原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

日本学術会議問題、「民主主義の大きな危機、賢明な政治を」

2020年10月12日 | 時事論評
 (上記表題は、先程見たネット情報内の日本学術会議前会長、山極寿一・京都大前総長氏のご発言より引用させていただいた。)



 冒頭より、表題に関するネット情報を引用しよう。

 日本学術会議の前会長、山極寿一・京都大前総長が11日、同会議などが主催するオンラインシンポジウムに参加し、会員候補6人が任命されなかった問題について「民主主義の大きな危機」などと語った。
 シンポのテーマは「Withコロナの時代に考える人間のちがいと差別」。山極氏は人類学者として参加し、冒頭であいさつした。
 山極氏は「会長であった私が総理ときちんと交渉すべき問題だった」などと謝罪。「国の最高権力者が意に沿わない者を理由なく切る、(さらに)問答無用であるという風に明言すると、その風潮が日本各地に広がることが懸念される。これは民主主義の大きな危機」と訴えた。
 さらに、イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏の「非常事態こそ民主主義が必要な時である」という言葉を引き、「新型コロナウイルスが蔓延(まんえん)する非常時に、民主主義国家としての日本を、学術の力で支えていかなければならない。その根幹を揺るがす事態は大変遺憾。菅総理には賢明な政治、政権運営をお願いしたいと切に思う」としめくくった。

 (以上、今朝見たネット情報より引用したもの。)


 私見に入ろう。

 まったくもって、日本学術会議の前会長、山極寿一・京都大前総長がおっしゃるとおりだ。

 片や、その後菅首相がこの件に関してコメントを述べる姿をメディアで見かけることがなくなっているが。
 どうやら菅首相は、学術会議任命拒否した6名の人物の詳細をまったく知らずして、ただ単に側近にそそのかされそれを発表したとの噂も聞く。
 どおりで学問素人同様の菅首相が、いくら安倍政権を引き継いだと言えどもこんな“破れかぶれの悪業”をやり遂げられるはずもない、と私はずっと疑っていた。

 前会長の山極氏は上記情報内で、「会長であった私が総理ときちんと交渉すべき問題だった」などと謝罪されている。 
 心強いご発言だ!
 実際にそうして頂きたかったし、今からでも遅くないから今後山極氏による菅首相への力強い対応に期待申し上げたくもある。😠 

 我が身勝手な思いかもしれないが。
 現会長のノーベル物理学賞受賞・梶田隆章氏にこの案件を全面的に背負って頂くのは、理系の「物理学者」であられるとの事由が大きく、ご自身の日々の研究活動に多大な支障を来すのではなかろうか? 
 と、同じく医学研究に励んだ経験のある身として大いに懸念し、とにかく気持ちが穏やかではない日々を送っている。
 今後物理学の更なる発展のためにも、未だ61歳の若さであられる梶田氏には引き続きご専門の研究に没頭し、氏に続く後進を育成して頂きたい思いだ。


 どうか山極前学術会議会長をはじめ、今まで日本学術会議にかかわられて来られた学者の皆様。
 今後共、菅義首相はじめ菅政権がやらかした「学術会議6名任命拒否」なる歴史上例を見ない科学に対する冒涜、大失策を打破するべく、現梶田会長を力強く補佐し続けて頂きたい!


“他者に良くして”貰わないと幸せを感じられないとしたら…

2020年10月11日 | 人間関係
 そんなことを言われたら、この原左都子など…

 特に職業人になり、曲がりなりにも“人の上に立つ”立場になって以降は、“人に良くする”事こそが生業であり生き甲斐であることを、否定されている気分にすらなる。

 
 昨日2020.10.10付朝日新聞“悩みのるつぼ”の40代パート女性による相談の内容を、以下に引用しよう。

 40代女性だが、主人の転勤で5年前に故郷を離れ主人の実家にある関東に引っ越して来た。 親や友人と離れることは寂しかったが、夫の仕事のやりがいを考え、潔く決断したつもりだった。
 私は正社員だったが仕事を辞めた。 こちらでは正社員の仕事は見つからず、パートの仕事に就いて3年になる。 職場の方に良くしていただいている。
 主人の仕事はそれなりに順調で、子ども達は学校生活を楽しんでいる。 自分は世間的に見て幸せな方だと思うが、その幸せを十分に感じることが出来ない。
 主人は移住に当たり、定年後は私の故郷にUターンすることを口にし、私もそれを願っていた。 しかし今は、その可能性が低いと思うからだ。
 子ども達はこちらの大学へ進学して就職し、そして結婚も… (一旦注釈だが、この箇所が原左都子には分かりにくい。 要するに相談女性にとってそれを想像すると寂しい、と言うことなのだろうか??)
 今更失ったものの大きさに愕然とする。 故郷の街の光景が頭を過ぎり、年老いていく両親に申し訳なく、自分のあの時の決断を後悔している。
 主人に「あなたはいいね、実家も近くて幸せよね」と余計な事を言う始末。 今に不満は無いのに、未来を不安に思い、過去を悔やみの繰り返しだ。 どうしたらいいのか。

