AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

6544:最後のピース

2024年01月31日 | ノンジャンル

 昨年2023年は、我が家のオーディオシステムに関して、オーディオ機器の変更はなかった。

 オーディオ機器の変更はなかったが、オーディオアクセサリーに関しては、変更があった。

 オーディオ機器の下に置いて、オーディオ機器の振動対策として機能するオーディオボードを、PSD製のものに変更したのである。

 2023年中に、DAコンバーター、フォノイコライザー、プリアンプ、パワーアンプの下に、PSDのフローティングボードを、そしてCDトランスポートとレコードプレーヤーの下にPSDのリジッドボードを導入した。

 

 我が家の3台のYAMAHA GTラックには合計6台のPSDボードが収納されることとなった。PSDボードは色やサイズをオーダーできるので、ラックとの調和は素晴らしいものがある。

 しかし、「PSD一気通貫」のためには、もう一つやるべきことが残った。それは今年2024年に持ち越されたのである。

 その最後のピースは、スピーカーの下に敷いてあるオーディオボードである。スピーカーの下には、硬くて丈夫な木材であるアピトン製のオーディオボードを使っていた。

 そのアピトンのオーディオボードは、PSDリジッドボードの素材として再利用できるとのことであるので、昨年の12月にPSDに持ち込ませてもらった。

 「サスティナブル」な再利用制度を活用したPSDのリジッドボードが完成したので、大山さんが愛車のVOLVOの荷室に2台のオーディオボードを詰め込んで、我が家まで届けに来てくれた。

 生まれ変わってPSDリジッドボードとなったオーディオボードは、新たに塗装が施され高級感が増した。裏側を確認すると金属の枠が加わり、アジャスター機能を持った4つの足がセットされていた。

 現状での音を確認した後に、早速オーディオボードのセットに取り掛かった。

 まずは、一時的に「代打」として使っていたカバとブナの複合積層合板によるオーディオボードを取り去った。そしてPSDリジッドボードをセットした。このスピーカー用のリジッドボードのアジャスターはスパナで調整する。デジタル水準器をボードの真ん中に乗せて、スマホの専用アプリと同期させた。スマホの画面を確認しながら、完全水平状態へ持っていった。完全な水平状態になるとブザーで知らせてくれる。

 「スピーカーを乗せる前に、この上に乗ってみてください・・・」との大山さんの言葉に促されて、スリッパを脱いでその上に乗ってみた。足の裏というのはかなり精密なセンサー機能を持っているようで、このボードの剛性の高さや盤石な感じが足の裏からしっかりと伝わってきた。

 その上にSonus FaberのGuarneri Mementoを乗せた。2台のスピーカーが新たなオーディオボードにセットされてから、微妙な位置調整を行った。

 位置調整の際にいつも使うCDを聴きながら、微調整をした。「だいたい合ったようです・・・」と、位置調整を終えた。

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6543:Alpe du Zwift

2024年01月30日 | ノンジャンル

 平坦なエリアは5kmほど続く。10分ほど走っていくと、平坦なエリアは終わり、「Alpe du Zwift」のスタートラインが見えてくる。

 「Alpe du Zwift」は、ツールドフランスの伝説的な峠であるアルプ・デュエスを、CGで完全に再現したコースである。21あるヘアピンコーナーの数、勾配や風景まで再現されているとのことである。

