第41話「クイーン学院への旅立ち」より
またAパートの記憶が薄い回。…うちのこの飛び飛びの記憶は、もしかして総集編の印象が強いんだろうか…。
グリーンゲイブルズの三人は、アンがクイーン学院へ出発する準備を着々と進めていた。アンがダイアナと会って、思い出の「不思議の国のアリス」の本を渡されたりしてる間、マリラはリンドさんとお茶をしていた。会話の中でリンドさんが尋ねる。アンは二人の目の届かない、刺激の多い街に行く。そっちの生活が気に入って、こんな田舎に帰ってくるのはいやだと言ったらどうする?と。マリラは答える。
「その方がいいってアンが真剣に考えるなら、あたしはそうさせてやるつもりだよ。それであの子が幸せになるのなら、喜んでそうさせてやるつもりだよ。」
その言い方は、まるで自分に言い聞かせるようで……。
そして翌日、スペンサー夫人が訪ねてくる(ちなみにこの人がグリーンゲイブルズにアンを間違って連れてきた張本人です。登場は5話以来?)。ものすごい話を持って。…なんと、この間のホテルのコンサートでアンの朗読を聞いたアメリカ人の超大金持ちの人が、アンを養子にしたいって言ってきたらしい…。驚くマリラとマシュウ。アンは「まあ素敵!まるでシンデレラのようだわ!」とかまさかの反応…!スペンサー夫人はもっと詳しい話をするために、アンを連れて部屋へ行ってしまう。気を揉むマリラとマシュウ。アンが行ってしまうはずはないと信じたいけれど…。たまらず2階に上がり、様子をうかがう二人。…中はある意味大変なことになってました。乗り気っぽっかったアンなのに、マシュウとマリラには私から話す、というスペンサーさんの言葉には「何を??」みたいな感じで目が点になる。あまりにも夢みたいな話だからうっとり聞いてしまったけど、最初から断るつもりだった、って…さすがに驚くスペンサーさん。まあこれは怒っていい…だろね。頭を下げて謝るアン。…そのやりとりを聞いて、廊下で爆笑するカスバート兄妹w(ひでえw)マシュウなんか壁叩いちゃってます!心臓に負担が…!w 怒って帰っちゃうスペンサーさん。まあ三人して無礼は無礼なんだけど、そもそも幸せに暮らしてる三人の元に持ってくる話題としては少々気遣いが足りなかったんじゃないか?って考えると、あんまりかわいそうには思えないですね。例えば本当にアンが望むような申し出だったとして、あのやり方で円満に話が進めれると思ったんだろうか…?。
…あ、今「アンが望む」って書いて気づいたけど。マリラの行動がいきなり矛盾してるんですね。あの上のセリフと。そうさせてやりたいって気持ちはあるんだろうけど、やっぱり手放したくないって。そのためのAパートか…。もう決まってるお別れの前の…。
Bパート。マリラは迷った末にアンにイブニングドレスを持たせてやることにして、生地をアラン夫人と探しにいき(アラン夫人…優しいな…)、仕立てをまた別の腕のいい人に頼むことにした。街で夜の集まりとかある時にアンだけが肩身の狭い思いをしないようにって…。それを聞いて泣きそうな顔になるアン。
仕上がったドレスが届いた晩、アンはマリラとマシュウに感謝を込めて、新しいドレスを着てあのホテルで披露した詩の朗読をした。それを聴きながら、マリラはまた、アンがグリーンゲイブルズに来た日のことを思い出す。スペンサーさんの家に向かう時の馬車での会話のことも。そしてあのものすごいキツそうなおばさんを見て、自分がアンを引き取ると決めた時のこと…(全く関係ないけど、回想で映るスペンサーさんの明るい声が何か腹立つw悪い人ではないんだろうけどなあ…。なんだろうねこれ…)。
アンが詩を朗読し終わってふと見ると、マリラが顔を覆って泣いていた。
「あら、あたしの朗読で泣いてくれたのねマリラ?これこそ大成功だわ。」 嬉しそうなアン。
「…いや、そうじゃないんだよ。お前の、子供の頃を思い出してしまってね。」 涙を拭きながら答えるマリラ。そして続けます…。もうここ…見てるだけで泣けて泣けて…;;
「…お前は変わり者だったけど、今じゃこんなに大きくなって家を出て行くというんだからね…。いつまでも小さいまんまでいてくれたらと考えてねえ…。その服を着ていると本当に見違えるようだよ、アン。そんなに背が伸びて立派に見えて、全然アボンリーの人間じゃないみたい。…そんなことあれこれ考えてたら寂しくなったのさ。」
このセリフもいいんだけど(こんな寂しさの表現ってあるだろうか!)、これに返すアンのセリフがまた…いいんです…。マリラの正面に座って、手を取って言うんです…。
