AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

3年固定

2006年08月31日 | ノンジャンル
 HRS-120 CARBONが修理から戻ってきて約1ケ月が経過した。戻ってきてすぐは、DDDユニットが新品となったため、やはり音が少し硬かった。昨日と今日とオーケストラを聴いたのであるが、多少マイルドな表情を覗かせるようになってきた。もちろんエージングに関してはまだまだこれからで、今後少しずつその表情を変えていくであろうが、少し嬉しくなった。

 先日島田さんのところでAVALON Opus Ceramiqueを聞かせてもらった際には、3年を経過してその音の表情が俄然良くなり、自然な質感を醸し出すようになったと、おっしゃられていたが、真のエージングは月単位ではなく年単位で語るものなのだと、その時悟らされた。HRS-120 CARBONの3年後の音を早く聞いてみたいものだ。それまでは絶対にスピーカーを買い換えないでおこう。

 しかし、誘惑は多いもの。上遠野さんのメールマガジンにはUNICORN mk2がお店に期間限定で展示されたこととともに、そのインプレが載っていた。「本当に素晴らしいの一言です。クラシック、ジャズのピアノソロからマイルスのライブ、イタリアンポップス、マーラー、シベリウスのシンフォニー・・・クリアーで広がりのある音がダイレクトに伝わる。ジャンル、編成を問わず鳴りまくるのです。初代ユニコーンの弱点だった低域の量感の乏しさが克服され、中高域とほぼ同等になりました。「バックロードによる低域」というと違和感を覚える方もいらっしゃるかも知れませんが、ユニコーンは前作も低域の質自体は非常に高かったものです。ダイナミック型のウーファーには無い軽さがあり、しかも高域とのバランスも良く、1発とは信じられないほど伸びています。」

 文面から上遠野さんの「やられた!」というような独特の感嘆の表情が思い浮かぶ。きっと素晴らしいのであろう。聞いてみたい。いや聞かずにはいられない。展示は今週末までとのことであるので今週の土曜日にでも試聴しに行こうと思っている。

 もちろん購入の可能性は全く無い。しかし、「もう半年スピーカーの購入を待てば良かった!」という複雑な心境となる可能性は充分にあるかもしれない。何せこのUNICORN mk2は図体はHRS-120 CARBONよりも一周りいや二周りほど大きいが、価格は40万円も安いのである。
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第7番

2006年08月30日 | ノンジャンル
 今日は夜になってからゴルフの練習場で1時間ほど練習。その後犬の散歩を兼ねて20分ほどウォーキングをした。しばらく仕事の方が忙しかったため、やや運動不足気味であった。汗をかくのは気持ちがいいものもだ。少なくとも先週行われた顧問先の会社に対する税務調査の立会いの際での冷や汗よりもはるかに気持ちが良い。ストレス発散と体調管理の面から定期的に運動して汗をかくことは大切だ。体脂肪率は現在17%であるので、この水準をキープしたい。もうこの年齢になると少し油断すると体脂肪率が20%を超えてしまう可能性がある。

 さて汗をシャワーで流してから、今日はブルックナーの交響曲第7番を聞いた。この7番は大好きな交響曲である。特に第1楽章の冒頭の弦の響きが好きである。この部分を聞いていると、冬の静寂のなか、靄のたなびく湖面から、静かに精霊たちが姿を現し舞い踊るというような、幻想的で幽玄な情景を思い浮かべてしまう。この部分ではいつも音楽にスッと惹きこまれ、陶酔するような感覚に襲われる。

 リスニングルームのリフォーム工事が終わって、まず最初にかけるとしたらこの曲を選ぶであろう。この冒頭の部分の沸き立つような美しい響きと旋律に心地よく包まれたい。その響きがリフォームの結果、豊かで深く、より幽玄な雰囲気を醸成するものであってくれたならきっと「思い切ってやって良かった・・・」といった深い感慨に浸れるであろう。

