AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

1843:3月

2011年03月31日 | ノンジャンル
 今日で3月が終わる。3月は日本人にとって区切りの月である。年度の区切りであるからだ。学校はじめ多くの会社や役所にとっても3月は区切りの月である。

 時間の経過は、あらゆる人に平等である。恋人と抱擁し、この一瞬が永遠であれば、と願っている人にも、そして、時間を3月11日以前に戻して欲しいと万感の思いをこめて祈っている人にも、平等に時間は流れ去ってゆく。実に多くのことが起きた今年の3月も終わろうとしている。

 3月の前半は例年どおりであった。確定申告に追われ、あわただしく過ごした。夢の中ではなかなか思いどおり軽やかには走れないものである。鉛のように足が重く、呼吸も乱れる。逃げなければならない脅威はすぐ背後まで迫っているのに、気ばかりが焦る。そんな感じで仕事をこなしていた。

 そして、急な上り坂をペダルをこぎ続けてようやく越えようかとしていたときに、大きな揺れに襲われた。

 あれから3週間が経過した。地震の直接的な被害が比較的少なかった東京も、計画停電や物不足で混乱した日々が続いた。福島原子力発電所の事故による放射能漏れが拍車をかけるように、人々の不安心理を煽った。

 東京ではどうにか極端な物不足や買占め狂騒は収まり、計画停電も気温が上昇したおかげで、ここ数日は行われていない。日常的な穏やかな生活が戻りつつある。しかし、福島原子力発電所は、制御不能の状態がまだ続いている。新聞1面に載る犠牲者の数も依然増え続けている。

 そして、今後の日本の経済状況は予断を許さない。製造業は材料の調達が難しくなり、電力の安定的な確保も不安な要因である。飲食店は売り上げの急激な落ち込みに頭を抱えている。また、耐久消費財の購入は手控えられている。この状況が長引けば、日本の景気は大きく失速することは避けられない。

 明日からは4月。地震により大きな痛手を受けた日本、そして今後も困難な道程が予想される日本であるが、どうにか底力をみせて着実に復興して欲しい。
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1842:ORBEA ONIX

2011年03月30日 | ノンジャンル
 「お久し振りです・・・」背後から声をかけられた。振り返るとサイクルショップの店員さんの笑顔があった。3年前にこの店でCOLNAGO CLXを購入した時にお世話になった店員さんであった。

 その後、何度かこのショップでアクセサリーやウェアなどを購入した時も、この店員さんからアドバイスをもらった。

 「乗ってますか?」との問いかけに「いやあ・・・冬の間はまったく・・・4月になって暖かくなったら再開しようかと思っているんです・・・」と答えた。

 「これは、良いロードバイクですよ・・・ドイツのメーカーなんです。フルカーボンでULTEGRAがついて、この値段であれば、かなり良心的ですよ・・・」

 私が先ほどから熱心に眺めていた「CENTURION MEGADRIVE 4200」のことである。CENTURIONはドイツのメーカーのようである。

 「イタリアの老舗メーカーであれば、この価格ではとても無理です。もともとアルミフレームが得意なメーカーなんです。全ての製品にshimanoのコンポーネントを組み合わせています。」

 「そうなんですか・・・ドイツですか・・・そう言われるとしっかり感があって、精巧な造り込みが感じられるロードバイクですね。他にお勧めはありますか?」

 「そうですね・・・CENTURIONと同様にコストパフォーマンスの高さから言うと、ORBEA ONIXでしょうか。これもフルカーボンフレームでULTEGRA装着で非常に良心的な価格設定です。」

 MEGADRIVE 4200から少し離れたところに、ORBEA ONIXは展示されていた。黒と白とオレンジの色使いが渋い。なんだか大人の風格がある。

 「これはスペインのメーカーなんです。スペインのプロチームにも車体を提供していて、この上にORCAという高性能な製品があるんです。これはセカンドモデルです。これもULEGRAがついて、この値段は良心的ですね・・・」

