(冒頭写真は、本日2020.09.30付朝日新聞朝刊 全面広告を掲載したもの。)
この広告は、某ヘアケアブランド社が発信したものだが。
トランスジェンダーを取り上げるに当たり、問題提起力のある広告と見て私は唸った。
広告の下欄に記されている文章を、以下に引用しよう。
服装もメイクも髪も、内に秘めた気持ちも、本当は自分の個性を出して就活したい。 でも、不安。 就活の場においては、誰もが少なからず思うことかもしれません。 LGBTQ+の就活生であれば、なおさらです。 ここに登場した二人は、トランスジェンダーの元就活生。 二人にとって、髪は大切なアイデンティティであり、プライドの象徴でした。 自分をアピールしたい時に、自分を偽らなければいけない。 誰にも相談できない悩みを抱える就活生が、この瞬間にも、います。 だからこそいま、一緒に考えませんか。 就活を、自分の個性を偽る場ではなく、自分を、自分らしく表現できる場にするために。
(以上、朝日新聞全面広告より引用したもの。)
冒頭から、“トランスジェンダー”とは大幅に異なる話題に変えさせていただくが。
この私も、“髪” に苦労せざるを得ない人生を歩んでいる。
それは40歳の時に「頭部皮膚癌」を患ったが故だ。
癌摘出手術を受け脚から自分の皮膚を植皮したのだが。 頭部のその手術跡を隠さざるを得ないがために、その後25年の年月に渡りウィッグのお世話になっている。
ウィッグ生活にはすっかり慣れ切ってはいるものの。 これがために、多額の出費を要するのに加え、何分夏は暑いし、「帽子着用」を強制されると困惑する。(ある時、ヘルメット着用を強制される場面があった。まさかウィッグを外せずその上から着用したが、ウィッグのピンが頭部に当たって痛いし、後のウィッグの手入れに難儀した。)
それでも25年前から、この私にとってはまさにこのウィッグこそが我がアイデンティティの一部でもある。
既に30本近くのウィッグのお世話になって来ているが、今後も死ぬまで続く我がウィッグ生活だ。
時々「これ、ウィッグです」と私が説明すると、「言わなきゃ分からないですよ」だの、(10円玉ハゲでもあるのだろうか?)あるいは(薄毛で悩んでいるのだろうか?)と言いたげな怪訝な反応をする人に出会うこともある。
ウィッグが我が身体の一部である私としては、一言「素敵ですね!」だけでいいのに、とどれほど思うことか… 😖
テーマがずれたようだが、話題をトランスジェンダーに戻そう。
この新聞広告の元就活生二人だが、私の視点では生まれ持った性が左は女性、右が男性と判断する。
広告内の文言を紹介すると。
左の方曰く、「男と女、どっちで就活したらいいんだろう。 一年間、悩んで、誰が見ても女性と分かる長い髪で就活していました。」
右の方曰く、「髪だけは、嘘をつけなかった。 髪を切ることは、ずっと大切にしてきたプライドまで切ることになるから。」
そうだったんだ… 左の方は、悩んだ挙げ句自身のアイデンティティを偽って長い髪で「女性」として就活したんだね…
それで、現在はどうされているのだろう。 ああ、ヘアスタイルも服装もすっかり男性に切り替えておられるようだ。
右の方は、「髪を切ることはずっと大切にしてきたプライドまで切ることになるから」と、ロングヘアで就活したようだね。
同じく現在はどうされているのかと聞かずとて、美しい女性として職業界でもご活躍のことだろう。
現在の“就活界”とは、これらトランスジェンダーの就活生に対して如何なる対応を成しているのであろうか?
参考のため、(本日民主党バイデン氏にやり込められた)トランプ米政権はこれの排除を検討中のようだが。
発足したばかりの我が国の管政権はどうだろうか??
我が私論としては。
こと就活に於いては、男女もトランスジェンダーも関係無く職場が欲する“能力ある者”を採用するのがあくまでも鉄則! と結論付けたい。😠
(それよりも既に産業界の一部で提案されているが、“新卒者の一括就活”自体をやめたらどうか、と言いたくもなる。 既に年功序列制も崩壊しつつある現世に於いて、これが存在する弊害の方がずっと大きいと考察する。)