AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

4461:査定

2018年05月31日 | ノンジャンル
 「実は変わった依頼を受けましてね・・・相続の案件なのですが、亡くなった方がオーディオマニアでかつレコードコレクターだったものですから、相続税の申告以外にも、その処分について相談されたのです・・・」

 私は、小暮さんが淹れてくれた珈琲を飲みながら、話し始めた。

 「うちで扱えるようなものはある・・・?」

 小暮さんは表情を少し変えて訊いてきた。小暮さんが経営されている「オーディオショップ・グレン」は主にヴィンテージものを扱っている。

 「新しいものばかりです。レコードプレーヤーはORACLE Delphi5です。私が使っているものの一つ前の世代のものです。アームはSME製のORACLE専用のもので、カートリッジはZYX AIRY。プリとパワーはOCTAVEの真空管式のものです。フォノイコはプリアンプ内臓のものを使っています。スピーカーが珍しいもので、RAIDOH ACOUSTICSのAyra C-2です。C-2はリボンツーイーターを使っていて、とても良いデザインをしています。」

 「趣味が良い感じだね・・・そのラインナップを聞いただけで、オーナーの人柄が分かるというか・・・クラシックの人・・・?」

 「いえ、それがロックなんです。ロックの一つのジャンルであるプログレッシブロックのレコードのコレクションが大量にあって・・・レコードはディスクユニオンに引き取ってもらって査定してもらっています。おそらく数百万円になると思います。枚数も1万枚を超えていましたから・・・」

 「ロックやジャズのほうがレアなレコードは高い値が付くからね・・・それにしても1万枚を超えるコレクションとは凄いね・・・」

 「そうなんですよ『レコード部屋』と家族が呼んでいた6畳間には作り付けのレコード棚があって、そこにぎっしりと詰まっていました。」

 「幾つだったの・・・?亡くなった方・・・」

 「59歳です・・・私とそれほど違わないので、ちょっと身につまされる感じがしました・・・家族にもしものことがあった時のオーディオやレコードの処分について事前に話しておかないと、と思いましたよ。家族にとっては何の価値も見いだせないものでしょうから・・・」

 「確かにモニターシルバーが入ったオリジナルのTANNOY GRFが数百万円の価値があるなんて、家族には想像すらつかないだろうからね・・・・taoさんにもしものことがあったら、TANNOYとMarantzは、うちが引き取るよ・・・適正価格でね・・・」
 
 そう言って、小暮さんは笑った。

 「うちで扱うには少し新しいかな・・・買取価格は査定してもらったの・・・?」

 「ええ、4つの業者に見積もってもらいました・・・まあ、大体予想したとおりで、ヤフオクで処分できそうな価格の5割から6割ぐらいでした。どれも結構人気のある機種なので、ヤフオクでもすぐに売却できるようです。C-2はかなりレアなものなので、ヤフオクでもヒートアップしたなら結構高く売れるはずです。」

 「じゃあ、うちでその査定額の一番高い価格で引き取って、すぐにヤフオクで処分しようかな・・・」

 「そうしたらどうですか・・・確実に利益は出ますよ・・・綺麗に使われていて、コンディションはどれも良いようでした。」

 「悪い話じゃないよね・・・」
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4460:132km

2018年05月30日 | ノンジャンル
 全員が風張峠の長い上りを走り終えてから、恒例の記念撮影を済ませた。皆疲れていたが、ヒルクライムを終えてほっとした表情であった。

 その後檜原方面に3kmほど下ったところにある「都民の森」へ向かった。ここで補給食を摂る予定であった。

 都民の森にある「売店 とちの実」には、名物が二つある。一つは「みとう団子」と呼ばれる、炭火で焼かれる大ぶりな団子である。クルミ味噌か甘辛い醤油かを選択して塗って食す。

 もう一つはカレーパンである。タイミングが良いと焼き立てのほくほくしたカレーパンを食べることができる。コーラと合わせるとのが定番の組み合わせである。

 私は都民の森に来ると、概ね6割は「みとう団子」を、残り4割ほどの割合でカレーパンを選択する。今日はなぜかしら着く前から「みとう団子にしよう・・・」と心に決めていた。

