AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

1600:モンブラン

2010年07月31日 | ノンジャンル


 Lo-Dは日立のオーディオブランド。既に消滅している。オーディオブームのさなか、他の大手家電メーカー同様、立ち上げられたブランドである。比較的地味なブランドであったが、その確かな技術力に支えられ幾つかのヒット製品を世に送り出した。

 その代表的存在が、HS-500である。K&Kさんは、HS-500に魅了されたオーディオファンの一人である。しかし、特異なのはその魅了され具合の深さである。

 フロントはHS-500をスタックしてマルチアンプ駆動。さらにリアにもHS-500が鎮座している。そのリアもマルチアンプ駆動。さらにスーパートゥイーターとサブウーファーが加わる。アンプは全てSANSUI。MOS-FETを素子としている。

 前回お邪魔したのは2年程前。その時はリアはマルチアンプ駆動ではなかった。さらにアンプもすべてがSANSUI製には統一されていなかった。

 アンプがSANSUI製に統一されたためであろうか、記憶のかなたの音との対比では、音の表面がよりまろやかな質感を有しているように感じられた。

 解像度はしっかりと保たれているが、音に硬さがない。柔らかな弾力感が心地良い。これはSANSUIのアンプの特質なのであろうか。MOS-FETという素子がその音の特徴を形作っているのかもしれない。

 K&Kさんのリスニングルームは広い。オーディオシステムの横には巨大なグランド・ピアノが控えている。全体ではどれぐらいの広さであろうか、20畳近いような気がする。その広い空間をオーディオとピアノで仲良く半分づつに使っていらっしゃる。

 ピアノとの同居はわが家と同じである。さらに石井式リスニングルームにリフォームされている点もわが家と同じである。

 しかし、その広さは大きく違う。狭いなかオーディオとピアノが肩を寄せ合っているわが家と違い、のびのびその広い空間を共有している。

 SACDマルチの音は、とても自然な空間表現である。微粒子感溢れる繊細な音が空間に広がる。K&Kさんは最近奥さんと一緒にスイスのモンブランを制覇された。リスニングルームには、そのスイスの空気を思わせるような爽快感溢れる音が溢れていた。

 K&Kさんのお宅を後にした私は、元町・中華街方面に向かった。PARAGONとG1 GIYAが同居する「竜宮城」にお邪魔する予定が入っていたのである。
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1599:相棒

2010年07月30日 | ノンジャンル
 BMW735iは満身創痍である。ウォーターポンプの破損に伴うエンジン停止はどうにかこうにか修理で対応できた。しかし、今日は低速走行時にミッション・トラブルの兆候が見られた。

 信号待ちでスピードを緩めていくと「カクン・・・」とシフトショックが出るようになったのである。恐らく3速からいきなり1速に落ちている。2速をすっ飛ばしている感じである。

 これはミッショントラブルなのか、あるいは制御しているコンピュータ・ソフトの問題なのか不明であるが、気になるところ。10万キロを走行するとミッションに問題を抱える可能性が高くなる。そのトラブルの兆候のような気がする。後1ケ月、大きなトラブルに発展しないよう祈るばかりである。

 さらに今朝、警告ランプが点いた。内容を確認してみると「エンジンオイル・レベル最低」の表示が・・・「半月ほど前に同じ警告が出たので、1.5L補充したばかりなのに・・・」と不安に思った。

 これは、明らかにエンジンオイルが漏れている。今年2月の車検時とその後の点検時にエンジンオイルの漏れが見つかり、応急措置はとってもらっていたが、根本的な改善にはなっていなかったようである。

 さらに、ドアミラーの開閉ボタンが効かなくなり、駐車時もドアミラーは畳まなくなった。どうしても必要な機能でもないので、そのままにしてある。

 BMW735iとすごすのも後1ケ月程度。1年365日、毎日欠かさず乗り、5年半、走行距離は10万キロ・・・名実ともに「相棒」である。様々なトラブルは発生してはいるが、基本的な乗り味は今でも素晴らしさを維持している。

 このモデルの一世代前(E38)の7シリーズにも乗ったが、ボディーの堅牢さは確実に2ランクぐらい上がった。エクステリアデザインはアクが強く好き嫌いははっきり分かれる。最初はまったく分からなかったそのデザインの真価が、目が慣れてくるとようやく分かるようになってきた。

 9月以降新たな「相棒」となる予定なのは、Mercedes-Benz E350 STATIONWAGON BLUETECHである。こちらもそのエクステリアデザインに関しては当初良い印象を持たなかった。アグレッシブではあるが無骨で精細さにかけるというのが、第一印象であった。こちも目が慣れるにしたがって、愛着を持てるようになれればいいのであるが・・・
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1598:インセプション

2010年07月29日 | ノンジャンル
 映画を映画館で観ることは年に数回程度。映画通では決してない。大概、子供にせがまれて映画館に向かう。先週末は上の子供にせがまれて「インセプション」を観にいった。

 「インセプション」は「メメント」で注目されるきっかけを作ったクリストファー・ノーラン監督の作品である。「メメント」は低予算であったが、「インセプション」は桁外れに金のかかった大作である。

 しかし、お金をかけたから良い作品になるとは限らない。緊迫感や展開の面白さという点では明らかに「メメント」の方が上である。

 「インセプション」はノーラン監督のオリジナル脚本。「メメント」同様、独創的なアイデアに基づいている。その設定に正直「無理あるよね・・・」という気がしないでもないが、そこで躓いてしまうと、その先を観ていれなくなるので、そこは大目に見ることにした。