 緑色に光っているスタートラインからゴール地点までの距離は12.2kmで、獲得標高は1,000mである。平均勾配は8.5%。

 
 実際のアルプ・デュエスの写真を見てみると、くねくねと曲がる峠道が延々と続くさまがよく分かる。
 
 スタートラインを越えて、負荷を少し上げた。と言ってもあまり無理はできないので、190Wほどの出力をキープしながら、斜度が上がった道を進んだ。
 
 しばし走っていくと、「21」と番号が付された最初のヘアピンカーブを曲がった。
 
 この先、このカーブに付された数字が一つづつ減っていくのを心の支えにしてクランクを回し続けていった。
 
 負荷を上げずにほぼ一定のペースで走り続けた。ヘアピンカーブで区切られたセクターは、長いものもあれば短いものもある。
 
 画面にはセクターごとの平均パワーやタイムが表示される。しかし、スマホの画面ではその数字が小さく、はっきりと見えない。
 
 「7」が付されたヘアピンカーブを曲がり「6」のカーブまでのセクターはとても長い。後半に入り脚も疲れてくるので、心が折れそうになる。
 
 「この辺で止めておこうかな・・・いや、せっかくだからゴールまで走ろう・・・」と心の中ではそんな葛藤が起こりはじめる。
 
 終盤は脚の疲労からやや負荷を落としながら走り、どうにかこうにか走り続け、ようやくゴールゲートを通過した。
 
 タイムは65分台であった。6月に行われるMt.富士ヒルクライムまでの期間、継続してトレーニングをして、60分を切れるようにしなければならない。
 
 「まだまだ、先は長い・・・」そう思いながら、FACTOR O2 VAMからゆっくりと降りた。
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6542:二つの壁

2024年01月29日 | ノンジャンル

 2月9日にMt.富士ヒルクライムのエントリーが開始される。今年も懲りずにエントリーしようと思っている。

 昨年は、「還暦でもブロンズ」を目指したが、残念ながらタイムは1時間31分台のものであった。

 さらに1歳、年齢が加わる今年、参加してもブロンズをゲットできる可能性は極めて低いのであるが、「参加し続けることに意義がある・・」と考えている。

 それでも、参加するなら目標は持っていた方が良いであろうと、今年も作戦が発動された。その作戦名は「還暦+1でもブロンズ作戦」である。

 しかし、その作戦の着実な遂行には、大きな障壁が二つある。

 「一つは確定申告の壁」である。今年も確定申告の資料が届き始めた。これからの時期は土日関係なく仕事をしなくてはならない。

 昨年は1ケ月半ほどの間休みなく働いていると、首の筋肉が凝り固まってしまって、痛みが出た。「もうあまり無理はできない年齢になったな・・・」としみじみ思った。

 土日にも仕事をしなければならなので、隙間時間を見つけてのトレーニングが必要になる。

 もう一つの壁は「妻の壁」である。とても心配症の妻は昨年は「真夏は走ってはいけません・・・熱中症で倒れたらどうするんですか・・・」との指示が出たが、今年は「真冬も走ってはいけません・・・路面が凍結して転ぶかもしれないし、この寒さだと脳梗塞とか心筋梗塞が起こりやすいから・・・」との指令が出ているのである。

 とりあえず新作戦の先行きは決して明るくはないが、こつこつと実行していくしかない。

 今日の日曜日は、事務所で1日仕事を終えてから家に帰り、夕食後に、久しぶりにZwiftをしてみることにした。

 選択したルートは「Road to Sky」。コースの大半が「Alpe du Zwift」である。「Alpe du Zwift」が始まるまでは5km程の平坦コースがあり、そこは100Wほどの軽めの負荷でクランクを漕いだ。

 「箱根ヒルクライム」が終わってから、Zwiftはやっていなかったので、「なんだか懐かしいな・・・」と思いながら、スマホの小さな画面を眺めた。

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6541:マカン

2024年01月28日 | ノンジャンル

 2024年1月25日、ポルシェはフルモデルチェンジしたマカンを発表した。新型はフルバッテリーEVのみの展開である。

 日本での販売は予定されているが、時期はまだ未定となっている。

 スポーツカーブランドであるポルシェの利益の大半を支えているのは、二つのSUVモデルである。

 稼ぎ頭であるカイエンとマカンは、全世界での販売台数でここ数年1位と2位を維持している。

 2023年に約8万7000台が販売されたマカンがフルモデルチェンジされてEVとなったのでるが、内燃機関が搭載されたモデルは出ないようである。ポルシェの利益に多大に貢献しているモデルをEVモデルのみの展開に踏み切ることに対して社内では反対はなかったのであろうか。

