードンの虚ろな目線そのもののように暗く悲しげなサックスの音色が心を揺さぶる。

 「この時代のJAZZの持つ雰囲気はこちらの方が出る感じがしますね・・・オールマイティーではないかもしれませんが・・・」

 その後は貴重なJAZZのレコードコレクションを次々と聴かせもらった。WATT3/PUPPY2は夜の闇に蠢く、豊かな音楽のうねりを放出してくれる。「オールドレビンソン」たちはその色合いをより魅力的なものにするために、緩やかに熱を放出し続け、ORACLE DELPHI Ⅳは、無表情なバーテンダーのようにそのこなすべき仕事を無駄な動きを挟まずに黙々とこなしていた。

 そんな「夜」の終幕を飾ったのは、「ROUND ABOUT MIDNIGHT」。MILES DAVISの名盤中の名盤である。「JAZZ」と「夜」と「敬虔な祈り」を堪能して、豊かな時間は過ぎていった。
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3358:スマホ

2015年05月29日 | ノンジャンル
 事務所のそばのAnytime Fitnessは24時間営業のスポーツジムである。大型のスポーツジムのようにプールやスタジオはなく、こじんまりとした施設である。その分会費が安く、いつでもやっているのが特徴である。

 夜の8時過ぎにそのAnytime Fitnessの入り口を開けるために、専用のカードをセンサーにかざした。すると入口の扉の施錠が解除される。

 手際よく着替えを済ませて、自販機でスポーツドリンクを購入した。エアロバイクの置いてあるコーナーに行って、ゆっくりと跨った。

 今週は疲れを軽減させる週である。エアロバイクをゆっくりと漕ぎだす。ペダルの重さ設定は軽めの設定で、脚はくるくると軽快に回る。

 普段は重い設定にするので、少々心許なく感じる。平地をロードバイクでゆっくりめのスピードで流すような感じである。

 心拍数は120を超えない程度の負荷でペダルを漕ぎつづけた。エアロバイクの画面には小さなテレビの画面がはめ込まれている。イヤホンを繋いで、そのテレビ画面を観るでもなく眺めていた。

 携帯電話やスマホを置く所定の位置にSONY EXPERIAを置いていた。漕ぎ始めてしばらくした時であった。そのスマホ画面の色合いが変わった。着信があった。

 耳にしていたイヤホンを外して、スマホを手に取った。スマホ画面の所定の位置を右手の人差し指で右になぞった。

 電話の主は「オーデョオショップ・グレン」のオーナーであった。オーナーの名前は「小暮」である。

 「あ~小暮だけど・・・いま電話大丈夫・・・?」

 「ええ、大丈夫です・・・いまジムなんです・・・」
 
 「なんか、結構大きな音でBGMが流れてんだね・・・」

 「そうなんですよ・・・気分を上げるためでしょうね・・・」

 「それはそうと、以前Marantz2のこと話していたよね・・・実は今店に一セットあるんだよ・・・7も一緒に・・・」

 「えっ・・・珍しいですね・・・店で扱うのはイギリスのものだけかと思ってました・・・」

 「ちょっと昔からの知り合いに頼まれて、店で預かっているんだ・・・どう・・・聴いてみる・・・?」

 「それは、ぜひ・・・近いうちにお邪魔しますよ・・・」

 そんなこんなを話してスマホを元の位置に戻した。軽めのトレーニングであるので、汗の量もそれほどではなかった。

 普段のトレーニングであれば、とてもトレーニング中にはスマホには出れない。手が汗だらけなうえ、息が上がっているからである。

 45分の軽めのトレーニングを終えてから、シャワーを浴びた。温めの温度設定にして頭からシャワーの湯をかけた。

 「普段オーデョオオショップ・グレンではLEAKやQUADなどのイギリス製の古いアンプでTANNOYを鳴らしている。Marantzだとどんな雰囲気になるのであろうか・・・」

 シャワーの後、着替えた。今日の天気は曇り時々雨・・・ここ数日5月としては異例な暑い日が続いていたが、今日は一休みという感じで、気温は低めであった。ジムから外に出ると少し火照った肌に心地よい風が触れた。雨は止んでいた。
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3357:Model2