 「スペインか・・・スペイン産のワインは値段のわりに味が良い、と聞いたことがあるな・・・」と自転車とはまったく関係ないことを心で思った。



 「CENTURION MEGADRIVE4200」も「ORBEA ONIX」もフルカーボンフレームでコンポーネントはULTEGRA搭載。デザインや色使いも精悍である。

 ろくにロードバイクに乗ってもいない私にとっては「豚に真珠」的な製品であるが、その魅力的な容姿にはすっかり心奪われた。
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1841:MEGADRIVE 4200

2011年03月29日 | ノンジャンル
 PINARELLO FP3は、独特のフレーム形状をしている。なんだか波打っているのである。きっとこれは独自の技術であり、特許もとっているはずだ。

 衝撃吸収性に優れていたり、操縦性に寄与していたりするはずである。ちょっと見には、「なんだか優柔不断というか、くねくねと戸惑っているような、中途半端な感じがするな・・・」という印象を持つが、目が慣れてくると、どことなく心惹かれる造形である。

 今日は仕事の帰りにサイクルショップに寄った。2008年にCOLNAGO CLXを購入した店である。一番最初に目についたのが、PINARELLO FP3であった。

 ロードバイクは自転車であるので、道具である。しかし、その造形やカラーリングには、工芸的な要素が多く含まれている。眺めているだけでも、心沸き立つ魅力を持っている。

 店内をうろうろして他のロードバイクも一つ一つ見てまわった。店内は結構広い。店員さんたちは組み立てや他の客の対応に忙しく、付きまとわれないので、ゆっくりと見ることができた。

 そんななか、とある1台のロードバイクの前で足がピタッと止まった。とても精悍なデザインとカラーリングである。見るからに丁寧な造り込み感が感じられる。

 「CENTURION」という聞き慣れないメーカー名がしっかりとプリントされていた。「MEGADRIVE 4200」という製品名も見て取れた。

 値段はPINARELLO FP3と同じくらいである。素人目での比較ではこちらの「MEGADRIVE 4200」のほうがしっかり感があり、スピードが出そう。

 「かっこいいな・・・これ・・・」しばらく、その美しい肢体に見とれていた。本格的にロードバイクに取り組んでいるわけではないので、バイクの持つポテンシャルなど実質的には意味がない。しかし、ついついその美しい姿を舐めるように眺め回してしまった。


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1840:サイクルウェア

2011年03月28日 | ノンジャンル
 ラウンドの予定が入っていないと、なかなかゴルフ練習場に足が向かわない。先週は1回行ったが、それっきりになってしまっている。

 本来は週に3回ほどのペースでゴルフ練習場に通って、左一軸スウィングをマスターすべきところであるが、今日も結局足はゴルフ練習場に向かわなかった。

 最近は少々運動不足気味である。繁忙期の間は気持ちに余裕がないのと、寒いのとで、どうしてもカロリーの消費量が減って、腹回りがだぶつき気味になってくる。

 すっかり中年オヤジど真ん中の年齢になっているが、これまでのところは、醜い腹回りのだぶつきは回避してきた。これからも現状の体型を維持したいと思っている。でも、この時期になると、その希望に黄色信号が灯る。

 今年はさらに、今回の東北・関東大震災である。なかなか活動的な気分になれない。家に閉じこもりがちになってしまう。気分も滅入るし、腹回りも重くなるという悪循環に陥ってしまう。

 もう少し暖かければ、ロードバイクにでも乗ろうという気分にもなるのであるが、今年の3月はいつもより寒い。今日のニュースで、靖国神社の桜が開花したと伝えていた。これから徐々に暖かくなるのかもしれない。

 ロードバイクは寒い時期には向いていない。ロードバイクを購入した最初の年は、新鮮さもあって、冬の間も乗っていたが、2年目からは、冬の間はサドルにまたがることはまったくなく、玄関ですっかり埃をかぶっていた。

 もともと週に1回程度、1時間のみというロードバイクであったので、趣味といえるほどのことではない。さらに12月から3月までの4ケ月はまったく乗らないというていたらくである。ほとんど上澄みの上澄みを舐めている程度の趣味である。

