メルセデス・ベンツ日本は2022年9月29日、電気自動車のEQシリーズで初となるミドルサイズセダン「EQE」を発表した。これにより、EQシリーズは、SUVタイプが3つ、そしてセダンタイプが2つの合計5タイプの展開となった。
デザインは先行したセダンタイプのSUVである「EQS」を若干縮小コピーした感じで、「ワン・ボウ」と呼ばれる弓型ののシルエットが特徴的である。全体として滑っとした曲線構成のエクステリアデザインで、「これなら、絶対空気抵抗が低いであろう・・・」という印象を受ける。
「スポーティーか・・・?」と問われると「?」が頭の中に浮かぶ。「モダンではあるけど、なんだかつかみどころがない・・・」というのが、個人的な感想である。
インテリアは、「EQS」同様に、SF映画的である。一昔前ならこのインテリアはSF映画の中にしか見いだせなかったものである。「MBUXハイパースクリーン」と呼ばれる巨大なディスプレイが目を惹く。高精細パネル3枚とダッシュボード全体を1枚のガラスで覆うワイドスクリーンは、「ちょっとやり過ぎ感があるな・・・」と、ついつい思ってしまう。
しかし、このインテリアに目が慣れてしまうと、従来のデザインが一気に古臭く感じられるようになるのかもしれない。「メルセデスは、一気に振り切ってきたな・・・」と思える造形である。
気になるフル充電時の航続可能距離は、EQE 350で624kmで、EQE 53 4MATICでは526kmである。自宅ガレージに充電スタンドがあれば、日常的な使用において困ることはまずないであろうと思われる航続可能距離である。価格は、EQE 350が1,248万円、EQE 53 4MATICが1,922万円である。
メルセデス・ベンツは、日本市場でも5種類のEVモデルを揃えた。ライバルであるBMWは4種類で、Audiは3種類である。BMWやAudiも順次ラインナップを増やしていくであろう。