 主役はレオナルド・ディカプリオ。他人の夢に入り込み、アイディアを盗んだり、ある一定のイメージを植えつける(インセプション)ことを仕事としている。

 他人の夢の中にどうやって入り込むのか・・・と疑問に思ってしまうと、映画が成り立たない。ここは、荒唐無稽であっても、ノーラン監督に術中にのっかてしまうしかない。

 そうすると、「マトリックス」的な楽しみ方ができる。夢の中では何でもあり・・・街が次々に破裂したり、空間が歪んで上下がくっついてしまったりと、派手である。

 コンピューターグラフィックスの進化はすばらしいものがある。荒唐無稽であっても映像はとてもリアル。「マトリックス」同様アクション映画の要素も組み入れてあるので、後半になってますます構成が複雑になっていっても、飽きはこない。

 幸いにも3Dではなかった。「アリス・イン・ワンダーランド」で3Dを初体験したが、目と脳がとても疲れた。ノーラン監督は「大きなスクリーンで横幅のある映像を見るのに、3Dが適しているとは思えない」とあえて今流行の3Dにはしなかった。それは正解だ。

 「面白かったか?」と問われれば、「まあまあ・・・」と少々歯切れが悪い。もともとハリウッド映画との相性が悪いのでまったく参考にはならない。 
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1597:無庵

2010年07月28日 | ノンジャンル
 立川であれば、「寧々ちゃん」は青梅線で羽村まで行って、そこからタクシーで帰れる。私は多摩モノレールで上北台まで出れば、タクシーですぐである。

 夜に会って、お酒を飲むならば、立川である。そのての店も豊富にある。思いっきり庶民的な店もあれば、少しばかりすかした感じの店もある。



 そんな風に思いをめぐらせてていた時、浮かんだのが「無庵」である。ここは蕎麦懐石がうたい文句。駅からは歩いて7,8分。隠れ家的な目立たない場所にあり、和風の建物・内装で、趣味も良い。少しばかり値段が張るのが難点であるが、味も素晴らしい。奮発するならここであろう。

 店内にはビンテージのオーディオ装置が置いてあり、渋めのジャズがかかっている。アンプはマッキントッシュの真空管式のものがさりげなく置いてある。店主は相当なジャズ好きでかつオーディオ好きなようである。

 あるいはぐっと庶民的な雰囲気にするならば、南口の「またぎや」であろう。ここは焼き鳥がメイン。八王子の有名店「小太郎」の姉妹店である。ラフな内装で値段もリーズナブル。とても分かりづらい場所にあるが、値ごろ感抜群の隠れた名店である。

 しかし、最初はやはりかっこをつけたほうがいいかもしれない。となると「無庵」の選択となる。しかも「蕎麦」は二人にとって共通もキーワードである。お会計はこちら持ちとなるのでお財布には優しくないが、目をつむろう。

 後は日程である。これは相手に合わせることになる。「寧々ちゃん」は家庭の主婦であるので夜に出れる日は限定されるはずである。

 後はメールを送るのみである。先日二人であったのが23日の金曜日である。その時「寧々ちゃん」はおおらかに「飲みにいきたいですね・・・」と語っていた。あまり日を空けてもいけないはず。明日当たりメールを送ってみよう。

 本当は昨日のゴルフスクールで会った時に誘えばよかったのであるが、急な仕事の予定が入ってしまい欠席となってしまった。メールという便利な手段があるのであるから活用しない手はないであろう。
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1596:清涼系

2010年07月27日 | ノンジャンル
 これだけ暑い日々が続くと、聴く音楽にも影響が出る。涼しげな音楽に触手が動くのである。そして、暑苦しいロマン派などにはどうしても耳が向かわない。この猛烈な暑さをやり過ごすべく、最近よく聴く涼しげなCDは次の二つである。

 一つはHayley Westenra「Pure」。透き通った高音が魅力の歌姫である。顔立ちも同様涼しげな目元の美形。こちらはもっぱら車の中で聴いている。この時期、日中に車に乗り込む瞬間というのはまさに灼熱地獄。

 すぐさまエアコンを最強状態にするが、すぐには効かない。そこでというわけではないのであるが、Hayler Waetenraの歌声を活用する。実に涼しげなのである。風鈴のような心理的効果をもたらしてくれる。ほてった体に冷え切ったアクエリアスが心地良いように、耳に実に心地良く響く。

 収録されている曲も、その声の特質を上手に活かしきる名曲ばかり。少々ベタな選曲とアレンジではあるが、この暑い時期に聴くのには、最適な清涼剤である。

 もう一つがFlorilegium「Pergolesi:Stabat Mater」。SopranoはElin Manahan Thomas。こちらも清涼感が漂う演奏である。レーベルはCHANNEL CLASSICS。風前の灯状態のSACD、ヨーロッパのクラシック系マイナーレーベルのみに支えられている状態である。CHANNEL CLASSICSはSACDに特化しているレーベルである。それだけ音質に対するこだわりも高い。

 残念ながらLINN CD12はSACDがかからない。ハイブリッド盤のCD層を読み込んでの演奏であるが、それでも充分満足できる音質である。

 Elin Manahan Thomasの声は伸びやかに澄み切り耳に心地良い。バックの演奏も、響き感が豊かで穏やかな質感である。ヨーロッパの古い教会の内部のさわやかな空気感が伝わってくる。どこにも汗臭さがない。

 まだ酷暑の夏は続きそうな気配である。がんがんにエアコンを効かせたくなるが、健康には恐らく良くないはず。この2枚のCDのような清涼系音楽で、心のオーバーヒートを防ぎたいところである。


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