 (以上、“悩みのるつぼ”相談内容を引用したもの。)


 一旦、私見に入ろう。

 何処までも“後ろ向き”の女性のようだ。
 この相談内で相談者が肯定的に捉えているのは、「パート現場で職員の方々に良くしていただいている」の箇所のみだ。
 貴女自身から、職場の方々に“良くしてあげよう”とはたらきかける場面は皆無なのだろうか?? そんな状況下で、相談者自身の生きるポリシーは一体何処にあるというのだろう。
 子どもさん達が今後成長していく様など、親にとっては何にも増してかけがえのない幸せであるはずなのに。 この女性は、何と! それさえも自分からいずれは遠ざかって行き“失う存在”でしかないようだ。
 ご主人定年後に自身の故郷へ戻ることのみにしか、この女性は自身の“生き甲斐”を見いだせずにいるようだが…

 何だかこの女性、郷里を離れて以降は“寂しさ”にがんじがらめになっている様子だ。


 今回の回答者は、文筆業・清田隆之氏であられるが。 その回答内容のごく一部を、以下に紹介しよう。

 得られたかもしれない価値を上回る今を生きない限り後悔は拭えない。つまり現在の価値を高めていくのが最良の方法と思われる。
 (相談者自身が)興味のあることに触れ、欲望のおもむく方向に進んでみる。 これからは「家族のため」や「世間的にみて」は気にせず、時間とエネルギーを自分のために使っていくことが大事ではないかと思う。
 家族の円満をキープしたままそれが出来たら最高だがもし夫の理解を得られない場合は、“ひとりUターン”もありだろう。 
 (以上、清田氏の回答内容より一部を引用したもの。)


 この清田氏のご回答を読んで、私は過去に経験した“とある事件”を思い起こした。
 この相談女性と同様に、自身のご主人と子どもにしか興味がなかった女性がご亭主の転勤に同行し上京したのだが。
 とにかく寂しさにがんじがらめになっていた時に、(そのいきさつの詳細を私は知らないのだが)偶然行ったカラオケで男性に声を掛けられたようだ。 な、なんと、その女性が採った方策とは。 その男性と不倫に走るとの突拍子もない行動だったのだ。 
 しばらくして、女性のご主人より独身の我が家に電話が掛かってきた。 「嫁がお宅に行っていませんか?」 
 この返答に困惑したが、「いえ、いらっしゃっていません。」 ご主人曰く、「何処か心当たりはないですか?」 私応えて、「申し訳ありませんが、全く存じません。」
 この電話の後で、すぐに女性の居場所を推測出来た。 不倫相手と一緒に決まっていると。
 その後音信不通で、この女性とはずっと無縁だ。


 いや実際、それまで家族にしか興味が無かった女性が転勤族のご主人に連れられて郷里よりも都会に位置する場所へ移住することとは、過酷な現状なのかも知れない。

 その寂しさを如何に紛らわすのかが、一番の課題となろう。

 それでも朝日新聞相談者女性にアドバイスしたいのは、まさかまさか“不倫”だけは避けようとしか言いようがない。
 これぞ、不幸のドツボにはまること間違いない。

 せめてもの原左都子のアドバイスとしては。

 相談女性が現在唯一所属しているパート職場にて、“他者から良くしてもらう事”ばかりに期待していることなく。
 ご自身から少しでも周囲に積極的に声かけをする等の努力をして、自分の世界を少しずつ広げていっては如何だろうか? 