 都民の森に着いて、早速「売店 とちの実」に向かった。店の前で炭火で焼かれている「みとう団子」は、香ばしい匂いを発していた。

 「みとう団子」にはクルミ味噌をたっぷりと塗ってもらった。さらにその横で売られていた「冷やし田楽」も、実に魅力的であったので、こちらもゲットした。

 「冷やし田楽」は、滑らかでとろとろの食感が嬉しい。檜原村特産のこんにゃくを使ったもので、暑い時期にはついつい食べたくなる。



 その二つの補給食は実に滋味溢れるものであった。

 天気は良く陽光が降り注いでいたので、ここからの長い下りでもウィンドブレーカーは要らないようであった。

 美味しい補給食でエネルギーをチャージして帰路を急ぐことになった。ここからハイペースで走り、途中のコンビニ休憩をパスすれば、2時半ごろには家に着けるはずであった。

 長い下りをひらひらと舞うように下っていき、その後も良いペースでトレインは走り続けた。

 そして休憩ポイントである拝島駅近くのファミリーマートに着いた。普段はここで昼食休憩をするが、パスして帰る予定のメンバーが3名いたところ、他のメンバーもボトルの水だけ交換して休憩はパスすることになった。

 自販機で飲み物を購入してボトルに補充するだけで、再度走り始めた。今日は暑かったのでボトルの水が早いペースでなくなった。

 帰路のペースが快調であったこともあり、無事に2時半頃に自宅に辿り着いた。サイコンに表示された今日の走行距離は、132kmであった。
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4459:12km

2018年05月29日 | ノンジャンル
 三つ目の橋である「三頭橋」を渡ると「奥多摩周遊道路」が始まる。1973年に開通し、1990年3月31日までは有料の道路であったが、1990年4月1日からは無料で開放されている。

 普段であれば、料金所跡から「山のふるさと村」へ向かう道との分岐点までの3km程は穏やかなペースで走り、Y字路交差点を越えてからペースがあがる。

 ちょうど先頭を引いていた。「今日は最初からペースを上げていこう・・・」と思っていた。Mt.富士ヒルクライムが近いので、少しでも長めの距離をしっかりとしたペースで走っておきたかった。

 料金所跡からだと風張峠の頂上まで12kmと少しの距離である。序盤は緩めの斜度が続くので、必然的にスピードがぐんぐんと上がっていった。

 3km程速いスピードで駆け抜けていくと、Y字路交差点が見えてきた。そこに設置されている信号機はちょうど「青」であった。
 
 信号が変わる前に通過しようとダンシングでペースを上げた。分岐ポイントからは斜度がしっかりとしたものになる。

 ここから9km程上っていくと風張峠の頂上がある。自動車道路として整備された道であるので道は広くてきれいである。

 オートバイのツーリングスポットしても有名なようで、多くのオートバイも走りにきていた。なかにはかなり攻めた走りをする「走り屋バイク」もあるため、オートバイの事故が多いようである。

 今日は白バイやパトカーを多く見かけた。休日は事故防止のために取り締まりが強化されているのであろう。

 なるべく負荷が一定になるように走っていくと、途中で2名の上級者がペースを上げて前に出ていった。

 その背中を極力視界に納めるようにしながら、長い上りを辛抱強く走った。脚には疲労成分が確実に蓄積していき、徐々に脚が重くなってくる。

 その重くなった脚を辛抱強く回し続けた。平均パワーは220ワットから230ワットの間で推移していた。このコースはゴール手前でアップダウンコースになる。

 短い下りが3回入るアップダウンエリアは、ありがたいようなありがたくないような感じである。ここでペースが乱れることもある。

 下りでは重いギアを選択してガシガシ漕ぐ。それでもパワーはすっと下がる。短い下りが終わるとまた道は上がる。パワーの数値も上がるが、スピードは当然ゆっくりとなる。

 この3度のうねりを越えて最後の上りを走った。ようやくゴールが見えてきたのでラストスパートした。

 走り終えると、脇にある駐車場に入って、しばし休憩した。料金所跡からの12Kmと少しの距離を43分ほどで走った。

 平均パワーは220ワットほど。スタートからゴールまでほぼ一定の負荷で走れた。しかし、Mt.富士ヒルクライムはこの距離の2倍である。平均斜度がもう少し緩くなるとはいえ、所要時間もほぼ倍・・・そう思うと気が引き締まった。

 標高は1,146メートル。木陰に座ると空気がひんやりとしていて、火照った体に心地よい空気感であった。 


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4458:奥多摩湖

2018年05月28日 | ノンジャンル
 岩蔵街道の「今井馬場崎」の交差点を左折して、青梅方面へ向かった。ペースは変わらず30km/hほどのスピードで8両編成のトレインは走った。