 新たなマカンのエクステリア・・・基本的なプロポーションは先代を継承しているが、フロントフェイスの印象はやはりかなり変わった。

 そのフロントフェイスは、EVサルーンであるタイカンの系譜を思わせるシャープな表情をしていて、ヘッドライトが二段式のスプリットヘッドライトになっているのが特徴的である。

  デザインは洗練さを増していて、先進性も感じられるものであるが、EVモデルであることを声高に主張するようなエキセントリックさは希薄である。

 これからは、EVモデルであるからといって特異なデザインを敢えて施す必要性はなくなっていくのであろう。

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6540:ブラシ

2024年01月27日 | ノンジャンル

 「ブラシですか・・・便器の内側はもちろんブラシを使ってますよ。外側や周辺はトイレクイックルという厚手で丈夫なシートを使っています・・・使った後はそのままトイレに流せるので便利でね・・・もしかしてゆみちゃんはゴム手袋をしてスポンジでやってる・・・平山みたいに・・・?」

 「そうです・・・なんで平山はあの方法で便器の中を洗っているのだろうと不思議に思ったんですよ・・・会社から求められているわけではないはずです・・・清掃用のブラシもあるはずなんです・・・ほかの清掃員はほぼ全てそのブラシを使っているはずなんです・・・きっと汚れを落とすという意味合いにおいては、ブラシでも十分なんだと思います・・・でも、敢えてゴム手袋をした手に持ったスポンジに洗剤をつけて洗っているんですね・・・その理由が知りたかったんです・・・」

 「で、実際に同じ方法でトイレ掃除をしてみて、その理由は分かりましたか・・・?」

 「ええ・・・分かりました・・・というか・・・分かったような気がしました・・・」

 「で、その理由は何だったんですか・・・?」

 「それは、何と言ったらいいか・・・うまく言えないんですけど、私が感じたのは、謙虚さを学ぶため・・・ということでした・・・」

 「謙虚さを学ぶ・・・?なんだとても抽象的というか・・・哲学的だね・・・」

 「敢えて、言葉にするとそんな感じなんです・・・」

 「じゃあ、今度トイレ掃除をする時には、そうしてみようかな・・・謙虚さを学ぶためにも・・・人っていつのまにか傲慢になってしまうからね・・・」

 「そうなんです・・・」

 「30代で、そんな言葉が出てくるなんてすごいね・・・還暦を迎えた人間が言うなら分かるけど、30代、40代ってまだまだ、もっともっとと多くのものを求める人生を送っていって、どんどん傲慢になっていくものだけどね・・・」

 「トイレ掃除で言うと、さらに上級編があるんですよ・・・」

 「トイレ掃除の上級編・・・なんだかおもしろい表現だね・・・ほとんどの人にとっては、どうでもいいと思えるような分野だけど・・・上級編だとどうなるの・・・?」

 「ゴム手袋をしないで、素手で持ったスポンジを使って便器の内側を掃除するんです・・・」

 「えっ・・・素手で・・・それって衛生的にどうなんだろう・・・もちろん掃除した後は手を綺麗に洗うとしても・・・それは相当にハードルが高いね・・・」

 「心のハードルですよね・・・」

 「そうそう・・・心のハードル・・・そのハードルをひょいっと越えられると、何かしら新しい世界があるんだろうか・・・」

 「さあ、分かりません・・・何もないかもしれませんし・・・何かしら心に感じるものがあるのかもしれません・・・」

 喫茶店「Mimizuku」のカウンター席で、私は「ゆみちゃん」と、実に不思議な会話をしばしした。彼女は本当にとらえどころない女性である。しかし、その言葉には妙に心に引っかかるものがある。

 この店の中では、現実の時間とは別の時間が流れているような気になることがある。

 時々、この店自体が幻なのではないかとすら思うこともある。それ故か、店の前に来て、その存在を視界に納めると「まだ消え去っていない・・・」と時々思うのである。

 「謙虚さを学ぶため・・・」彼女のさらりと言ってのけた言葉が、私の心の中に沈み込んだ。

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