AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

3426:サイコン

2016年01月31日 | ノンジャンル
 数日前の天気予報では、かなり悲観的な予報がなされていた日曜日であった。「今度の日曜日のロングライドは難しいかな・・・」と思っていたが、蓋を開けてみると、天気は悪くなかった。

 「良かった・・・走れそうだ・・・」そう思いながら、身支度を整えた。今日は午後から出かける予定が入っていたので、正午までには家に戻ってこないといけない。なので、チームでの走行は途中までで、時間を見ながら引き返すポイントを探ることになる。

 朝の7時にKuota Khanに跨って家を出た。この時期としてはそれほどの寒さではないように感じた。それでも集合場所であるバクルプラザに到着する頃には、両手の指先はかじかんだ。

 店の中で冬用のグローブを外し、両手を盛んにこすり合わせた。やがて指先の血流は復活し始めた。

 スタートする前の少しの時間、店内に展示されているパワーメーターを見ていた。実はコンポーネントをこの3月に交換する予定であり、その際パワーメーターを導入することを決めている。

 従前のパワーメーターはかなり高価であって、導入することがためらわれたが、比較的現実的な価格のパワーメーターが最近出てきた。

 その代表格が、チームスカイも使用するパワーメーター、STAGES POWERである。左クランクの中に小型のセンサーが取り付けれていて、そのセンサーの重さは20gと超軽量。重量増は気にならない。

 通信規格はパワーメーターの標準規格となった感のあるANT+に加えて、スマートフォンでも使用できるBluetooth SMART規格にも対応している。パワー表示が可能なANT+対応サイコンで使用できる。

 しかし、現在私が使っているサイコン、ポラールのCS500はATN+対応ではない。となるとサイコンも新しいものに交換する必要が出てくる。

 サイコンは、ポラールとガーミンが人気を二分している。チーム内でもそのシェアは半々といったところか。

 ポラールのV650はサイコンとしては画面が大きく見やすい。タッチパネル式で最新式では地図表示もできるようになった。

 ガーミンのEdge520はポラールV650よりは画面が小さめで、サイコンとしては標準的なサイズ。一つ前のEdge510ではタッチパネル式であった操作方法は、ボタン式に戻った。

 機能的にはガーミンらしく様々な機能が付されていて、FTP(機能的作業閾値)を自動計測する機能も付いている。FTPは、自身が全力で1時間出し続けられるパワーの最高値で、これを把握していると、ヒルクライムレースなどでは有効だと思われる。

 今日の参加者は3名と少なかった。天気予報が悪かったので、皆別の予定を入れてしまったのであろうか。

 3両編成の身軽なトレインは奥多摩湖を目指して走り始めた。道には2週間前の雪の残がいが所々残っているので、前を走るメンバーのサインに注意しながら走った。

 コンポーネントは、shimanoのDURA ACEに決めている。Di2と呼ばれる電動式を導入予定である。そして、STAGES POWERも導入する。

 さらにはサイコンをポラールV650かガーミンEdge520に変更する。Kuota Khanは一気にグレードアップする予定である。その様子を頭の中に思い浮かべて、ニヤニヤしながら走った。
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3425:マタイ受難曲

2016年01月30日 | ノンジャンル
 週末に雪が降ると散々脅かされたが、先週に続きどうやら空振りであった。「良かった・・・ほっとした・・・」というのが正直な感想である。雪が積もって喜ぶのは小さな子供ぐらいのものである。我が家の二人の娘ももう雪を喜ぶ年齢ではない。

 朝のうちは小雨が降っていたが、それもやがて止んだ。しかし、太陽が顔を出すことはなく、肌寒い一日であった。

 そんな冷たい空気のなか、車で国道20号を走っていた。道はやがて環八に達した。そこを右折して駒沢通りとの交差点まで走った。土曜日の今日は平日に比べたら車の数は比較的少なかった。

 駒沢通りを10分ほど走ると「柿の木坂」の交差点に到着した。その交差点を右折してちょっと行った先のコインパーキングに車を停めた。このコインパーキングから「めぐろパーシモンホール」までは歩いて数分である。

 今日はこのホールでバッハの「マタイ受難曲」を聴く予定が入っていた。主催は東京ジングフェライン、長岡混声合唱団、厚木マタイを歌う会。指揮は福島章恭さんである。管弦楽は東京バロックコンソート。

 2時半にホールに入った。開演時間は3時である。既にホールは満席状態であった。どうにか空いた席を見つけて、腰を下ろした。

 このホールは比較的新しいようである。美しい内装が施されていて音響的な配慮も行き届いているように感じられた。シートも比較的ゆったりと配置されていて、脚を組んでも膝が前の座席の背面にくっつかない。
 