 そしてリフォーム後はアナログの導入というもうひとつのイベントも待ち受けている。アナログで最初にかける曲も同じブルックナーの第7番と決めている。こちらは気が早いことに先日インターネットでレコードを購入済みである。カラヤン指揮のベルリンフィルの演奏である。第4番とのカップリングで3枚組み。アナログはオリジナル盤のほうが音質が優れていると聞いていたので、オリジナル盤を購入した。値段は12,000円と多少高価であった。しかし、我が家のシステムにおけるアナログ最初の曲となるのであるから、多少高価でも良しとしよう。

 アナログで3枚組みだと箱に入っている。その重厚さも半端な感じではなく、決しておろそかには扱えないような威厳ある佇まいである。ドイツで買い付けた中古レコードとのことで中に入っている解説書も当然ドイツ語。何が書いてあるのかは全く不明である。大学時代第2外国語でドイツ語をとっていたが、中途半端にしか勉強しなかったため、全く身につかなかった。いささか後悔される。

 このレコードは1971年の録音であるので、35年前の代物である。ドイツ人の愛好家の家で大切に保管されていたのであろう、その経過した年数に比して箱や盤の状態がとても綺麗である。何か大切な文化財を引き継いだような錯覚に陥ってしまう。
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スプルース

2006年08月29日 | ノンジャンル
 石井式リスニングルームの反射面の使用素材として候補に挙がっているシナ合板、スプルースそしてヒノキのサンプルと材料費の見積もりが昨日出揃った。さらに参考として桐のサンプルと見積もりもあった。材料費は価格の低い順に、シナ合板<スプルース<ヒノキとなる。それぞれの価格差は数十万円。もっとも安いシナ合板と最も高いヒノキとは相当な開きがある。その差額は我が家のパワーアンプがもう1台買える金額である。

 価格面からしてヒノキは厳しい。シナ合板はサンプルを見ると、とても綺麗でいい感じである。先日お邪魔したK氏邸でも仕上げ材として充分な質感があり、色合いも明るく良い印象を持った。スプルースとの価格差は25万円程度。悩むところである。

 スプルースは表面が素直な質感で、色合いも癖がなく爽やかなものである。何よりギターやバイオリンといった楽器の素材として用いられるということに強く惹かれる。それだけでも良い響きが得られる素材のような気がしてくる。

 さらに施工業者の方からのおすすめとして桐もサンプルと見積もりが届いた。材料費はシナ合板とほとんど変わらない。桐というと、やはり桐ダンスを連想する。桐ダンスといえば高級家具である。そのイメージがあるので、桐は高価な木材と思っていたが、それは勘違いであった。しかし、サンプルを見ているとその質感がざらっとした感じがあり、いまひとつしっくりこない。

ということでシナ合板とスプルースの二つに絞られた。価格面と仕上がり感などを考慮してしばらく悩んでいたのであるが、最終的にスプルースを選択することにした。スプルースはギターのトップ材として使用されることが多いが、スプルースを使うことにより、音のバランスと深みのある音色が得られるとのことである。反射面の素材として真に優れているかどうかは分からないが、良いイメージを持っているので、スプルースに決めることにした。

 これで反射面の使用素材と吸音面のクロスも決まり、リフォーム工事の準備は整った。後は施工業者の方で工程表を作成してもらい、着工の運びとなる。予定よりも少し遅れ気味であるが、どうにか早く完成させたい。しかし、施工業者は結構ハードスケジュールなようですぐに着工できるかは、なお不確実である。
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同窓生

2006年08月28日 | ノンジャンル
 今はほとんどクラシックしか聞かなくなってしまっているが、相当昔はロックを聴いていた時期もあった。しかし、それは私が中学生のころのことであるので、30年も前ということになる。同じクラスの仲のよかった友人がロックに詳しく、レコードも結構な枚数を持っていた。その友人が持っているレコードを聞かせてもらったり、カセットに録音してもらったりして家のラジカセで聴いたりしていた。