娘の初“テレワーク”体験記

2020年10月10日 | 仕事・就職
 10月初頭のことだが。


 IT技術者である我が娘が、職場から小型ディスプレイと大型キーボードを持ち帰って来て告げるには、「明日、自宅でテレワークをすることになった。」

 おっとっと。 随分遅ればせながらだなあ、と感じつつ詳細を確認すると。
 娘曰く、「職場では大型コンピュータを使用しているため、これまでずっと出勤体制を取っていたが。 一グループに3台小型ディスプレイと大型キーボードを配備して、希望者順番制で今後テレワークも取り入れることとなった。」とのことだ。

 (そうだとして、よくぞまあ私以上の細腕でその二つの機種を抱え、片道1時間半の電車乗り換えで無事に自宅に帰り着いたものだ。) 親としては何だかやたらと痛々しく😫 、玄関先でそれら機種を私が持って娘の部屋へ運んだ。

 
 次の日の朝から娘の自宅での“テレワーク”スタートだ!
 通勤しなくてよい分、いつもより遅く起きて来た娘だが何だか慌ただしい。 そそくさと朝食を済ませた後、前夜自分の部屋の机に配線したディスプレイとキーボードの前に座り、早速“テレワーク”にとりかかった。
 娘曰く、「始業が9時と定められているが、その始業開始をパソコンから連絡せねばならない」とのことだ。


 ここで一旦、私事に入るが。

 この私も過去に少しだけ情報処理経験がある。 
 医学業務の要請で仕事に必要なワークシートを作成するため、COBOLプログラミングをする機会があった。 それを自ら買って出て本業の合間に一時情報処理業務を経験している。
 その当時、せっかく頑張った情報処理力を形に残そうと「情報処理2種試験」を受験したが。 惜しくも70点合格の65点で不合格となって以降は情報処理とは縁が無い。
 
 そんな私故に、我が娘が一体如何なる情報処理業務をこなしているのか多少気になる。

 ただ、9時始業でテレワークを始めた娘の後ろ姿のその集中力がもの凄い!
 これは邪魔をするべきで無いと判断し、その日は娘の部屋への入室を自粛した。

 昼飯は食べるのだろうと予測し、娘の分の昼飯も用意して待っていると。
 12時10分頃に食卓へやってきた。 娘曰く、「昼休みは1時間だから1時には部屋へ戻る。」とのことだ。
 あまりにも杓子定規に“くそ真面目”なため、「それもパソコンから連絡せねばならないの?」と聞くと、「いや、連絡は“始業”と“業務終了”だけでいい。」とのご返答…


 その後午後の業務に入った娘に“午後のおやつ”ぐらいは準備してやりたいが。 部屋の入り口からそっと覗くと、相変わらずIT業務に集中している。
 (これ、目を悪くしないか…)なる親心がかすめる。 ただし、我が娘の場合は小学校高学年より既に“超ド近眼”領域(亭主からの遺伝)に入り、中学校入学と共にコンタクトレンズ生活に移ろいでいる故に、それ以上悪化することはないだろう…、と考えることとして…


 夕食時になったが、娘は未だ自室でIT作業中だ。

 「先に夕食にしよう」と亭主と同意し、それを実行したのだが…

 我が娘が“テレワーク"を終えそれをパソコンから職場に連絡を入れ、食卓へやってきたのは午後7時半のことだった。


 
 テレワークを終えた娘が私に告げるには、「私はテレワークよりも出勤の方が仕事がし易い。 だから、今後はテレワークはしない」

 親としてはちょっぴり寂しい娘の回答だったものの…😰 


 この“我が娘の初テレワーク体験”を端で観察する機会を得て、親の立場として判明した事が多数あったのが何よりの収穫だった。😃 

 まず、我が娘は“超”がつく程に真面目であること。 
 これに関しては我がサリバン力の賜でもあるが、それにしてもその教えに従い職場でもその真面目力を発揮しているであろう姿を自宅で垣間見れたのは、ラッキーだった。

 マイナス面での印象としては。
 毎晩自宅への帰り時間が遅いのは、おそらく他者よりも業務に時間を要するが故だろう。 それでも最後の一人になっても、必ずやきちんと自己の仕事をやり遂げてから帰宅しているのが証明された気もする。


 一番の収穫は娘本人が、「私はテレワークよりも出勤の方がいい」と宣言してくれた事実だ。

 下手をすると。
 安直にテレワークを実行した挙げ句、「私はテレワークが気に入ったから今後はお母さんに朝昼晩の飯のお世話になるよ! などと娘に宣言されたものならば、“料理嫌い”の我が身が持たない!!😱 

 
 娘よ。
 今回の自宅にての“1日限りのテレワーク”により、あなたはあなたなりの“立派な職業人”に成長していると母の私はしかとみた。
 
 今後も片道1時間半の通勤を日々こなして、IT技術者の職務を職場にて頑張れ!!