「マリラ、…あたしはちっとも変わってないわ。ただ少しハサミを入れたり、枝を伸ばしただけなんだわ。本当のあたしはその後ろにいて、今までと全く同じなのよ?本当よマリラ…。」
ここでマリラの胸に顔をうずめるアン。目に涙がたまってる…。
「どこへ行こうと、どれほど外見が変わろうと、心の中はこれから先もずっとマリラの小さなアンなのよ?マリラとマシュウと、このグリーンゲイブルズの小さなアンだわ…。」
涙を流すアンと、泣きそうになりながらその頭を優しくなでているマリラ。マシュウは黙ったまま、外へ出る。そして一人でつぶやく。
「…そうさのう。あの子はそう甘やかされもしなかったようだ。時々わしがおせっかいしたのも別に害はなかったようだ。あの子は利口で、綺麗で、それに何よりいいことに優しい子だ。私達にとってはお恵みだった。スペンサーの奥さんが間違ってくれて、運がよかったと言うもんだ。…もっとも、それが運ならばの話だが。どうもそれとは少し違うようだ。神の思し召しというものかもしれない。全能の神がわしたちにはあの子が必要だと認めて下さったんだ。」
マシュウ……;;
すごい絆だよね。思えばあのスペンサーさん(伏線!?久々登場が伏線!?)の手違いでここにやってきたアンが、あんなに綺麗に、あんなに落ち着いた優秀な子に育って、首席としてクイーン学院に旅立つんだもの。マリラが寂しがるのも当然だし、アンが感謝の気持ちで涙を流すのとこもすごくいいし、最後にこのマシュウのセリフですよ…。「神の思し召し」かあ…。
9月、いよいよ出発の日。マシュウの馬車でアンは旅立ちます。見送るのはダイアナとマリラ。ダイアナめっちゃ泣いたんでしょう。すでに目の下あたり、泣いた跡がある…。
「ああ、アン!あたしもクイーン学院を受ければよかったわ…!そうすればこんな悲しい思いをしなかったのに。」
…このセリフで、ダイアナが言うことコロコロ変わる子って思う人は…いないだろうけども…。ダイアナにとって、アンとの別れはそれほど辛いってことなんですよ。クイーン組に入って得意じゃない勉強を自分の意思に反して続ける苦労よりも、そして万が一受かっちゃって別に好きじゃない勉強をさらに何年も続ける羽目になって抱える悩みよりも、今、アンと別れるのは辛いって言ってるんですよ…!ダイアナとクイーン組に関する話題はアンだってあんま触れられたくないところだろうし、ダイアナもこんなことを言うのはめったにないでしょう…。そう思うとこのセリフの重みが感じられる…!ダイアナ;;
マリラはもう泣いてはいません。旅立ちに涙は禁物だって。アンに体に気をつけるように言って、気丈に送り出します。
振り返って、遠くなっていくグリーンゲイブルズを見ながら、アンが言います。
「さようなら、麗しのグリーンゲイブルズ。」
前に向き直って、最後に一言。
「…そして、いざ行かん。希望の土地、シャーロットタウンへ…!」
第42話「新しい学園生活」より
シャーロットタウン到着。まずはジョセフィンおばさんの「ぶな屋敷」へ。…またジョセフィンおばさんがさあ、本読みながらも何回も時計や窓の外に目をやってて、お前はハイジの到着を待ってるクララか!って感じでかわいいです(私、「ハイジ」も大好きです)。しかも馬車の音がして二人がやって来るのに気づいたら勢いよく本を閉じて、走って階段下りるんですよ…!!少女か!!ジョセフィンおばさんかわいいよ…。
なんでおばさんのところに?って理由はすぐわかった。どうやらシャーロットタウンでのアンの下宿先を探し、決めてくれたのが彼女らしい。しっかりした人しか入れないとこを選びに選んで、アンがわけわかんない人に困らされることのないようにって…。すごいな。本当はお屋敷から通ってほしいけれど、かなり遠いところにあるみたいで、その代わりにアンのためにできることをしようって思ったんだね…。…やっぱり、かわいい。
下宿につき、その厳しそうなオーナーさん夫妻?にあいさつをし、部屋に荷物を運んで…ようやく一段落。いよいよマシュウともお別れかと思いきや、ジョセフィンおばさんがまだ早いって…。二人には今夜ぶな屋敷に泊まってもらうということで、ここのオーナーさんにも話をつけてるらしい。いきなり知らない街の、知らない場所に一人にさせるのはアンが寂しいだろうとの見事な配慮です(しかもマシュウも一緒にってことは、ただ自分一人がアンと長くいたいとかじゃないってことだよね…すげえ…)。だけどマシュウは遠慮して、もう自分は帰ると。明日から刈り入れもあるけど、後に言った理由の方が大きいだろうね。アボンリーで一人で待ってるマリラに、アンを無事に送り届けたと、下宿もちゃんとしたところを探してもらったと、早く報告してあげた方が安心するだろうからって…。
