「生前退位」の意向を持たれている天皇陛下は、本日8月8日午後3時、国民に向けたビデオメッセージで、「象徴としてのお務め」について自身のお気持ちを発表される。
私がパソコンに向かい、この題材に付き論評せんとしている今現在の時間は、14時40分。
後20分程経てば、そのビデオメッセージ会見がオンエアされる事となる。
その20分間を利用して、平成天皇が先だって事前に水面下で公表された「生前退位」に関するネット情報を、以下に要約して紹介しよう。
明治時代以降初となる天皇の「生前退位」に関し、天皇陛下のご意向を受け、宮内庁の一部の幹部が水面下で検討を進めていたことが分かった。 今年5月半ばから会合を重ねて検討が本格化。 首相官邸にも連絡してすり合わせてきた。 こうした動きは内々に進められてきたが、天皇制に関する転換点であることを踏まえ、今後公表のタイミングを計り、広く国民の理解を図る考えだ。
宮内庁関係者によると、検討を進めていたのは同庁の官庁機構トップ2人と、陛下の私的活動も支える侍従職のトップ2人。 皇室制度に詳しいOB1人が加わり、皇室制度の重要事項について検討を続けている。
陛下は7年前から、皇太子さま、秋篠宮さまと3人でお会いする機会を月1回程度設けてきた。 この中で、今後の皇室に関する話題も出ることがあったという。
5月半ばから、早朝に会合を行うなど活動が加速。 生前退位に伴う手続きの検討とみられ、午前8時過ぎに同庁長官室に集まることもあった。 頻繁に会合を重ね、皇室典範の改正や新法、元号の問題、退位後の呼称なども検討。 結果を首相官邸官房副長官とすり合わせ、方向性が定まったことについては両陛下に侍従長らが報告してきた。
最近では、両陛下が静養のため神奈川県の葉山御用邸に出発した7月11日の前日にも報告しており、風岡長官は参院選の最中にも官邸に足を運んでいた。
(以上、ネット情報より引用したもの。)
エッセイの執筆を中断し、先程午後3時から放映されたNHKテレビ「天皇陛下 『お気持ち』表明」と題する番組を10分間見た。
この「天皇陛下お気持ち表明」に関しては、既にネット等にてその内容が氾濫していることであろう事を予想し、私の要約引用は控える。
とりあえず、簡単な感想だけを述べておこう。 以下に、10分間の放送を見た直後に抱いた我が感想のみを記す。
天皇陛下とは「護憲派」である事実を再確認した。
(法律をわきまえる人間としては何とも素人発言であることをお詫びするが)、それは当然であるはずなのだが、「象徴天皇」の文言をメッセージ内で天皇ご自身が幾度も繰り返された事実に、その長きお勤めのご苦難の程を一国民として実感申し上げた。
と同時に、(誤解を恐れず発言するならば)人間として生まれた自己を押し殺しあくまで「国民の象徴」の立場を80代に至るまで誠実に演じられた両陛下のご人生に、何だか感涙させられる思いだ。
憲法に定められている通り、平成天皇は82歳との高齢に至るまで「象徴天皇」の立場を全うされ、国民と共に歩んで来られたことを痛くも実感させられるメッセージだった。
もう一つ、私にとって印象的だったのが、「2度に渡る外科手術を受けた後から、生前退位を考慮するようになった」とご発言されたことだ。
実は原左都子は、天皇陛下が2012年に “狭心症治療のための心臓バイパス手術” をお受けになった直後に以下のエッセイを綴り公開している。
2012.2.18 公開の「両陛下にもういい加減ご公務を退任させて差し上げませんか?」と題する我がエッセイを以下に要約引用させて頂こう。
私は決して「皇室」贔屓という訳ではないが、平成天皇皇后両陛下がお歳を召された現在も尚、日々ご誠実に公務に励まれるご様子をメディアを通じて拝見する都度、忍びない思いだ。 国家が両陛下に 「お年寄り虐待」 とも表現出来そうな程の過重労働を課している現実を、政権始め国民の皆さんは如何に捉えているのだろうか?
