1月1日(火曜日) (祝日:元日) (夜の部)
五日前に、枚方のスナック季遊人(きゅーと)のママさんから「元日夕方6時から開けています」のメールが来た。親類から訃報が入るかも知れないので返事はしないでいた。幸いにも訃報の知らせは無くやれやれだ。元日は、朝からオトソを心置きなく飲んでいたので、家から出るのがおっくうだ。電車ではとても行く気がわいてこない。夕食後長男が起きてきた。「枚方まで送ってくれないか?」と言えば「ええよ~」の返事が返ってきた。家で一人で飲むより、知り合いの皆さんと一緒に飲む方が、数倍楽しいのは間違いない。
早速に着替えた。男の着替えは早い。家を出るまで僅か2分だ。7時過ぎに店に着いた。扉を開ければ店は満席だった。「河上こっちに来い」と同期入社の忠君が呼んでくれ、先客に席をつめてもらいカウンターに座った。とりあえずビールで皆さんと「乾杯!」。
カウンターには所狭しとばかりに、お節料理が並んでいる。



テーブルには鳥鍋が三つ、どれもグツグツと食べてくれと鳴いている。

夕食を食べていなければ食べるのだが・・・・。「これは先日持ってきてくれたダイショ芋を、揚げたり焼いたりしてみました」とマスターが言う。


どれどれとつまんでみた。
少し固めだが噛めば噛むほど味がある。「ゆみちゃんこれはどうや」と出してきたのは古酒「泡盛 残波」の黒瓶(30度)だった。

私はライブに行けば白(25度)を飲んでいる。飲みやすいのは25度だが、酒飲みは物足らないかも知れない。30度も比較的飲み易い泡盛だ。但し、調子に乗って飲めば酔いは確実に回る。お節のエビちゃんを食べ紅白のカマボコを食べた。少食の私はこれで満腹だ。
今夜のお客さんのほとんどが、季遊人(きゅーと)主催の元旦ゴルフをやっての帰りだ。ママさんもマスターもゴルフをしたまんまの姿だ。「忠君スコアーは80切れたかい」「81で優勝したよ。40と41。ニヤピンもベスグロ賞ももらっちゃった。メンバーに恵まれました」
昨年彼はベスグロ賞で3万円のお年玉を手にしていた。今年もきっとそれくらいのお年玉が出たことだろう。タダで遊ぶことが出来ればこれ以上の嬉しい正月は無い。
皆さん満腹になれば、カロリーを消費せねばブタになってしまう。次から次にカラオケマイクを持って演歌の競演が始まった。



忠君、やぶちゃん、マスターもカラオケ大将で上手だ。「男の人かと思った」と隣の席のお嬢さんから囁き声が聞こえてきた。

誰が歌っているのかと振り向けば昔のお嬢さんだった。
声だけ聞けばなるほど男と間違えて不思議じゃない。胸を見れば前に出ているが、これは男だ・・・。
「ゆみちゃん歌ってよ」とママさんが勧める。オハコの 「東京の灯よいつまでも」 を予約してもらう。忠君のマラカスで気持ち良く歌った。

「これを歌ったら帰ります。ママさんタクシーを呼んどいて」と告げる。私のシメはこれもオハコの歌で 「北国の春」 。

ああ気持ち良かった。「お迎えに来ました」の声が聞こえてきた。
飲んで、食べて、歌って新年会会費は5、000円は安い。家に着くと珍しく10時寸前だった。飲み行って10時に帰宅したので、愛妻が心配顔で見つめる。「酔っ払ってないよ~」と言って早速に酒を口にする。元日は朝から晩まで飲みまくった感がある。「焼酎の牛乳割り」「発砲酒」「日本酒」「梅ワイン」「泡盛」「ビール」。世の中に元日にこれほどの種類の酒を飲んだ人はいるだろうか。ギネスは大げさだが近いかも。
これも正月のなせる技だ。ママさんマスター有難う!今年もよろしゅうに。