日中、マリラは寂しさをまぎらわせるために必死で家中磨き上げてた。そして夜遅くに帰ってきて、馬車での移動の疲労よりも喪失感を強く感じてるマシュウの様子に、気丈な感じでもう寝た方がいいって言ったりしてたんだけど…マリラもベッドの中で、泣いた。アンはもう、壁の向こうにもいない。本当にこの家から出て行ってしまったという事実に、嗚咽を上げて泣いた…。
翌日、アンはジョセフィンおばさんの馬車に乗って、クイーン学院初登校。ルビーとジェーンがいて、話をする。今日はクラス編成らしい。アンは1年で一級の教員免許を取れる上級クラスに入るけど、ルビーたちは下級クラスで2年かけて二級の免許を取るんだって。上級クラスにいるのはあと、ギルバートだけ…。
先生が上級クラスの心得?みたいなのを語ってる間、アンはそっと周りを見回しながら友達になれそうな子を探す(もちろんどんなに好きな子ができても一番はダイアナ、らしいよ!よかったねダイアナ!)。なかなか素敵な雰囲気を持った子もいるけれど、誰も自分のことを知らないし(いや知ってるんじゃないか?首席だし…)、友達になりたいと思ってくれないかもってアンは肩を落とす。そこでようやく、ずっとしゃべってた先生の言葉がアンの耳に入ってくる。上級クラスはハードでついていくのも大変だけど、その努力は必ず報われると。卒業時、この中の一人、一番成績優秀な者だけが手に入れることのできる「金メダル」は、最高の栄誉なんだって…。
アンは遠くに座ってるギルの目が輝いているのに気づいて、メダルを手に入れてやるって決意したんだと思う。んでここでナレーションさん!!
「突然アンは、心の中に激しい闘志が沸いてくるのを覚えた。ギルバートとこれまでの競争をこれからも続けていけるのだ。それがきっと自分を支えてくれる。たとえ友達になれなくても、二人が同じクラスで本当によかった。…アンは、改めてそう思うのだった。」
…すごい…よねえ…。もう昔の憎しみがどうとかじゃないんだよね。これほどの「ライバル」って…競争ができることが嬉しいって思えるって…ちょっとうらやましい気もする。ギルの方がアンのことをこの時点で(というか、クイーン組時代から)どう思っているのかわからないんだけど…、まだアンには心から嫌われてるって思ってる…んだろうか?もうアンの心の中では「たとえ友達になれなくても」とか言われてるんですけどね。乙女心は複雑やね。
そして夕方。下宿の自分の部屋に戻ったアンは…あまりの寂しさに一人涙を流す。……私、ここ、かなりビックリしました。この辺全く覚えてない!!…まあクイーン学院在学中のエピソードって覚えてない事のが多いんだけど…。でも、そりゃそうだよねえ…。突然知らない街でさ、学校でも知らない子ばっかりでさ、下宿に帰ってきても一人でさ…泣いちゃうわな…。アン…(窓の外に、アボンリーの風景やダイアナの住んでるオーチャード・スロープが見えるとことか、また「ハイジ」思い出したよ…)。それでも、泣くまいと必死に努力するアンの姿がけなげでこっちが泣けてきます。あとさ、…久しぶりに昔のアンを見てるみたいな気分になるんだよね、このあたり…。
「だめだわ!…何かおかしなことでも考えて、涙を止めなくっちゃ。」
(しばらく上を向いて考えてる、けどまた目に涙がたまってくるアン)
「…でもおかしなことなんて、みんなアボンリーと関係があることばかりだわ。…余計恋しくなってしまうわ。」
(肩を震わせて泣く…のを我慢して、キッと前を向くアン)
「今度の金曜日には家へ帰れるんじゃないの!……あぁ、でも何百年も先のことみたいだわ…!ああ…!元気になんかなれそうもない!なりたくもないわ!!いっそ悲しいままでいる方がいいわ!!」
後半は完全に泣き声です。今度こそ机に突っ伏して大泣き、……ってところで、ノックの音が。あわてて涙を拭くアン。入ってきたのは…ジョーシー・パイだった。今はジョーシーでも嬉しいって感じで歓迎するアン。ひでー書き方ですけど(※私の書き方がひでーのであって、アンの態度にはなんらひどいことはないです)、ジョーシーがべらべらべらべらしゃべりだす内容のひどさはその比ではないです!こいつううううううう!!ムカつきすぎてピックアップどころかまとめても書き出したくない!!
