色々なニュースがあった昨日ですが、私としては森繁久彌さんがお亡くなりになったというニュースが心に残りました。
テレビなどを通じて感じた印象は、茶目っ気と厳しさが同居されているような感じがしました。
23年前に初めて東京で暮らし始めた時の独身寮が、千歳船橋の森繁さんのご自宅の隣にありました。一度だけお見かけしたときに、挨拶をすると素敵な笑顔で挨拶返しをいただいたのをよく覚えています。
あとは、森繁さんの語録は人生の重みを経てきた貴重な言葉がたくさんありますね。
▶「役者というのはヒゲと同じなんですよ。伸びはじめはわりあい早いんだけれど、伸びがばったり止まる。それを突き抜けて、はじめて本物になれるんだ」
▶「友達のほとんどが死にました。『この次はお前だよ』と言う人がたくさんいるんで、意地でも生きてやろうと思ってるんです」
▶「いまは、そういうときが来たら、莞然(かんぜん)として、にっこり笑って死んでやろうと思います」
▶「チャップリンに、「あなたの最大の傑作は何ですか?」って聞いたらね、「ネクスト・ワン」ってね(笑)。洒落てるでしょ。僕もその時に、ネクスト・ワンをしっかりやらないといけないと思ったなぁ」
一番ガツンときたのはこの言葉かな。
▶「今の若い人には「意欲」がないように見えるねぇ。
何かに向かって「これだ!」って進んで行くような。
そういう気迫がないんじゃないかな。
それから行儀が悪いね。
そして好奇心がない。
何でもいいから、一つを極めたい、という気持ちがないとね。芝居も同じだよ」
そして、唄はこちらですよね。
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
大遺言書 (新潮文庫) 価格:¥ 460(税込) 発売日:2006-05 |