AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

1326:もらい泣き

2009年10月31日 | ノンジャンル
 久し振りに結婚式に出席した。顧問先の会社の社長から「10月に娘が結婚することになってね。よかったら出席して欲しいのだけど・・・」といわれたのは2ケ月ほど前。「もちろんいいですよ・・・」と答えたのであるが、その社長とは開業したての頃からの付き合いであるから15年ほどになる。

 2年ほど前から娘さんがその会社で働き始めたことは知っていて、訪問時に何度か挨拶を交わした。まだ20代前半であるがしっかりした印象を受けた。

 その社長は典型的なワンマン。社員にも結構厳しくあたる。なので、社員の定着率はあまり高くない。そういった厳しい印象を与える社長であったが、娘さんには優しい視線を送っていたのが印象的であった。

 式はキリスト教式であったので、親族以外の出席者も全員式から参列。私もホテルのなかにある結婚式用の教会の椅子に座った。

 バージンロードを新婦とその父親が腕を組みながら神妙な面持ちで歩く。一歩一歩歩調を合わせ、多少ぎこちない感じで歩くのであるが、いつもは厳しい表情が多いその社長の目には大粒の涙が・・・

 その姿を見て思わず「もらい泣き」。二人の娘の父である私には、将来自分の娘が旅立っていく日のことを思わず重ねて見てしまったのであろうか?

 人の結婚式で「もらい泣き」しているようでは、自分の娘の結婚式ではどうなるのやら、と今から心配である。

 さらに披露宴の最後に、今の披露宴では定例となっているのか「新婦から両親への感謝の手紙」が朗読された。

 当然のことながら、新婦は泣きながらの朗読となる。それを聞く両親はハンカチを目から離すことができない。周りからも鼻をすする音が・・・

 ここでまたまた「もらい泣き」・・・年をとったのであろうか。何故かしら私の目からも大坪の涙が・・・自分の娘はまだまだ子供とは思ってはいるが、時が立つのは早いもの。いつかは私にもこんな日がくるのであろう。久し振りに参加した結婚式であったが、何かしら心洗われた気分になった。
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1325:Anne Briggs

2009年10月30日 | ノンジャンル
 Anne Briggsの歌声は独特である。その声は空に向かって突き抜けていくような印象を受ける。地面に這いつくばるようなことはけしてなく、上に上に抜けていく。

 自ら弾くギターの伴奏かまたはアカペラで歌われるのはイギリスの伝統的なメロディ。その独特な節回しと、情感を抑えたような淡々とした語り口には、心の垢を落としてくれるような、爽やかな浄化作用があるようである。

 乾ききった瘡蓋がきれいに取れるように、心の垢もぽろぽろと落ちていく。その後には既に新鮮な皮膚が再生の道筋をつけている。

 「Blackwater Side」を聴きながら、空に向かって昇ってゆく風船を想った。昔小学生だった頃、何かのイベントでメッセージを書いた紙切れを付けた風船をいっせいに空に放ったことがあった。

 黄色やブルー、赤などの原色系の色の風船が軽々と空に向かって昇ってゆく。もちろん一定の高度以上は進まないはずなのであるが、どこまでも上ってゆくように見えた。

 その色合いが判別できなるくらいまで遠くへ風船は昇っていった。それを飽きずに上を向いて眺めていたことが思い出される。

 その風船とメッセージは、どこかにたどり着いたのであろうか?風船の中には比重の軽い気体が入れられていたはずであるが、それが抜けていき小さくしぼんだ風船はどこか人気のないところに不時着したのであろうか?

 何を書いたかも忘れてしまったメッセージは誰にも読まれることなく、土くれに帰っていったのかもしれない。

 それは特別な感情を伴わない思い出である。楽しくも悲しくもない。甘い思い出でもない。Anne Briggsの歌声には、そんな純粋な時間の経過と大きな感情のうねりのない透明な思い出が含まれている。

 Anne BriggsのLPを聴いていると、心が軽くなる。心まで遠い昔の思い出の風船のように空に向かって昇り始めようとするかのようである。
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1324:三日坊主

2009年10月29日 | ノンジャンル
 3日連続・・・ゴルフの練習場に3日連続で行った。これは、私としては結構凄いことである。大概週に1回程度しかゴルフの練習場にはいかない。一旦は週に3回練習場に行こうと心に誓ったのであるが、まさに「三日坊主」に終わってしまった。

 しかし、ここ3回のラウンドのスコアが全て90台という不甲斐ない成績に終わってしまったので、さすがに「これはいけない・・・やはり立て直しには練習しかない・・・」と今更ながらの結論に至ったのである。まあ、これは分かりきったことではあるのであるが・・・

 仕事を終えてから、夜の9時に練習場に着いて1時間ほど打ち込む。まだ3日ではあるが、なんとなく球筋が少し安定してきたような気がしないでもない。そして、これまたまだ3日であるが、少しばかり体が締まったような気がしないでもない。いずれも希望的観測に過ぎないのではあるが、そんな気がするのである。

 中年になると、髪の悩み、腹回りの悩み、精力の悩み・・・といろいろな悩みが出てくるもの。髪は今のところ問題はなさそうである。腹回りは油断するとやはり危険を感じる。ぱっと見はまだまだ大丈夫なのであるが、時々「まずいかな・・・」という気にもなる。精力の悩みは・・・これははじに置いておこう。