天皇陛下は本日(2月18日)、東京大学医学部附属病院に於いて「狭心症」治療の心臓冠動脈バイパス手術を受けておられるとの報道だ。 午後3時には手術終了予定との報道のため、原左都子がこの記事を書き始めた今、もうそろそろ手術が終わりに近づいているものと思われる。
今回の天皇陛下の手術入院に関するニュース報道の街のインタビューに対し、市民は「手術が無事終わって天皇陛下がお元気になられた姿を早く拝見したい…」等々の応答を返している様子だ。 もちろん、天皇陛下の本日の手術後の予後はこの私も大いに気に掛かる。 医師団による今回の手術は間違いなく成功することであろうし、その後天皇陛下が安静に過ごされた後には、お元気な姿を国民の前でご披露されることでもあろう。
ただ政権及び国民の皆さん、もう既に80歳近いご高齢でいらっしゃる天皇皇后両陛下に、皇室歳費が国費から賄われているとは言えいつまでも公務をご負担いただく事の是非とは如何なものであろうか??
繰り返すが、ご高齢にもかかわらず誠実さと実直さをお失いになる事なくいつまでも精力的にご公務に励まれている両陛下のお姿を拝見する事は、この原左都子には忍びないのだ。 加えて80歳近い年齢ともなれば周囲に対して思いやりを表現すると言うよりも、むしろそれを周囲から与えてもらう事を心理面で欲する世代かと認識する。
平成天皇とは、昭和の戦争中に子ども時代を過ごされ戦後成人されて皇后と成婚されたお方である。 昭和34年に天皇家始まって以来の出来事として、民間から美智子妃殿下を迎えられご結婚に至ったことに関しては、現在我が国の国民の半数以上は認識していることであろう。
平成天皇皇后両陛下が昭和の時代に皇太子及び妃殿下として果されたご公務の数々と、当時平民にもたらした平和の象徴でもあるべく新時代感覚文化の貢献度は、皇太子及び妃殿下に何物にも勝る絶大な影響力がおありだった故ではなかろうかと評価申し上げるのだ。 そんな両陛下が80歳近くなられた今に至って、未だ市民が「お元気な姿を国民の前で見せて下さい」と欲する気持ちも分からなくはないが、その思考とはどう考察しても両陛下の更なる心身的ご負担を負荷するだけではあるまいか?
「天皇定年制」が議論されて久しい我が国家である。 昨年この議論が再発した記憶もあるが、国家の政権が揺らいでいる今現在その議論は何処に彷徨っているのだろう??
余談になるが「女性宮家制度」創設に関しても先だって提案されたと記憶しているが、この議論も何処に消えたのだろうか?
「天皇定年制」に関しては、今後国政において早い時期に議論を重ねるべきであろう。 その議論の決着が現在の天皇であられる平成天皇がご生存のうちに間に合えば喜ばしいのだが、どうもそれが叶わぬ政権混乱事態に際して原左都子からの提案がある。 今回の「狭心症」手術におそらく耐え抜かれて天皇陛下はお元気に退院されることと私は推測する。
この手術をきっかけとして、80歳を間近に控えられている両陛下を本気でご引退させて申し上げては如何なものか!? 今直ぐには「皇室典範」法律改定が間に合わない事くらいは法律を心得ている私も認識しているが、法律解釈の範囲内、あるいは特別措置法等でいくらでも両陛下に早期にお休みを取って頂く頃が可能かと私は心得る。
国民のためにもう十分過ぎる程働かれたと思しき平成天皇皇后両陛下に、どうか今後はごゆるりとお幸せに長生きして頂くためにも、国政の今すぐの勇断を望みたいものだ。
(以上、「原左都子エッセイ集」バックナンバーより要約引用したもの。)
最後に、原左都子の私論で締めくくろう。
「天皇生前退位」に関する私の結論は、既に 2012.2.18 公開の上記バックナンバーにて記した通り、大いに賛同の立場だ。
もしかしたら安倍政権が「改憲論」を主張している現在、宮内庁内での天皇制度に関するギクシャク感を増強し、憲法解釈に関する世論の食い違いを煽ってしまっているのだろうか???
それにより、せっかく平成天皇が自ら訴えられている「生前退位」を潰そうとの魂胆なのか??
などと書いたら、我がエッセイ集は政権より更なる「言論統制」の被害に遭いそうだが…
それでも私は一個人国民的感覚として、平成天皇・皇后両陛下の「生前退位」のお考えを支援申し上げたい!
