我が家の1階のリスニングルームはオーディオ部門とピアノ部門に2分割された。オーディオ部分は6畳、ピアノ部分は2畳ほどの広さの「領地」を有することとなった。
その間には目には見えないが、きっちりとした国境線が引かれたのである。これで平和が保たれるはずであった。
しかし、妻から「ピアノの音がぼんつく・・・ピアノの隣に置いた家具をどけてほしいんだけど・・・」とクレームがついたのである。
ピアノ左隣には北欧ビンテージ家具ショップで思わす購入してしまったライティンングビューローが置かれていた。これがピアノのそばにあるとその音がぼんつくようなのである。
「音を気にするほどの腕前ではないはずであるが・・・」と内心は思った。しかし、クレームには迅速に対処するに限る。クレームに誠実に対応することにより、その後の展開がスムースにいくことは仕事柄よく分かっているのである。
「どこにおけば・・・」としばらく、この広くもない部屋を見渡した。「当然オーディオ・エリアに移動するしかないであろう・・・」
あちこちを候補を検討したが、「やはりここしかないであろう・・・」ということで落ち着いたのが右スピーカーの手前である。
見た目的ななじみは悪くない印象である。「しかし、ピアノのそばにあるとピアノの音がぼんつく・・・ということは、スピーカーのそばに置いたらスピーカーの音がぼんつくかも・・・」という気がしなくもない。
音を最優先するなら、この位置に家具を置くのはどうかといったところであるが、我が家では音最優先ではないので、やはりここが落ち着きどころのようである。