 練習場で1時間ほど打ち込むと、それなりの運動量はあるはずである。これを相当頻度高く行えば、相当な引締め効果があるはずである。腹回りのだぶつきは精神的にやはりダメージとなる。どうにか今の体形を維持したいものである。ゴルフのスコアも上がり、体の引締め効果もあるとなると、これはどうにか続けたいものである。

 10月、11月はいいのである。結構快適である。問題は12月以降である。冬の寒さが本格的になってくると、夜の9時にゴルフの練習場に行くにはそれなりの腹の括りが必要となってくる。猫でなくても寒い冬にはコタツでまるくなりたくなるものである。

 次のラウンドは来週の木曜日である。4回連続90台となると結構ショックが大きい。ぜひとも久々の80台でまわりたいものである。それには、しっかりと練習場で球を打ち込むしかないであろう。今度こそ三日坊主では終わらせないようにしないと・・・
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1323:ルッコラ

2009年10月28日 | ノンジャンル
 「しりとり」において、有効な攻撃手段は「る攻め」である。「る」から始まる言葉は比較的少ない。なので、「る」で終わる言葉を返すことによって相手を苦しめるのである。

 「る」とくると定番は「ルビー」「瑠璃」・・・何故か宝石がらみ。だんだん詰まってくると「ルクセンブルグ」なんてかなりきわどい切りかえしで応酬する。「それどこだよ・・・」という突っ込みも入るが、「ルクセンブルグだよ、ヨーロッパにある小さな国だよ、習っただろ・・・」とやり返す。

 とある昔の日、「る攻め」で相手をやり込めたと思ったところ、「ルッコラ!!」と切りかえされた。「なんだよ、ルッコラって・・・ラッコの親戚か?」と突っ込んだところ「ルッコラって野菜だよ・・・」というので「そんなの聞いたことも食ったこともないぞ!!」と問い詰めた。

 今ではルッコラは比較的有名な野菜であるが数十年前には全くの無名。そんな名前の野菜など存在すら知らなかった。

 ルッコラは、肉料理の付け合せやイタリア料理に使われることが多く、その見た目はとても素直な野菜である。特にこれっと言った特徴がなく自然な佇まい。少し小ぶりなほうれん草といった風情。

 生で食べると少しゴマに似た味わいがあり、多少の辛味成分が含まれている。が、強いくせのある香りはなく比較的食べやすい。

 ルッコラには、ほうれん草の4倍のビタミンC、ピーマンの30倍のカルシウム、モロヘイヤと同等の鉄分が含まれているとのことで、栄養的にはなかなかの優れもの。

 我が家のオーディオ・システムのメインディッシュはやはりスピーカー。1階はTANNOY CHATSWORTH、2階はQUAD ESL。では付け合せはというと、QUAD 22であろう。

 とても小ぶりなQUAD 22はルッコラ的な存在である。ビタミンC、カルシウム、鉄分が豊富に含まれているようである。くせの強い香りはないが、どことなく人懐こい感じの味わいがある。

 その朴訥とした表情は、気持ちを穏やかなものにしてくれる。けっして主役ではなのであるが、システム全体の調和を図る貴重な存在である。

 「ルパシカ!」とある昔の日、友人が切りかえした。「何だよそれ!突然変異した鹿か何かか?」「ルパシカだよ・・・ナウシカが着ているやつ」「ほう・・じゃあ・・・カバーガール・・・」「何それ・・・」
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1322:GZ32

2009年10月27日 | ノンジャンル


 整流管は「流れを整える」と書くので、きっと何かしら重要な働きをしているのであろう。1階のQUAD Ⅱは、その整流管を取り換えたところ大きな変化があった。

 QUAD Ⅱの整流管はGZ32という型番のものがついている。それをSTCのもの昨日取り換えたのであるが、音がリフレッシュされた。

 もともとついていたGZ32を眺めながらふと思った。「同じGZ32でもメーカーが違うと音も結構違うのではないか・・」

 そこで2階のQUAD Ⅱの整流管を抜いてみた。1階のものとはメーカーが違う。姿形は同じであるが印字されているメーカーが違うのである。どちらも「MADE IN ENGLAND」ではあるが、メーカーが違えば同じ形式の真空管であっても音は違うはず。

 そこで2階のQUAD Ⅱの整流管を取り換えてみた。そして、最近よく聴く何枚かのCDをかけてみた。交響曲、女性ボーカル、バロックと何曲か聴いてみたが、何かしら音の佇まいに熱気がこもるようになった。

 従来のものの場合、「結構冷静に対処します」的な冷たさが若干あったのであるが、音の温度感が高めに感じられる。色合いの濃さが増したということであろう。

 こちらの方が好みである。なので、従来2階のQUAD Ⅱにささっていた整流管が余ってしまった。これは大事に箱に入れてストックしておこう。真空管はいつダメになるか分からない。もしもの時のストックはしっかりしておく必要がある。

 しかし、改めて真空管の奥深さを感じた。これからは折を見て他の真空管も手に入れて、チェックしてみたくなる。貴重なビンテージ管は高騰していると聞く。確かに一種消耗品であるので、数は減っていくはずである。日頃から情報収集に努めておく必要がありそうである。
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