どうか今後はお二人で “人間としてお生まれになった事” を実感されつつ、せめてご余生をゆっくり寛がれる事を切望申し上げる。
私がパソコンに向かい、この題材に付き論評せんとしている今現在の時間は、14時40分。
後20分程経てば、そのビデオメッセージ会見がオンエアされる事となる。
その20分間を利用して、平成天皇が先だって事前に水面下で公表された「生前退位」に関するネット情報を、以下に要約して紹介しよう。
明治時代以降初となる天皇の「生前退位」に関し、天皇陛下のご意向を受け、宮内庁の一部の幹部が水面下で検討を進めていたことが分かった。 今年5月半ばから会合を重ねて検討が本格化。 首相官邸にも連絡してすり合わせてきた。 こうした動きは内々に進められてきたが、天皇制に関する転換点であることを踏まえ、今後公表のタイミングを計り、広く国民の理解を図る考えだ。
宮内庁関係者によると、検討を進めていたのは同庁の官庁機構トップ2人と、陛下の私的活動も支える侍従職のトップ2人。 皇室制度に詳しいOB1人が加わり、皇室制度の重要事項について検討を続けている。
陛下は7年前から、皇太子さま、秋篠宮さまと3人でお会いする機会を月1回程度設けてきた。 この中で、今後の皇室に関する話題も出ることがあったという。
5月半ばから、早朝に会合を行うなど活動が加速。 生前退位に伴う手続きの検討とみられ、午前8時過ぎに同庁長官室に集まることもあった。 頻繁に会合を重ね、皇室典範の改正や新法、元号の問題、退位後の呼称なども検討。 結果を首相官邸官房副長官とすり合わせ、方向性が定まったことについては両陛下に侍従長らが報告してきた。
最近では、両陛下が静養のため神奈川県の葉山御用邸に出発した7月11日の前日にも報告しており、風岡長官は参院選の最中にも官邸に足を運んでいた。
(以上、ネット情報より引用したもの。)
エッセイの執筆を中断し、先程午後3時から放映されたNHKテレビ「天皇陛下 『お気持ち』表明」と題する番組を10分間見た。
この「天皇陛下お気持ち表明」に関しては、既にネット等にてその内容が氾濫していることであろう事を予想し、私の要約引用は控える。
とりあえず、簡単な感想だけを述べておこう。 以下に、10分間の放送を見た直後に抱いた我が感想のみを記す。
天皇陛下とは「護憲派」である事実を再確認した。
(法律をわきまえる人間としては何とも素人発言であることをお詫びするが)、それは当然であるはずなのだが、「象徴天皇」の文言をメッセージ内で天皇ご自身が幾度も繰り返された事実に、その長きお勤めのご苦難の程を一国民として実感申し上げた。
と同時に、(誤解を恐れず発言するならば)人間として生まれた自己を押し殺しあくまで「国民の象徴」の立場を80代に至るまで誠実に演じられた両陛下のご人生に、何だか感涙させられる思いだ。
憲法に定められている通り、平成天皇は82歳との高齢に至るまで「象徴天皇」の立場を全うされ、国民と共に歩んで来られたことを痛くも実感させられるメッセージだった。
もう一つ、私にとって印象的だったのが、「2度に渡る外科手術を受けた後から、生前退位を考慮するようになった」とご発言されたことだ。
実は原左都子は、天皇陛下が2012年に “狭心症治療のための心臓バイパス手術” をお受けになった直後に以下のエッセイを綴り公開している。
2012.2.18 公開の「両陛下にもういい加減ご公務を退任させて差し上げませんか?」と題する我がエッセイを以下に要約引用させて頂こう。
私は決して「皇室」贔屓という訳ではないが、平成天皇皇后両陛下がお歳を召された現在も尚、日々ご誠実に公務に励まれるご様子をメディアを通じて拝見する都度、忍びない思いだ。 国家が両陛下に 「お年寄り虐待」 とも表現出来そうな程の過重労働を課している現実を、政権始め国民の皆さんは如何に捉えているのだろうか?
