原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「AKB48」商法は悪質だ!

2011年06月13日 | 時事論評
 原左都子にとって、これ程興味が湧かないグループは今だかつていないと言い切れるのが「AKB48」である。

 いえいえ元々ジャンルを問わず音楽好きでミーハーを自覚する私の場合、たとえ歌謡曲とて好きな楽曲や歌手、グループは存在する。
 「AKB48」類似の女性グループ分野でその例を挙げると、かつてのピンクレディにははまった。(ミーちゃんと体型がほぼ同じという理由もあるのだけどね。) ピンクレディに関しては今でもほぼ全曲踊れてしまう私は、そのうちコンサートに行って客席で思い切り踊る夢を捨てていない程だ。
 それからモーニング娘がデビューしたのは我が娘が幼少の頃だったのだが、これも子どもと一緒に歌って踊ったりしたものだ。「恋愛レボリューション21」など、娘と共にフルバージョンを踊れる原左都子であるぞ!(えっ、そんなことでえばるなよって??)

 「AKB48」に関しては、NHK紅白歌合戦で2度程そのステージを見る機会があった。 なるほど、楽曲に関しては結構いけてる。 ところが、あくまでも原左都子の印象だが、歌は下手、踊りは手足をちょこまか動かしているのみで踊っているとは言えない。 そして一体どうやって選抜したのかは私の知ったことではないが、メンバーは普通の種々雑多な女の子達の“寄せ集め”でしかない。まあ、中には可愛い娘もいると言えばそうなのかもしれないが、決してこれ程までに売れる程の要素は何一つ見当たらない。

 NHKはどういう訳かこの「AKB48」を好んでいる(あるいは何らかの縁故で積極的に放送で取り上げている?)ようで、見ようと志さずとてNHKの番組で「AKB48」に出くわすことが何度かあった。
 その一つが昼間の番組「スタジオパークからこんにちは」だったのだが、おそらくトーク番組用に選抜されたメンバー3人が登場してトークを展開するのだが、さしてインパクトはなくごく普通の女の子達の会話レベルから何ら突出した魅力は見出せなかったものだ。 中には既に25歳になるという女性も出演していたのだが、その年齢でこんな事しててあなたの今後の人生大丈夫なの??との要らぬ老婆心さえ表出してしまう程、トーク内容が貧弱であった。
 また、既に放送が終了したNHK昼間の「ふるさと一番」との番組においても秋葉原を拠点とする「AKB48」が取り上げられ、その様子を垣間見た私である。 これに関しても「秋葉原ねえ… こんなマイナーイメージの場所で妙齢の娘達が安くこき使われている現状に同意してそれを応援している親もいるらしいが、まさに世は退廃的だよねえ…」等々虚しささえ伴う惨たらしい印象を受けただけの私である…。

 それにしても「AKB48」とのプロジェクト団体が、政治経済共に困難を極める我が国の混沌としたこの時代に存在し、その一員になりたくて秋葉原に集結した若者が日々歌や踊り、演技等々のパフォーマンスに下手なりにも汗を流す事が出来るならば、不登校、引きこもり等の社会問題を解決するという意味では、それも一つの社会貢献なのであろうか? などとこの番組を一見して他人事として捉えた私である。
 

 昨年、原左都子は初めて「AKB48の総選挙」なるものが存在することをパソコン上で知った。
 なんだ、これは??? と思っていたのも束の間、その結果が世に大々的に公開され知りもしないメンバーが1位を取ったと発表された。 当時は単にグループ内の人気投票を行ってその結果を発表した程度に受け止めていた。 それにしても48名のうち、40位の下位までその投票結果を発表することの是非については首を傾げてもいた。
 今年になってやっとその真相が分かった。 要するに、「AKB48」プロジェクト会社組織が自社のCD売り上げを伸ばすべく、CDに投票権を付けてそれをファンに購入してもらい投票させているというからくりなのだ。 この商法により昨年はCDがミリオンセラーを樹立してNHK紅白歌合戦に出場と相成ったようだ。 そして今年も6月9日の投票の直前には130万枚を越すミリオンセラーを記録しているとのことだ。


 「AKB48」のプロデューサーは、元放送作家の秋元康氏であられる。 この方はかつて「おにゃんこクラブ」と称する若き娘達グループを世に送り出したことを私は記憶しているが、あのグループも「AKB…」同様に歌も踊りも演技も下手くそな娘たちで構成されていたものである。 その後「おにゃんこ…」を卒業して自力で芸能界を這い上がっている女性が少数ながら存在することは、原左都子も肯定的に捉えてはいるのだが…。
 どうやら秋元氏は、芸能界において「業界の鮫」と称されているらしい。 その名が表現する通り、秋元氏とは海の中で敵を知らない鮫のごとく肉食性を表に出して今尚芸能界を渡っておられるのであろう。
 
 ただ、秋元氏が操る「AKB48」プロジェクトに於ける「総選挙」とはグループメンバーの年端もいかぬ少女達やそのファンの若者達にとっては、大人が想像する以上に壮絶な現実なのではなかろうか?  その一例を以下に紹介しよう。
 「え~本日、AKB48メンバー大島優子を殺害することをここに決意。時刻は9時過ぎです。血まみれにさせます。Mステ出演を自粛せよ! さもないと…」 “第3回AKB48総選挙”から一夜明けた6月10日にこのような衝撃的な書き込みが“2ちゃんねる”に於いて展開されたらしい。   
 これらの犯行予告は当然ながら犯罪行為として法的に処罰されるべきではあるものの、そんな未熟な若者の歪んだ心理を煽ってまでもCD売上実績を伸ばそうとの秋元氏の魂胆は、まさに悪質としか言いようがない。


 若者とは、今後の人生においてまだまだ再生可能な人種である。
 「AKB48」のメンバーの娘さん達も、今後自分なりの人生を主体的に歩んでいける可能性を秘めているのだ。 同じく芸人として何の専門力もなく単に可愛いだけが取り得だったAKBの先輩である「おにゃんこ…」の中にも、上記のごとく今尚芸能界でしぶとく生き延びている女性達が存在する。 AKBのメンバー達も「総選挙」なる過酷な試練に耐えた経験を活かし、主体性を持って人生を歩んで欲しいものである。

 それに引き換え、秋元さん。 あなたはその年齢にして一体何を目指したいのだろう?
 あなたが若い女の子が好きでいつも近くに侍らせたいその生理的欲求を理解申し上げるが、今後未来がある若き娘達を捕まえそれをとことん利用して世を渡っているあなたの姿は、端から見ると単に滑稽でしかないのだが…
 どうせあなたは「AKB」も「おにゃんこ」同様にそのうち捨て去るつもりだろうが、結局捨て去られるのはあなたの方だろうねえ~。
 その現実を少しは惨めと捉えられるプライドでも持ったらどうなの?? 
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