 マタイ受難曲は演奏時間が3時間を超える大曲である。第1曲から第29曲までが第一部、後半の第30曲から第68曲までが第2部として演奏され、間に20分の休憩が入る。

 三つの合唱団は、福島さんの指導を受けている。この大曲に向かうにあたって相当な研鑽を積んできているはず。ステージに並んだ合唱団の表情には緊張感ともに、自信のようなものも窺えた。

 第1曲「来なさい、娘たち、ともに嘆きましょう」は、ゆったりとしたテンポで始まった。古楽器の優しくも深淵な響きが我々をあっという間にイエスの生きていた時代にタイムスリップさせる。

 これから始まるイエスの受難を示唆する音の響きは悲しげである。しかし、その基底にはどこからしら毅然とした信念のようなもの、神に対する絶対的な信頼のようなものが流れている。

 恐れと確信、悲しみと喜び、弱さと強さ、そういった相反するものものが美しい融合を見せるる。素晴らしい演奏である。

 この冒頭部から一気にマタイ受難曲の懐に入り込んでいった。第1部はイエスの予言から実際に捕らわれるまでを描き、第2部は捕らわれたイエスが処刑され埋葬されるまでを描く。

 その物語は滔々と流れる大河のように流れていく。合唱団とソリスト、そして管弦団、それらのバランスが見事にとれている。

 6人のソリストも素晴らしかった。その美しく深い声の響きは、めぐろパーシモンホールの隅々まで響き、滑らかで艶やかな音楽と言葉を奏でてくれていた。

 合唱やアリアの合間合間に、福音史家による朗唱が入り、物語は進んでく。そこにはイエスの毅然とした態度とは裏腹な弟子たちや群衆の見せる人間の弱さや愚かしさといったものが表現され、結末へ向けて止めることのできない奔流のような流れを見せる。

 演奏時間は3時間を超えた。しかし、その間、緊張感というか、ピンと張り詰めた精神の高揚感はひと時も緩むことはなかった。

 演奏が終わり、聴衆の嵐のような拍手も過ぎ去った。この美しく壮麗な世界にまだまだ浸っていたいような気持を、めぐろパーシモンホールのゆったりとした座席に残して、このホールを後にした。

 演奏された合唱団、6名のソリスト、東京バロックコンソート、そして指揮をされた福島さんにとっても会心の演奏であったであろう。

 ホールの外に出て、しばらく歩いた。空気は冬らしく冷たい。まだ合唱団の壮麗な響きが体の周囲を纏っているように感じた。そのためか、それほど寒さを感じなかった。
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3424:メガーヌ

2016年01月29日 | ノンジャンル


 日本ではそれほど売れているわけではないルノーであるが、ヨーロッパでは重要な地位を占めるメーカーである。

 そのルノーの中核モデルである「メガーヌ」の新型が発表された。ヨーロッパでは今年の早い時期に、そして日本でも今年の年末までには、その新型が発売される予定である。

 現行の「ルーテシア」から、ルノーのデザインは大きく変わった。大胆でアグレッシブ、うねり感と勢いの良さを感じさせる造形になった。

 その大きな要因は、チーフデザイナーのローレンス・ヴァン・デン・アッカーである。彼は一時MAZDAにも在籍し、現在のMAZDAデザインの基礎を築き、2009年からルノーに移った。

 ローレンス・ヴァン・デン・アッカーがデザインの指揮をとるようになって、ルノーの販売実績は上がってきているようで、その大胆なデザインは概ね好意を持って迎えられているようである。

 そのルノーの新しいデザインの方向性は、新型「メガーヌ」にも当然のこととして発揮されている。

 最も印象的なのは、フロントヘッドライトの造形であろう。歌舞伎役者の隈取のように見えなくもないその凝った形状は、インパクトが大きい。その造形をLEDライトでさらに強調し、デザイン上の最大のアクセントにしている。

 メガーヌは、Cセグメントに属する。このセグメントには強力なライバルがひしめきあっている。その筆頭はフォルクスワーゲン「ゴルフ」である。

 超優等生のゴルフに対抗するために、4代目となる新型ルノーはデザイン以外にもかなり気合の入ったモデルとなっている。

 ヘッドアップディスプレイ、7インチの大型ディスプレイ、BOSE製オーディオシステム、マッサージ機能がついたドライバーズ・シート、フルLEDヘッドライトなどの充実した装備にも注目が集まっている。



 フロントやリアのデザインは少々奇抜さが目につくが、サイドビューはいたってまっとうな5ドアハッチバックのスタイルである。室内空間が広いであろうことは、このサイドビューからも如実に伝わってくる。

 日本でこのとがったデザインは広く受け入れられることはないのかもしれないが、ゴルフの予定調和的なデザインとは裏腹の、アグレッシブなデザイン・・・フランスらしい大胆さが魅力である。
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3423:車高

