最新のフレンチ・コンパクトである、ルノーのトゥインゴである。デザインは好き嫌いがあるので、一概には良い悪いはいえないが、なかなか小粋な雰囲気を有している。
大きさは現在事務所の営業車として使っている日産マーチとほぼ同じ。エンジンの排気量も同じ1.2である。マーチが来年早々2回目の車検を迎える。距離もさほど乗っていないので買い換えるかどうかは未定であるが、トゥインゴのことが気になって、試乗してみた。
雑誌の写真で見た印象と実車を見た印象はそれほど食い違わない。グレードはスポーティーな味付けのなされたGTと75PSの1.2エンジンとクイックシフト5と呼ばれる2ペダル5速MTを組み合わせたベースモデルの二つ。
乗り込んで感じるのはシートの出来のよさ。大きさとそのすわり心地、さらには手触りなどマーチのシートとは雲泥の差がある。まずは通常のATモードで走行。結構高回転まで引っ張るメリハリ感のある走行感覚。乗り心地はこのサイズとしては優秀。コンパクトカーとしての総合点はかなり高い。
マニュアルモードも試したが、こちらの方が楽しい。エンジンは元気に吹き上がる。乾いたエンジン音を感じながらの加速感は、絶対的なスピードはさほどでもないが、体感的なスピードはわりとある。軽量・コンパクトな車の良さがしっかりっ感じられる。
インテリアはデザインがユニーク。ハンドルの奥にちょこんと据えられた独立したタコメーターの扱いなど心和ませるものがある。ユニークな造形でありながら、実用性が犠牲になっていない点も優秀である。しかし、作り込みという点では、若干粗い感じはする。
総合点は高い。ネックは価格であろう。ベースモデルで198万円。この価格設定はかなり割高に感じてしまう。しかし、コンパクトカーとしての出来の良さと、フランス車らしい独特の雰囲気など、その価格に見合うものを見出そうとすれば、見出せないこともない。
こちらはスポーティーグレードのGT