うーむ…、でも冷静に、冷静に考えれば、お腹が減ったからアンの部屋にマリラお手製のクッキーを食べに来たって理由は、ちょっと無理があるような気がする。だから、…じゃあなんで来たのかって考えると、それはやはり、ジョーシーもホームシックで寂しかったから、ってことなの、かも、しれない…。アンが泣いてる理由がすぐわかったのも、自分がそうだったから、とか…。うーん…、でもな、あれが「素直になれないジョーシーの、アンへの精一杯の励まし」だったとしても、ちょーっと許せないよね…。言いすぎなんだよてめえ!!ていうかよくそんなこと言えるなってことを簡単に言うよな!!アンもさすがに怒りの表情だったよ。もう少しルビーとジェーンが部屋に来るのが遅かったら、絶交になってたのはアンとジョーシーもなんじゃないだろうか。ていうか絶交していいよ、ほんと、そいつ…。
ルビーとジェーンが来たのは、素直にホームシックが原因です。今日だけは勉強とかしてられないって、皆同じ寂しさを分かち合って笑いあう三人。…よかったね、皆がいてさ…。もうジョーシー帰ったらいいのに!!(←ひどい)
しかし、ジョーシーはここで重要な話題を持ち出します。初めて役に立った(←ひどい)。
学年一の成績の証、「金メダル」を目指すアン。…でも今年からクイーン学院に「エイブリー奨学金」が出ることになったらしい!卒業時に国語学と国文学で最高の成績を取った者に渡される奨学金。4年間エドモンド・カレッジに通学ができる、らしい。
アンの目標は一瞬で変わった。一人になった部屋で窓から空を見上げるアン。
「(取れるものならその奨学金を取ろう。国語ならあたしの得意な科目だもの。)」 国語が得意…だろうね…。
「(エドモンド・カレッジを出て、あたしが文学士になったら、マシュウはどんなにか鼻を高くするだろう…!4年間も家を離れるのはつらいけど、マリラだってきっと許してくれるに違いないわ。)」
ベッドに勢いよく倒れ込み、今度は天井を見上げて嬉しそうに言う。
「ああ…!大望を持つことは楽しいわ!!一つが実現すると、次がもっと高いところで輝いてるんだもの!……ああ!大望を持つって、人生をとても張り合いのあるものにしてくれるわね…!」
いいセリフだ…!満足げな表情がすごくかわいい…!
またAパートの記憶が薄い回。…うちのこの飛び飛びの記憶は、もしかして総集編の印象が強いんだろうか…。
グリーンゲイブルズの三人は、アンがクイーン学院へ出発する準備を着々と進めていた。アンがダイアナと会って、思い出の「不思議の国のアリス」の本を渡されたりしてる間、マリラはリンドさんとお茶をしていた。会話の中でリンドさんが尋ねる。アンは二人の目の届かない、刺激の多い街に行く。そっちの生活が気に入って、こんな田舎に帰ってくるのはいやだと言ったらどうする?と。マリラは答える。
「その方がいいってアンが真剣に考えるなら、あたしはそうさせてやるつもりだよ。それであの子が幸せになるのなら、喜んでそうさせてやるつもりだよ。」
その言い方は、まるで自分に言い聞かせるようで……。
そして翌日、スペンサー夫人が訪ねてくる(ちなみにこの人がグリーンゲイブルズにアンを間違って連れてきた張本人です。登場は5話以来?)。ものすごい話を持って。…なんと、この間のホテルのコンサートでアンの朗読を聞いたアメリカ人の超大金持ちの人が、アンを養子にしたいって言ってきたらしい…。驚くマリラとマシュウ。アンは「まあ素敵!まるでシンデレラのようだわ!」とかまさかの反応…!スペンサー夫人はもっと詳しい話をするために、アンを連れて部屋へ行ってしまう。気を揉むマリラとマシュウ。アンが行ってしまうはずはないと信じたいけれど…。たまらず2階に上がり、様子をうかがう二人。…中はある意味大変なことになってました。乗り気っぽっかったアンなのに、マシュウとマリラには私から話す、というスペンサーさんの言葉には「何を??」