AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

5569:1週間前

2021年05月31日 | ノンジャンル
 緊急事態宣言が延長されたが、1週間後に迫ったMt.富士ヒルクライムに関しては特に何らかの新たな情報はもたらされておらず、予定通り実施されるようである。

 他のヒルクライム大会では、「緊急事態宣言」や「蔓延防止措置」の実施されている地域に住んでいる参加予定者には辞退を要請する連絡があったとの情報がSNSなどに記されていたが、そういった要請のメールは今のところ来ていない。

 そういった状況の中、1週間後にMt.富士ヒルクライムに参加することを前提として、今週のバーチャルチームライドもヒルクライムコースが選択された。

 選ばれたのは「Zwift KOM」、「Epic KOM」、「Volcano KOM」の3つのKOMを繋いで走る「Three Sisters」が選ばれた。

 通常のバーチャルチームライド同様、「まとめる」機能がONの設定であるので、それぞれのペースでヒルクライムコースを走ってもばらけることはなく、KOMゴール直前のスパート合戦が繰り広げられる予定である。



 体に強めの負荷をかけるのは、今日までで、その後本番までの1週間は体に溜まった疲労を抜くことに重点を置くことになる。

 58歳という年齢になると、疲労からの回復がとても遅い。一晩寝たぐらいではまったく疲労感が抜けない。

 「これが加齢ということか・・・」とその疲労感の抜けの悪さに、現実というものを目の当たりする。しかし、これは自然なことであり、受け入れていくべきことである。

 今週は火曜日、木曜日、土曜日と3回「Road to Sky」を走り、「Alpe du Huez」でのタイムアタックを繰り返した。

 普段はジムでエアロバイクを60分漕ぐトレーニングを淡々と行うが、「Alpe du Huez」でのタイムアタックでは、やはり普段のトレーニングよりもがんばるので、負荷が高くなる。

 「トレーナー難易度」の調整方法を教えてもらったので、従来から不自然さを感じていた斜度に対するスマートトレーナーの過敏すぎる反応も穏やかなものになった。

 「Alpe du Huez」でのタイムアタックの結果はいずれも55分台のタイムであった。「Alpe du Huez」でのタイムの1.5倍がMt.富士ヒルクライムのタイムに近似するとのことであるので、「取らぬ狸の皮算用」をしてみた。

 3回の平均タイムである55分30秒を1.5倍すると、1時間23分15秒である。私としては結構良いタイムである。

 「しかし、今の脚力と調子でそんな良いタイムは出そうにないな・・・昨年同様今年もコロナ禍の影響で実走時間がとても短いからな・・・」と思ってしまった。

 恐らく1時間25分が実際の目標タイムになるであろう。そのくらいのタイムで走り切れれば、私としては十分に満足できる。

 スタート時間である8時30分の15分前になったので、準備を始めた。スマホでZwiftを立ち上げて、ノートパソコンの画面にZOOMを表示した。

 今日の参加者は7名であった。スタートはトラブルなくスムースに行えた。「三姉妹」の最初は4級山岳の「Zwift KOM」である。その上り口まではゆったりとしたペースで走った。 
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5568:ホットチャイ

2021年05月30日 | ノンジャンル
 Ensembleさんは、コーヒーではなく「ホットチャイ」を淹れて出してくれた。ソファテーブルに置かれたティーカップからは、少しエスニックな感じのする香りが漂ってきていた。

 まず最初に聴かせていただいたのは、ドニゼッティのオペラ「アンナ・ボレーナ」よりアリア「あなたたちは泣いているの?」であった。

 「アンナ・ボレーナ」は、ヘンリー8世の2番目の妻であったアン・ブーリンが無実の罪で処刑されるまでの話をもとにしたオペラである。その悲劇性が如実に窺えるこのアリアは、「アンナ・ボレーナ」のハイライトでもある。

 「こういった曲は、もしかしたら古めのソナスファベールのスピーカーを真空管アンプで鳴らしたときに、しっくりくるのかもしれないな・・・」と思いながら耳を傾けていた。

 「ALL SWISS MADE」であるEnsemble Dirondo、Fuoco、そしてPawel AcousticsのELEKTRAというラインナップで聴くと、とても美しくすっきりとまとまる。ともすると胃もたれしそうな感のある、こういったイタリアオペラのアリアが、品よく高貴に響く感じであった。

 次にDirondoのトップローディングのメカにセットされたのは、シューベルトの「ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ第2番」が収録されているCDである。その第1楽章を聴いた。

 「シューベルトは合いますね・・・とても・・・」と私は独り言のようにつぶやいた。ヴィオリンはWilli Boskovsky、ピアノはLili Krausである。

シューベルトはウィーンで生まれて、ウィーンで没した。「この『ALL SWISS MADE』のラインはスイスというよりもウィーンという雰囲気かな・・・」とも思ったりした。