「ニュートリノで探る宇宙と素粒子」

2020年10月09日 | 学問・研究
 (冒頭写真は、2015年ノーベル物理学賞受賞の梶田隆章氏著書 「ニュートリノで探る宇宙と素粒子」。)



 私が何故、冒頭の梶田隆章氏著「ニュートリノで探る宇宙と素粒子」と題する本を買い求めたのかと言うと。


 皆さんもご存じのように、現在日本学術会議が推薦した会員候補6人が菅首相より任命拒否を受けた事件で、国内が騒然となっている。

 この日本学術会議の現在の会長が、ノーベル物理学賞受賞者であり東大教授の梶田隆章氏だ。


 早速、昨日のネット報道より梶田氏談話等の情報を以下に引用しよう。

 日本学術会議の梶田隆章会長は8日、学術会議が推薦した6人の任命を政府が再び拒否する考えを示したことについて「(学術会議で)これから議論したい」と話した。政府の総合科学技術・イノベーション会議の有識者議員懇談会に初出席した後に記者団に答えた。
 梶田氏は、自民党が学術会議のあり方を見直す動きについては「どういう方向かよく分からない。今後の動きを見ていきたい」と述べた。
 学術会議を巡っては、推薦した新会員候補者の一部を政府が任命拒否した問題が発覚。学術会議側が3日、内閣府に理由の説明と速やかな任命を求める要望書を送付した。梶田氏は1日に山極寿一・前学術会議会長の後任に選出された。
 (以上、ネット情報より引用したもの。)



 ノーベル賞受賞者であられる梶田氏に関して、情報筋によれば。

 子どもの頃から本を読むことを愛好されていたようだ。
 大学時代に物理学を専攻されたが、とにかく“実験熱心”で暇さえあれば実験に励んでおられたらしい。

 未だ61歳の若さのため、今後まだまだ現役で研究に没頭し続ける世代であろう。
 にもかかわらずノーベル賞を受賞されているがばかりに(?)、当該学術会議会長に任命されこんな予期せぬ“くだらない事件”に巻き込まれてしまい、何とも気の毒な思いだ。😩 

 そんな梶田氏の不運をせめても私なりの手段で共有させて頂きたく思い、梶田氏著書を読み解こうと目指したとのいきさつだ。😙 


 本日は、この著書の書き出し部分をほんの少しだけ紹介しよう。
 (参考だが、この著書至って読みやすい。 梶田さんが読者に優しく語りかけて下さるがごとくの表現形式となっている。)


 ニュートリノ?
 ニュートリノは電子などと同じく「素粒子」の仲間です。
 素粒子は大きく分けて、「物質のもとになっている仲間」「力を伝える仲間」それから「素粒子に質量を与える仲間」があります。 2012年に話題になった「ヒッグス粒子」は最後の分類です。
 ニュートリノは大雑把に言うと、「電子から電荷と重さをはぎとった」ようなものですが、電子と違って、私たちの身体のような「物質」をつくる粒子ではありません。 私たちの身の回りにあるあらゆる物質の原子は、電子と陽子と中性子で成り立っていますが、ニュートリノはそのような種類の粒子ではありません。 「物質のもとになっている素粒子」の仲間です。


 本日はこの辺でやめておこう。
 また、追々に梶田氏の著書内容を紹介します。

運転免許証、とことん悩んだ末に昨日“更新”しました。

2020年10月08日 | 雑記
 9月下旬頃の本エッセイ集にて、私は5年に一度の運転免許証更新をするべきかせざるべきか、大いに悩んでいる趣旨のエッセイを公開している。


 
 その公開直後に、gooブロガーでもあられる秋田県在住の医師・福田先生が、ご自身の「雑記帖」の中で以下の記事を公開されているのを発見した。
 早速、その一部を以下に紹介させて頂こう。

