原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

絵むすび  朝日新聞 2020.09.12編

2020年09月12日 | 自己実現
 (冒頭写真は、朝日新聞 2020.09.12 「絵むすび」に原左都子の娘が解答したもの。)


 朝日新聞「絵むすび」ファンの皆様、お待たせ致しました!


 今回は多忙な原左都子に変わり、本日休日だったIT企業勤務の娘が解答してくれました。


アンリ・マティス  ー 色彩の魔術師 vol.3 ー

2020年09月12日 | 芸術
 (冒頭写真は、朝日新聞愛読者プレゼントにて届けて頂いた アンリ・マティス作 「赤のハーモニー」。 



 今月も、朝日新聞社よりマティス作品を2枚頂きました!


           
 
 今回頂いたのは、冒頭写真の「赤のハーモニー」
 そして、「ダンスⅠ」 です。


           
            こちらは、「ダンスⅠ」。

 マティス作品の中でも著名な一枚で、マティスの展覧会があると必ずや会場に展示されています。

 芸術素人の原左都子的には、さほど好みではありません。
 構図はいいのですが、色彩と“集団裸踊り”との発想が理解不能です。
 やはりダンスとは、美しい衣装こそが踊りを盛り立てる重要な役割を果たすと考えています。



 冒頭写真に戻りましょう。

 この「赤のハーモニー」は、実は今回初めて見ました。
 その作品名は知れども、マティスの展覧会にて今まで出会っていませんでした。
 いやはや、大胆な赤と緑の構図が素晴らしい! と一目見て驚嘆させられました。 
 冒頭写真は、残念ながら「赤」の色合いが正確ではありません。 おそらく我がデジカメの性能のせいでしょう。
 手元に届いた作品は、「赤」の色彩にもう少し深みがあります。



 この「赤のハーモニー」の解説文を、以下に紹介しておきましょう。

 画面の大半を占める赤色が印象的な傑作である。 1906年以降、マティスは織物のある静物画や室内画を制作した。 織物を彫刻や陶器と組み合わせて描くことで、新しい空間表現に取り組んだのである。 08年に制作された本作は、こうした織物を描いた作品が発展したものと考えられている。
 女性がテーブルを整える日常の場面を描いた本作では、花瓶とつる草がテーブルへと広がり、画面を平面的にしている。 この青い模様はマティスお気に入りの布の柄である。 窓枠や椅子がわずかに奥行きを感じさせるものの、ここで重視されているのは、赤や青、緑、黄といった純粋な色彩と曲線的な模様の生みだすリズムといった装飾的効果である。
 本作はロシアの実業家で前衛絵画のコレクターでもあったセルゲイ・シチューキンが食堂を作るために注文した。 はじめ「青のハーモニー」として制作されたが、装飾性が十分でないと感じたマティスは青緑色から赤色に塗り直し、最終的に「赤のハーモニー」が完成した。
               神津有希 (東京大学大学院)

 (以上、この絵の裏側に記されている解説を引用したもの。)


 へえ、そうだったんだ。
 よくマティスも「青のハーモニー」から「赤のハーモニー」へと方向転換し色を塗り直したものだ!
 これが、もしも「青……」の原作だったものならば、おそらく日の目を見なかったことだろう。
 マティスが、“織物”に興味を持っていたとの事実も興味深い。 
 織物自体が芸術作品だが、それを絵画に転化させたいとのマティスの方向性が生み出した新たな空間芸術の表現力に、改めて拍手申し上げたい。
 


 最後に私事で恐縮だが…

 我が娘も発語が遅れていた幼少時から「色」に関する興味の程が凄かった! (それに関するバックナンバーを何本か綴っているが。)
 だからこそ後々美大受験にチャレンジさせたのだが、それは叶わぬ夢だったとして。

 相変わらず、日々お洒落をして仕事に出かけるそのトータルファッションの色彩感覚を母親として見るにつけ。
 多少“マティス的かな~~” な~んて、一人で親馬鹿を発揮出来る事こそが素晴らしいんじゃないか!!??