 確かにこれらのオーディオ機器からは、SWISS MADEの精巧性とともに、冷徹にならない暖かみのある気品のようなものを感じる。

 そういった雰囲気は、今回は登場の機会がなかったYBAのClassic 3やPioneerのP-D70にも共通するものかもしれない。



 Pioneer P-D70は1983年の発売である。CD黎明にあたるこの時期にはCDプレーヤーは夢のあるオーディオ機器であり、各メーカーの力の入れようも半端なかった。

 P-D70は、日本製らしいメカっぽさを品よくまとめ切っている。音質面では確かに古さを感じさせる面もあるが、「どうしても手放せないんですよね・・・3回ぐらい修理に出してます・・・」とEnsembleさんは話されていた。

 その後CDは次々に取り換えられていった。いずれも「ELEKTRA」は実に品よく歌った。最後に、ベルリオーズ「幻想交響曲」から第4楽章「断頭台への行進」を聴いた。

 オペラ「アンナ・ボレーナ」のモデルであるアン・ブーリンが無実の罪で処刑されたは1536年のことである。その処刑方法はロンドン塔での斬首であった。

 この「断頭台への行進」と最初に聴いたアリア「あなたたちは泣いているの?」とが、奇妙に繋がった。

 最後にかかった「幻想交響曲」の第4楽章が終わった時、ソファーテーブルの上に置かれていたティーカップの底に少し残っていたホットチャイの残りを飲み切った。何種類か入っているスパイスの香りが鼻腔に爽やかであった。

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5567:ALL SWISS MADE

2021年05月29日 | ノンジャンル
 Ensembleさんがお使いのスピーカーは、Pawel AcousticsのELEKTRAである。10年ほど前までは日本にも正式に輸入されていたそうであるが、「途絶えて久しい・・・」と、Ensembleさんは話されていた。

 「ELEKTRA」は小型の2ウェイスピーカーであるが、専用のスピーカースタンドと一体で実に美しい造形を誇っている。

 背面にはパッシブラジエーターが装備されていて、低音を補強している。フロント面はスラントしていてユニットは若干斜め上を向いている。

 積層合板がエンクロージャーの素材になっていて、美しい積層面がデザイン上のアクセントになっている。ユニットにも高級なものが奢られていて、小さいけれどその基本性能は相当に高そうなスピーカーである。

 オーディオ機器はセンターラック方式でまとめてある。2台のスピーカ間の後方にYAMAHAのGTラックが2台並べて置かれている。

 GTラックの中段用の棚板はどちらも使われていない。その2台のラックに、3台の一体型CDプレーヤーと1台のプリメインアンプが置かれている。

 3台もある一体型CDプレーヤーの内訳は、スイスのメーカーであるEnsembleのDirondo、フランスのメーカーであるYBAのClassic3、そして日本のメーカーであるパイオニアのP-D70 である。

 いずれも新しいものではない。何度かの修理を経ながらであるが、いずれもコンディションは万全な状態が保たれている。

 そして、これらの3台のCDプレーヤーとスピーカーであるELEKTRAを繋いでいるのが、Ensembleの「Fuoco」という名前のプリメインアンプである。

 「CDプレーヤーのDirondoとプリメインアンプのFuocoは、Ensambleというスイスのメーカーの製品で、この独特のデザインと色合いが大好きで購入しました。かつてはエスケイアソシエイツという会社が輸入代理店となって日本に輸入されていたんですが、今はもう途絶えています。」

 淡々と説明されるEnsembleさんのハンドルネームは、このメーカー名から来ているようである。Ensembleの製品は、比較的コンパクトで、見た目的な威圧感はほとんど感じない。むしろ朗らかな雰囲気をも感じさせるデザインである。

 そういえば、Pawel Acousticsもスイスのメーカーである。「Dirondo」、「Fuoco」、そして「ELEKTRA」というスリーピース構成のオーディオシステムに限れば、「ALL SWISS MADE」ということになる。

 この「ALL SWISS MADE」のラインをEnsembleさんは一番良く聴かれているようで、他の2台のCDプレーヤーは、気分を少し変えたいときに聴かれるようであった。

 前回の訪問時は3台のCDプレーヤーの聴き比べ大会のような様相を呈していたが、今日はメインのラインである「ALL SWISS MADE」システムに限定して、私が持参したクラシックのCDを聴かせてもらう予定でいた。

 Ensembleさんのメインジャンルは女性ボーカルである。クラシックはほとんど聴かれないようである。

 私は鞄のなかから持参したCDを7枚取り出して、ソファーテーブルの上に置いた。「Dirondo」「Fuoco」「ELEKTRA」というスイスの精巧なオーディオ機器たちが奏でる巧妙な「アンサンブル」が楽しみであった。
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5566:哲学堂公園

2021年05月28日 | ノンジャンル
 Ensembleさんの住むマンションは中野区の哲学堂公園にほど近い場所にある。最寄り駅は西武新宿線の「新井薬師前駅」であるので、我が家からは電車でもそれほど時間はかからないが、今日は雨が降っていたので車で向かった。