2016年01月28日 | ノンジャンル
 Mercedes-Benz E350 BLUETECに乗り込んで、いつものようにフットブレーキを右足で踏んで、丸いエンジンボタンを押した。

 「ブルルル・・・」と3Lのディーゼルエンジンは、乾いた音と軽い振動を発して起動した。そこまではいつも通りで何ら変わりがなかった。

 しかし、ピーピーという警告音が鳴った。「なんだ・・・?」と思っていると、ディスプレイに「車高を上げています。しばらくお待ちください。」という、今まで目にしたことの一度もないメッセージが表示されていた。

 「車高を上げる・・・?この車に車高調整機能なんてなかったはずだけど・・・それに特別な操作をしたわけではない・・・」

 頭の中には「?マーク」がふつふつと湧き上がってきた。4WDのSUVモデルなどには車高を数段階に調整できる機能が付いている場合があるが、E350はそういったモデルではない。

 「本当に車高が上がっているのであろうか・・・?」と訝しく思い、じっとその感覚を確かめていた。

 そう言われてみれば、上がっているような気がしないでもない。しかし、その感覚はかなりあいまいなものであった。

 改めて考えてみるとこの1,2週間、コンビニの駐車場から公道へ出る際に、それほど高くない段差でも、車の底を軽くかするようなことがあった。

 「ということは、何等かのトラブルで通常の車高よりも下がってしまっていたのを、コンピューターが感知して、車高を上げたのかもしれない・・・」

 しばらくするとその警告表示は消えた。サイドブレーキを解除して、ATセレクターを「D」に入れた。

 車は何事もなかったように進み始めた。一瞬焦ったが、特にトラブルというほどのものではなかったようである。

 走行距離が100,000kmを超えてからは、時折挙動不審となることがある。やはり、E350については、今年のうちに買い替えた方がいいのかもしれない。

 一つ前に乗っていたBMW 735iも、さらにその一つ前に乗っていたS320も100,000kmを超えてから運転中に急なトラブルのために道路上で停止してしまい、JAFのお世話になったことがある。

 どちらのケースも、それほど大事に至ることはなかったが、肝を冷やした。最近のE350の動向には、少し気になることが散見され始めた。急なトラブルで路上で停車することだけは、勘弁願いたい。
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3422:豚丼

2016年01月27日 | ノンジャンル
 この帰路を選択したもう一つの大事な理由は、多摩大橋へ向かう道の右側にあった。オリンパスの大きな社屋を通り過ぎてすぐの「北八王子駅入口」交差点を右折した。

 その交差点の角にあるのが「駿河」・・・この店に立ち寄って美味しい豚丼を食べようというのが、この帰路を選択した大きな理由であった。

 「駿河」の豚丼は美味しい。初めて立ち寄ったのは昨年の夏のことであった。猛暑のなか和田峠を上り、その帰り道で立ち寄ったのである。

 その時、少々後悔が残る選択をした。メニューを見ていると「豚丼定食」以外にも幾つかのメニューがあり、「豚丼と唐揚げのセット定食」というものがあった。

 値段は「豚丼定食」と同じ。「こっちの方が得だよね・・・」と思い、私は「豚丼と唐揚げのセット定食」を選択した。

 合理的に推論すれば事前に分かるはずのことであったが、運ばれてきた「豚丼定食」の豚丼と「豚丼と唐揚げのセット定食」の豚丼では、そのボリュームに差があった。

 唐揚げはまずまずの味ではあったが、豚丼の方がはるかに美味であった。ボリュームダウンした分の豚丼が少々恨めしく感じられたのである。

 「次に来る時には、豚丼定食を頼もう・・・」そう心に決めたのであった。それから半年の時間が経過し、猛暑の時期から底冷えの季節になった。

 店の中は暖かかった。一番奥の掘りごたつのようになっている6人掛けのテーブルに座って、待った。そして豚丼定食が運ばれてきた。



 豚丼にサラダと味噌汁。豚丼定食は980円である。薬味として七味と山椒がテーブルには置いてある。少し迷ったが山椒を選択。山椒をさっと振りかける。

 これは正解だったようである。山椒の香りが良い具合に豚丼のたれと馴染む。じっくりとたれに漬け込まれて、炭火で丁寧に焼かれた豚肉は実に美味である。疲れた体の細胞が喜んでいる声が体の隅々から聞こえてくるようであった。

 「今度は家族を連れて車で来てみようかな・・・」そんなことを思いながら、豚丼をかき込んでいった。

 残雪に寒さに強風という「冬の試練の三重奏」に苦しめられたロングライドであったが、「豚丼」のご褒美もあった。

 豚丼を食してにんまりとした表情で店を出た。店を一歩出るとそこは別世界のような寒さであった。残り距離はそれほどない。寒いけれど豚丼パワーで乗り切れそうであった。
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