2015年05月28日 | ノンジャンル
 ダンピングファクターは、その数値が高いほどアンプがスピーカーのユニットをしっかりと把握できるとされている。

 では、ダンピングファクターは高ければ高いほどいいかというと、そう単純なものではないようである。

 特にモニターシルバーのようにフィックスドエッジのユニットの場合、ダンピングファクターが高いと低域が出なくなってしまうという弊害があるようなのである。

 そのダンピングファクターを調整できる機能が付いているMarantz Model2は、フィックスドエッジを採用している古い時代のスピーカーを鳴らす際に大きなアドバンテージを有している。

 Marantz Model2の造形は、その少し茶色が入ったグレーの渋い色合いや、EL34をはじめとする真空管やメーター、スイッチの配置がいかにも高性能で精緻な印象を与える。インダストリアル・デザイナーであったソウル.B.マランツのセンスの良さがしっかりとあらわれている。



 「Marantz Model2は、もし見かけることがあれば入手した方がいいですよ・・・」

 と、Aさんは繰り返し言われる。しかし、Maratnz Model2はヴィンテージ専門店の在庫リストの中に見つけることは難しい。

 かなり希少価値のあるヴィンテージ製品のようである。まあ、運よく見かけたとしても、即決できるような価格ではないではあろうが・・・

 Aさんのシステムはここ数年不動の状態が続いていたが、数ケ月前カートリッジがZYX AIRY-VからOMEGAに変わった。同じメーカーのカートリッジであるが、より帯域が広くなり、空間表現も広くなった。一言でいうとより高性能になった。

 そうなると、様々な再調整が必要になってくる。オーディオの調整能力において秀でた能力と経験を有するAさんであっても、その過程は試行錯誤の連続であったようである。

 その際に大きな役割を果たしたのがダンピングファクター。やはり、駆動するパワーアンプがModel2であったことは重要なことであったようである。
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3356:ダンピングファクター

2015年05月27日 | ノンジャンル
 青梅街道を右折して住宅街の中に入っていくと、全く異なった世界に嵌り込んでいく感じであった。細い道は五日市街道に出るまで細いまま伸びていて、時折更に細い道と交差していたりする。住宅街の細い道には人通りはほとんどなく、宅配ピザのバイクとすれ違っただけであった。

 「そういえば、どこかの宅配ピザ屋では、宅配でなく自分で店に取りに行くと、もう一枚ピザが無料でついてくるサービスをやっていたな・・・まだ、あのサービスをやっているのであろうか・・・」

 そんなどうでもいいことを思いながら、どん詰まりの私道に車をバックでいれた。月に1回ほど訪れているので、もう慣れたものである。コンクリート打ちっぱなしのモダンな造形の建物の地下にAさんのリスニングルームはある。

 モニターシルバーを搭載したTANNOY GRFを設置することを前提として設計されたリスニングルームにはル・コルビジェのソファが設置されている。

 オーディオ機器はここ数年変わっていない。TANNOY GRFを駆動するのは銘器中の銘器とも言えるMaratnz 7と2の組み合わせ。

 レコードプレーヤーはROKSAN XERXES10。装着されているアームはSME SeriesV。極めてモダンな造形で、私はSF映画に出てくる戦闘機を連想してしまう。

 そして、その先端部分に取り付けられているのがZYXのカートリッジ。そのカートリッジが最近変更になった。

 変更になったといっても同じZYXであることに変わりがないのであるが、AIRY-V からOMEGAに変わった。

 OMEGAの前面には球体が取り付けられている。メーカーの説明によると、「カートリッジ・ボディのスウィート・スポットと振動系の重心を合致させる為に配されたバランス・ウエイト」とのことである。

 不動と言ってもいいラインナップに至るまでにはレコードプレーヤーもアンプもいくつかの変遷を経てきたようで、リスニングルームの片隅にはROKSNA XERXES10の前に使われていたTHORENS TD124がひっそりと佇んでいたりする。

 アンプもMrantz 7と2のゴールデンコンビに辿りつく前には数多くのアンプを試されたようである。かってはトランジスターアンプも試されたようである。

 特にパワーアンプのMARANTZ 2との出会いは大きかったようで、このアンプによってモニターシルバの本領がようやく発揮されるようになった・・・とのことである。

 Marantz 2にはダンピングファクターを調整できる機能があり、これがベストマッチングの大きな要因となったようである。そして、今回のカートリッジの変更に際しても、ダンピングファクターの調整が役立つことに・・・
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