 しかし、腹回り対策にはロードバイクは結構役立つのである。1時間の間スローペースながらノンストップで走り続けると脂肪の燃焼量は結構なものがある。

 そして、心理的に大きな効果をもたらすのが、そのいでたちである。サイクルウェアは、空気抵抗を極力軽減するためピタッとしている。体のラインがもろに出るのである。

 ロードバイクは非常にスマートでシャープな造形をしている。それにサイクルウェアを着て颯爽と走るのであるから、腹回りがだぶついた人間ではまったく様にならないのである。

 颯爽と決めるのにはやはりロードバイク同様、スマートでシャープな体型が求められる。そのことが心理的な体型維持効果を高めるような気がするのである。

 もう少し暖かくなったら、あの体に張り付くようなサイクルウェアを身につけ、風になってみよう。きっと、1時間だけでも顎が上がるであろう・・・
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1839:カレーパン

2011年03月27日 | ノンジャンル
 カレーパン1個の値段の相場はどれくらいであろうか?170円ぐらいが相場であろうか?200円を超えることはあまりないような気がするのである。

 しかし、今日は仕事の帰りに西荻窪のとあるパン屋に寄ったところ、1個210円のカレーパンを見つけた。「んっ・・・210円・・・これはどういう訳だろう・・・」と少々不思議に思った。

 私の中でのカレーパンの相場は170円である。それを40円も上回っている。率にして23.5%も高い。「これは何かある・・・きっと・・・」と思わざる得なかった。

 そして、そのカレーパンを2個購入した。それとともにブルーベリー・ベーグルを2個買った。こちらは1個180円。こちらは適正な価格である。

 家に着くと早速、気になるカレーパンを1個食してみた。大きさはほぼ普通のカレーパンである。特に大きいということはない。一口食べてみた。

 カレー自体は特に変わったところはない。しかし、パンの部分がもちっとしている。粘りがあるというか、噛み応えがある。「これが40円の差か・・・」普段よりも回数多くパンを噛みながら、そう思った。



 昨日はハンコックさんをリスニングルームにお招きした。地震以来オーディオの電源は落としたままである。2週間ぶりにQUAD22のボリュームスイッチを右にひねって、電源を入れた。かちっという音がして、オレンジ色の光が灯った。

 普段私がよく聴いているバロックのレコードをかけてから、ハンコックさんがお持ちになったジャズのレコードをかけた。2週間ぶりであるが、地震の前と同じ音がした。特に音が揺れることはなかった。

 さらに2階のシステムも聴いていただいた。1階と2階は、送り出しと部屋が違うだけで、スピーカーもアンプも同じシステムである。2つある意味合いは、あまりないとも言える。

 1階と同じように普段よく聴くクラシックのCDを聴いていただき、それからハンコックさんが持ってこられたジャズのCDを聴いた。

 TANNOYはどちらかというとクラシックに適したスピーカーである。しかし、ハンコックさんのお持ちのレコードやCDを聴いていて、ジャズも結構いける・・・そう感じた。

 ハンコックさんとは私がオーディオを始めた頃からの付き合いである。それから5年ほどの時間が経過した。その間様々な紆余曲折があって、私のシステムはその当時には夢想もしていなかったものになった。

 ある程度の年数、オーディオと向き合っていると自分の好みというか、自分にとって大切な要素がある程度分かってくる。私も5年間という時間の経過により、自分自身の音の好みが少し分かってきたようである。

 それが分かってくると相場の170円を超える40円をどこに使うべきが決まってくる。ある人は酵母に天然酵母を使うことに、ある人は情報量を少しでも増やすことに、そしてある人はパンの生地にもっちり感を持たせることに、また別の人は広く揺るぎない空間表現の実現に使う。

 その40円がどう使われるかは・・・ひとそれぞれ・・・私もハンコックさんもそれぞれである。先日はハンコックさんの40円を聴かせていただいた。素晴らしい40円であった。昨日は私の40円を聴いていただいた。 
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