「どうでごぜぇ~ましゅ、お味は?」
「えっ!? ああ、まあ…」
苦味はあったが、薄めてあるからか、飲めることは飲めた。だが、やはり苦味はあったから、美味いですね…とも言えない。ということで、口橋は暈した。^^
「で、何に私を?」
「ああ、そのことですが、何かお気づきになった五体のミイラが告げたこととか、は?」
口橋は搦(から)め手から老婆に訊ねた。
「そういや妙なことを言っとったと思っとりましゅ…」
「どのような?」
鴫田が二人の話に割り込んだ。
「降りてきよる降りてきよる、と…」
「何がです?」
「暗闇の空を指さし、震え声で星座を…」
「なんという星座です?」
「フフフ…私ゃ星の名は分かりましぇん」
「そうですか。いや、それで十分です。あの、どの方角を指さしたか、は分かりますかな?」
「南西だったかと思っとりましゅ…」
「お時間は?」
「もう日が変わっていたかと思っとりましゅ…」
日が変わった時間帯、南西の上空・・それは大きな情報だった。口橋は手帳にメモりながら、調べる価値はありそうだ…と意味不明ながらも判断した。^^
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