 9月13日(日)、私(福田先生)は県交通運転免許センターで運転免許証を返納してきた。
 主たる理由は視力低下であるが、漠然とした事故の恐れも背景にあった。まだ1週間にも満たないが、車なしは不便を感じるものの、事故を起こす不安とは無縁の立場になった自身を感じて安堵している。 
 運転免許証は最も信用のある身分証明書として汎用されるが、返還時に運転経歴証明書の交付を受けた。身分証明書としては勿論のこと、これを提示すれば秋田県ではタクシーが10%、バス回数券が20%引きになるなどの各種の特典もついている。
 秋田県警運転免許センターのまとめでは、1998年に始まった免許の自主返納制度は県内では増加傾向が続いてきた。
 2017年に3550人を記録し、19年には一気に4495人を記録し過去最高を更新した。統計的には最近急増したが、その背景因子として池袋で2018年にあつた当時87歳の男性が運転する車が暴走して12入が死傷した事故などで、高齢ドライバーによる事故に関心が高まったことがありそうである。
 高齢化が進む秋田県内でも、2018年交通死亡事故は39件で死者42人。このうち38.5%の15件が高齢運転者によって引き起こされている。高速道路の逆走事故もあった。
 高齢ドライバーによる事故対策として、認知機能検査を強化する改正道路交適法が2017年施行された。2018年は約216万入が検査を受け、約5万4千人が認知症のおそれがあると判定された。最終的に医師に認知症と診断され運転免許証が取り消しになったのは5.0%にあたる1932人だった。
 2019年の秋田県における自主的免許返上のうち 65歳以上の高齢者は96%を占めた。 
 年齢別にみると、60歳未満72人、60代425人、80代2077人、90歳以上が203人だった。 
 県警では返納手続き時に返納理由も尋ねている。それによると65歳以上の返納者で過半数2227件を占めたのが身体機能の低下、運転の必要がないが1256件、家族などの助言が689件と続いた。私の場合は身体機能の低下のためと申告したが、その内訳に関しては残念ながら統計がない。視力低下はどれだけいるのであろうか。
 警察庁は認知機能に着目した仕組みは一定の効思をあげつつあるとしながらも、認知機能に問題がない高齢者を対象にした対策も進める必要がある、と検討していると言う。 
 
 (以上、「福田先生の雑記帖」より一部を引用させて頂いたもの。)



 福田先生のこのブログ記事を読ませて頂いた後、私はますます免許証更新に関して悩んだ。

 免許証返納時に「運転経歴証明書」とういう書面が交付されるとの話は郷里の実母から聞いて知っていた。 
 それが「身分証明書としては勿論のこと、これを提示すれば秋田県ではタクシーが10%、バス回数券が20%引きになるなどの各種の特典もついている。」との特典があるのを、福田先生の記事を読ませていただいて初めて知った。
 
 我が心は、その後完全に「免許証返納」に傾いた。
 都会の交通機関やタクシーを頻繁に利用している身として、それらの割引特典があるというのは魅力的だ。😍 
 そして上記福田先生の記事によれば、60代の返納者も少なからず存在するとのこと。 更には免許証返納理由の中で「運転の必要が無い」との回答も少なくないことを読ませて頂き、これに該当する私としては返納に向けて大いなる勇気を得た。(いや正直に言うと、返納したい真の一番の理由は「運転が怖い」なのだが…)😖 


 さて、その後義母の病院付添いや施設訪問、はたまた義母所有賃貸物件の入居者退室処理等の生業で多忙が続き、“免許証更新か否か?”の課題に関しては後回し措置を執っていた。

 急に「免許証更新」を決定するに至ったのは、一昨昨日賃貸物件の退室処理から帰宅した時だ。
 何故か我が気持ちが「更新」に急激に傾いた。
 あの心理の変化は自分でも不可思議だが、おそらく久々に賃貸物件退室業務との“仕事らしい仕事”をしたからであろう。 現役バリバリに頑張っている不動産管理代行業者やリフォーム会社の若き現役世代相手に、賃貸物件オーナーとして交渉をしたことがきっかけで、「運転免許証は持っているべき!」なる積極的発想に我が心が転換したのだろうと想像する。  おそらく、未だ60代半ばにして現役で活躍し続けたいなる気持ちが、我が内面に蘇ったのであろう。
 だからといって我が専門分野を顧みるに、決して“車の運転”が必要な訳ではない。
 ただただ、「運転免許証を手放すこととは老齢域に入る証」なる我が内面にふと生じた“邪心”を打破したかったのだと結論付ける。


 そして昨日、私は私鉄西武線に揺られて運転免許証更新センターへ出かけた。 
 あいにくの雨だが、更新センターを訪れている更新希望者は数多い。
 コロナ対策もあり、特に「講習」を受けるのに長時間待たされた挙げ句。

 帰り際に配布された真新しい「運転免許証」の我が写真を見て、愕然とさせられた…
 (5年の年月とは、人をこれ程までに老けさせるものかと……)😭