 BMW523i Touringは今年の9月で2回目の車検を迎える。走行距離は9万キロを超えた。エンジンオイルをこまめに交換している効果か、今のところエンジンは快調である。

 「とりあえず、9月の車検は通そうかな・・・その後ゆっくりと次なる相棒を探した方がいいかも・・・」と感じている。

 車を取り巻く環境はこれからしばらくは過渡期となる。各メーカーはEV化へ大きく舵を切り始めているが、現状ではまだまだEV車の比率は小さい。

 しかし、今後5年ほどの間にその状況が一変する可能性はある。5年後の2026年には新車販売台数に占めるEV車の比率が50%程度になっている可能性も否定できない。

 「次はとりあえず燃費の良い小排気量のガソリンエンジン搭載車にして、その次にEV車というのが、無難かな・・・」などと思っているところである。

 Ensembleさんのマンションの近くのコインパーキングに車を停めた。雨は結構降っていた。昨日は暑かったが、今日は一転して肌寒い。

 大きめの傘をさして、少し歩いた。約束の時間にまだ間があったので「哲学堂公園」の中に入ってみた。

 「哲学堂公園」は、中野区立の公園である。哲学館の創設者である井上円了が、ソクラテス、カント、孔子、釈迦を祀った「四聖堂」をこの地に建設したのが、この公園のはじまりである。その後「哲理門」、「六賢台」、「三学亭」などの建築物が順次建てられていって公園として整備された。

 園内には「哲学堂公園」という名にふさわしい彫像物が所々に設置されていて独特の厳粛な雰囲気を放っていた。



 Ensembleさんのお宅には昨年の6月にPaoさんと一緒に訪問した。今日はそれ以来となるので2回目の訪問となる。

 Enembleさんは「独身貴族」である。2LDKのマンションに独り住まいである。リスニングルームはリビングルームも兼ねているので、広く、エアボリュームも充分にある。

 オーディオ機器に対峙する形で3人掛けソファが置かれている。スピーカーは2ウェイの小型スピーカーで専用のスタンドにセットされている。 
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5565:魔の山

2021年05月27日 | ノンジャンル
 今日のバーチャルチームライドの舞台として選択された「Ven-Top」は、ほぼ全域ヒルクライムである。コースの全長は20.9 kmで、獲得標高は1,534m。ZWIFTMAPはフランスであり、ツールドフランスの勝負所として世界的にも有名な「Mont Ventoux」を再現している。Zwiftの中でも一番過酷なヒルクライムコースであろう。

 その「魔の山」を再現したヒルクライムコースの後半を走った。後半も少しの間、隊列の後方で足慣らしをしてから、負荷を上げていった。

 休憩時間中に「トレーナー難易度」の設定を中間ポイントに移動できていたので、斜度の変化に対するスマートトレーナーの反応具合は穏やかなものに変わっていた。

 また、斜度が厳しいエリアで感じられていた「ブースト効果」も薄くなっていた。「これなら実態に近いパワーの数値が表示されているかな・・・」そう感じていた。

 「Ventoux KOM」の平均斜度は8%である。斜度が厳しいとスピードは当然出ない。それゆえKOMの残り距離の減り具合も遅々としている。

 また風景の変化も少なめなので、心のテンションを維持するのに、少々苦労する。先週走った「Alpe du Zwift」は21個のヘアピンカーブがあり、そのカーブにより区切られたセクターごとにタイムや平均パワーが表示される。そのため、気持ちが維持しやすいところがあった。

 そんな長く険しい「Ventoux KOM」もようやく終盤に入った。周囲が開けてきて、山頂が近いことをうかがわせる風景になってきた。

 山頂が近くなってくると、湿ってふやけていた「アンパンマンの顔」が焼きたてのものに変わったように元気が出てくる。

 「もう少しで終わる・・・」という希望は体を奮い立たせるものである。まだまだ出口が見えてこない「コロナ禍」とは違う。

 「あと数分で苦しさから解放される・・・」という希望に背中を押されて、終盤を走り、そしてお約束のチームメンバーとのゴール前でのスパート合戦となった。

 ゴールを示すアーチが見えてきたので、一気にクランクを回すパワーを上げた。そして、ようやく長いKOMを走り終えた。

 走り終えた後はハンドルにもたれかかるようにして、疲れ切った体を休めた。今日はタイムアタックではなかったが、先週同様相当に疲れた。

 Mt.富士ヒルクライムが近づいてきているので、先週と今週はZwiftの有名なヒルクライムコースを走った。どちらも良いトレーニングになったようである。

 「下り切ったところまで走りましょう・・・」ということになり、「Ven-Top」を走り切った後、重力の盛大な助力をもらいながら長い下りを下っていった。下っている時あることに気づいた。私のアバターのジャージの色がグリーンからブルーに変わっていたのである。なんで色が変わっていたのか、すぐには分からなかった。
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