天皇陛下は本日(2月18日)、東京大学医学部附属病院に於いて「狭心症」治療の心臓冠動脈バイパス手術を受けておられるとの報道だ。 午後3時には手術終了予定との報道のため、原左都子がこの記事を書き始めた今、もうそろそろ手術が終わりに近づいているものと思われる。
今回の天皇陛下の手術入院に関するニュース報道の街のインタビューに対し、市民は「手術が無事終わって天皇陛下がお元気になられた姿を早く拝見したい…」等々の応答を返している様子だ。 もちろん、天皇陛下の本日の手術後の予後はこの私も大いに気に掛かる。 医師団による今回の手術は間違いなく成功することであろうし、その後天皇陛下が安静に過ごされた後には、お元気な姿を国民の前でご披露されることでもあろう。
ただ政権及び国民の皆さん、もう既に80歳近いご高齢でいらっしゃる天皇皇后両陛下に、皇室歳費が国費から賄われているとは言えいつまでも公務をご負担いただく事の是非とは如何なものであろうか??
繰り返すが、ご高齢にもかかわらず誠実さと実直さをお失いになる事なくいつまでも精力的にご公務に励まれている両陛下のお姿を拝見する事は、この原左都子には忍びないのだ。 加えて80歳近い年齢ともなれば周囲に対して思いやりを表現すると言うよりも、むしろそれを周囲から与えてもらう事を心理面で欲する世代かと認識する。
平成天皇とは、昭和の戦争中に子ども時代を過ごされ戦後成人されて皇后と成婚されたお方である。 昭和34年に天皇家始まって以来の出来事として、民間から美智子妃殿下を迎えられご結婚に至ったことに関しては、現在我が国の国民の半数以上は認識していることであろう。
平成天皇皇后両陛下が昭和の時代に皇太子及び妃殿下として果されたご公務の数々と、当時平民にもたらした平和の象徴でもあるべく新時代感覚文化の貢献度は、皇太子及び妃殿下に何物にも勝る絶大な影響力がおありだった故ではなかろうかと評価申し上げるのだ。 そんな両陛下が80歳近くなられた今に至って、未だ市民が「お元気な姿を国民の前で見せて下さい」と欲する気持ちも分からなくはないが、その思考とはどう考察しても両陛下の更なる心身的ご負担を負荷するだけではあるまいか?
「天皇定年制」が議論されて久しい我が国家である。 昨年この議論が再発した記憶もあるが、国家の政権が揺らいでいる今現在その議論は何処に彷徨っているのだろう??
余談になるが「女性宮家制度」創設に関しても先だって提案されたと記憶しているが、この議論も何処に消えたのだろうか?
「天皇定年制」に関しては、今後国政において早い時期に議論を重ねるべきであろう。 その議論の決着が現在の天皇であられる平成天皇がご生存のうちに間に合えば喜ばしいのだが、どうもそれが叶わぬ政権混乱事態に際して原左都子からの提案がある。 今回の「狭心症」手術におそらく耐え抜かれて天皇陛下はお元気に退院されることと私は推測する。
この手術をきっかけとして、80歳を間近に控えられている両陛下を本気でご引退させて申し上げては如何なものか!? 今直ぐには「皇室典範」法律改定が間に合わない事くらいは法律を心得ている私も認識しているが、法律解釈の範囲内、あるいは特別措置法等でいくらでも両陛下に早期にお休みを取って頂く頃が可能かと私は心得る。
国民のためにもう十分過ぎる程働かれたと思しき平成天皇皇后両陛下に、どうか今後はごゆるりとお幸せに長生きして頂くためにも、国政の今すぐの勇断を望みたいものだ。
(以上、「原左都子エッセイ集」バックナンバーより要約引用したもの。)
最後に、原左都子の私論で締めくくろう。
「天皇生前退位」に関する私の結論は、既に 2012.2.18 公開の上記バックナンバーにて記した通り、大いに賛同の立場だ。
もしかしたら安倍政権が「改憲論」を主張している現在、宮内庁内での天皇制度に関するギクシャク感を増強し、憲法解釈に関する世論の食い違いを煽ってしまっているのだろうか???
それにより、せっかく平成天皇が自ら訴えられている「生前退位」を潰そうとの魂胆なのか??
などと書いたら、我がエッセイ集は政権より更なる「言論統制」の被害に遭いそうだが…
それでも私は一個人国民的感覚として、平成天皇・皇后両陛下の「生前退位」のお考えを支援申し上げたい!
どうか今後はお二人で “人間としてお生まれになった事” を実感されつつ、せめてご余生をゆっくり寛がれる事を切望申し上げる。