 我が家にも父親が購入した古いオーディオが置いてあったのであるが、なにせ昭和の高度成長期の香りが色濃く立ち込めるようなレトロ調の代物であったので、音もそれなりでカセットデッキとも接続できないものであった。それでも、レコードはかかることはかかる。そこで友人のレコードばかり聞かせてもらうのも悪いので、自分でも年に3~4枚程度はレコードを買うこともあった。

 そんな数少ないコレクションのなかで比較的良く聞いたのが、TELEVISION「MARQUEE MOON」とTALKING HEADS「MORE SONGS ABOUT BUILDINGS AND FOOD」である。1977年と1978年の作品である。そのころはハ-ドロックやプレグレッシブロックが勢いを失い、パンクやニューウェイブが台頭してきたころである。この二つのグループもその新しい流れに乗って出てきたバンドである。

 昨日立川の新星堂でそのCDのりマスターをたまたま見つけ、懐かしさから購入した。30年ぶりに、中学校のころの同窓生に会ったような懐かしさを覚えた。しかし、今聞いても、それほど古いとは感じない斬新な音楽である。どちらのグループもギターサウンドを基調にした楽曲がほとんどで、そのボーカルも極めて個性的である。

 このCDを我が家のオーディオシステムで聞こうとは思わない。ラジカセかカーオディオで聞きたい。そのほうがよそよそしくなく、全体の流れを把握でき、そして何よりも懐かしく暖かい気持ちにさせてくれるからだ。



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ピアノソナタ

2006年08月27日 | ノンジャンル
 今日はピアノリサイタルへ出かけてきた。ピアニストは宮谷理香さん。タイトルは「ショパンの心」。タイトルのとおりプログラムはピアノソナタ第3番ロ短調を中心として全てショパンのピアノ曲で組まれていた。

 宮谷理香さんは写真で見るよりも実物の方がはるかに美しく魅力的であった。このようなケースはクラッシックの場合、極めて稀である。写真写りがいい演奏者の方が圧倒的に多いのが現状である。宮谷理香さんは、特に笑顔が印象的であった。内面に芯の強さを秘めながら、穏やかで暖かみのある人柄がにじみ出ている魅力的な笑顔である。プログラムやポスターの写真は笑顔でなく、少し澄ました表情であったので、その美しさの半分も伝えられてなかった。

 さて、そのピアノの音色であるが、澄み切った音でありながら、しっかり感のある質量と適度の弾力があり、心地よく音楽に浸れるものであった。また、演奏も躍動感のある素晴らしいものであり、ショパンを満喫することができた。

 しかし、困ったことがひとつあった。それは左隣に、やたらといちゃつくアベックが座ったのだ。クラシックコンサートでデートもいいが、人目をはばからずにいちゃつくのは止めてもらいたいものだ。しかも、その若い女性が私の目にはどう見ても魅力的に見えなかったので・・・「どこがいいんだ?」と心の中でつぶやかずにはいられなかった。

 さらに悪いことに右隣に座った初老の男性が、とても汗臭い。今日は8月としては比較的涼しい気候であったが、生来の汗っかきなのか、結構匂う。左は「アベック」右は「汗かき」と、両サイドを囲まれて正直辟易した。そのため、前半のプログラムが終わった段階で2つ前の列の席が空いていたので、たまらずにそちらへ移動した。そのおかげで休憩後の後半に演奏されたピアノソナタ第3番は集中して聞き入ることができた。

 特に相手を不快にする意図がなくても、他人の迷惑になっていることがあるものだと、感じた。「ひとの振り見てわが振り直せ。」ということか・・・オーディオも注意しないと近隣の方の迷惑となっている場合があるものだ。本人は悦に入って陶酔しているかもしれないが、近隣の人にとってはただの騒音でしかない、ということになっている可能性がある。我が家も隣とは比較的距離が取れているほうだが、オーケストラのフォルテシモでは相当音が漏れているはず。この問題もリスニングルームのリフォームでほぼ解決できそうだ。リフォーム後は夜中にブルックナーの第4番を目一杯の音量で聞くなんて事も可能となってくる。早くそんな体験をしたいものだ。
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