 青梅線の踏切をロードバイクのタイヤが線路の窪みに嵌まらないように斜めに横切ってから、線路に沿って西へ向かった。

 昭和の香りを色濃く残す古い商店街を抜けると緑の比率が増えてくる。緩めの上り基調の道を速めの巡航スピードで走っていくと、体からの発熱量は随分と上がってきた。

 最初の休憩ポイントであるJR青梅線の御嶽駅近くのセブンイレブンに立ち寄った。ここでトイレを済ませて、補給食を摂った。

 補給食にはバナナと鳥五目おにぎりを選択した。それを店の横にある広めの休憩スペースに座って食した。

 しばしの談笑タイムを経てから、奥多摩湖を目指した。JR青梅線に沿った道をさらに走って「将門」の交差点を左折した。

 やや下って道なりに進むと「城山トンネル」が見えてきた。リアのLEDライトのスイッチを押した。1回押すと点灯、2回押すと点滅する。2回押して点滅モードにした。

 トンネルに入る直前にフロントのLEDライトも点灯した。トンネルの中は薄暗く空気もひやっとしている。トンネルの中では後ろから追い抜いていくバイクのエンジン音が航空機のエンジン音か何かのように思えるほどに盛大に響く。

 この城山トンネルを皮切りにいくつものトンネルを潜る。途中からペースが上がり、トレインは二つに分断された。

 私は「急行トレイン」に乗ってクランクを速いペースで回し続けた。頭の中では「この後の風張峠の分の脚も残しておかないと・・・」とは思ったが、トレインに乗った以上、最後まで乗り続けた。

 全員が奥多摩湖手前の駐車場まで走り終えたのちに、もう少し上にあるより広い第二駐車場まで向かった。奥多摩湖は陽光をたっぷりと受けて輝いていた。



 第2駐車場での休憩の後、いよいよ風張峠を目指して走り出した。奥多摩湖は縦に長い。その奥多摩湖を左側に見ながら、気持ちの良い道を進んだ。

 やがて奥多摩湖にかかる赤い橋が見えてきた。この赤い橋を含めて三つの橋を渡ると風張峠に繋がる奥多摩周遊道路である。


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4457:2週間前

2018年05月27日 | ノンジャンル
 Mt.富士ヒルクライムまであと2週間となった。先週は実際に富士スバルラインを試走した。残念ながらそのタイムは満足できるものではなかったが、本番までにもっと調子を上げないといけないと、気が引き締まった。

 本番1週間前まではかなりきつめのトレーニングをして追い込んで、1週間前からは溜まった疲労を取る予定である。

 今日はいつものように朝の7時にKuota Khanに跨って自宅を後にした。今日の天気予報は晴れで、最高気温は30度近くになるようであった。

 夏仕様のサイクルジャージの背面ポケットには、峠を下る時のためにウィンドブレーカーを入れていたが、今日はその出番はなさそうであった。

 朝のうちは空気が爽やかであった。多摩湖サイクリングロードの緑ももはや「新緑」ではなく、しっかりとした色合いになってきていた。

 集合場所であるバイクルプラザに到着した。今日の参加者は8名であった。そのロードバイクの内訳は、Kuota3台、ORBEA2台、COLNAGO2台、そしてRidley1台であった。

 今日の目的地は話し合って「風張峠」に決まった。風張峠の上りは12kmほどあり長めである。激坂エリアはないが、斜度は7%平均ぐらいであろか、上りごたえは十分にある。Mt.富士ヒルクライムへ向けて良いトレーニングになるコースである。

 風張峠は奥多摩湖の向こう側にある。普段走るロングとしては走行距離が長い。時間的に厳しいメンバーは帰りのコンビニ休憩をパスして帰る予定であった。私も午後に予定があり2時半頃には自宅に帰りつきたかったので、コンビニ休憩をパスして帰る予定であった。

 8台のロードバイクは隊列を形成して走り始めた。まだ気温は暑いという段階ではなかった。多摩湖サイクリングロード、旧青梅街道、岩蔵街道と走っていった。

 晴天に誘われたのか、今日はローディーの姿を多く見かけた。旧青梅街道を走っているときであった。少し前を別のチームのトレインが走っていた。

 そのチームは30km/hほどの巡航スピードで走っていた。ちょうどトレインの先頭を引いていた私は、その前のチームのスピードにピタッと合わせて一定の間隔をキープした。

 そのチームは岩倉街道をまっすぐに走っていった。きっと山伏峠へ向かったのであろう。私たちのトレインは「今井馬場崎」で左折し青梅方面へ向かった。

 その後先頭交代しても巡航スピードは変わらずにトレインは走っていった。「今日は追い込みライドになるだろうな・・・」と思いながら走っていった。


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