みたいな感じで目が点になる。あまりにも夢みたいな話だからうっとり聞いてしまったけど、最初から断るつもりだった、って…さすがに驚くスペンサーさん。まあこれは怒っていい…だろね。頭を下げて謝るアン。…そのやりとりを聞いて、廊下で爆笑するカスバート兄妹w(ひでえw)マシュウなんか壁叩いちゃってます!心臓に負担が…!w 怒って帰っちゃうスペンサーさん。まあ三人して無礼は無礼なんだけど、そもそも幸せに暮らしてる三人の元に持ってくる話題としては少々気遣いが足りなかったんじゃないか?って考えると、あんまりかわいそうには思えないですね。例えば本当にアンが望むような申し出だったとして、あのやり方で円満に話が進めれると思ったんだろうか…?。
…あ、今「アンが望む」って書いて気づいたけど。マリラの行動がいきなり矛盾してるんですね。あの上のセリフと。そうさせてやりたいって気持ちはあるんだろうけど、やっぱり手放したくないって。そのためのAパートか…。もう決まってるお別れの前の…。
Bパート。マリラは迷った末にアンにイブニングドレスを持たせてやることにして、生地をアラン夫人と探しにいき(アラン夫人…優しいな…)、仕立てをまた別の腕のいい人に頼むことにした。街で夜の集まりとかある時にアンだけが肩身の狭い思いをしないようにって…。それを聞いて泣きそうな顔になるアン。
仕上がったドレスが届いた晩、アンはマリラとマシュウに感謝を込めて、新しいドレスを着てあのホテルで披露した詩の朗読をした。それを聴きながら、マリラはまた、アンがグリーンゲイブルズに来た日のことを思い出す。スペンサーさんの家に向かう時の馬車での会話のことも。そしてあのものすごいキツそうなおばさんを見て、自分がアンを引き取ると決めた時のこと…(全く関係ないけど、回想で映るスペンサーさんの明るい声が何か腹立つw悪い人ではないんだろうけどなあ…。なんだろうねこれ…)。
アンが詩を朗読し終わってふと見ると、マリラが顔を覆って泣いていた。
「あら、あたしの朗読で泣いてくれたのねマリラ?これこそ大成功だわ。」 嬉しそうなアン。
「…いや、そうじゃないんだよ。お前の、子供の頃を思い出してしまってね。」 涙を拭きながら答えるマリラ。そして続けます…。もうここ…見てるだけで泣けて泣けて…;;
「…お前は変わり者だったけど、今じゃこんなに大きくなって家を出て行くというんだからね…。いつまでも小さいまんまでいてくれたらと考えてねえ…。その服を着ていると本当に見違えるようだよ、アン。そんなに背が伸びて立派に見えて、全然アボンリーの人間じゃないみたい。…そんなことあれこれ考えてたら寂しくなったのさ。」
このセリフもいいんだけど(こんな寂しさの表現ってあるだろうか!)、これに返すアンのセリフがまた…いいんです…。マリラの正面に座って、手を取って言うんです…。
「マリラ、…あたしはちっとも変わってないわ。ただ少しハサミを入れたり、枝を伸ばしただけなんだわ。本当のあたしはその後ろにいて、今までと全く同じなのよ?本当よマリラ…。」
ここでマリラの胸に顔をうずめるアン。目に涙がたまってる…。
「どこへ行こうと、どれほど外見が変わろうと、心の中はこれから先もずっとマリラの小さなアンなのよ?マリラとマシュウと、このグリーンゲイブルズの小さなアンだわ…。」
涙を流すアンと、泣きそうになりながらその頭を優しくなでているマリラ。マシュウは黙ったまま、外へ出る。そして一人でつぶやく。
「…そうさのう。あの子はそう甘やかされもしなかったようだ。時々わしがおせっかいしたのも別に害はなかったようだ。あの子は利口で、綺麗で、それに何よりいいことに優しい子だ。私達にとってはお恵みだった。スペンサーの奥さんが間違ってくれて、運がよかったと言うもんだ。…もっとも、それが運ならばの話だが。どうもそれとは少し違うようだ。神の思し召しというものかもしれない。全能の神がわしたちにはあの子が必要だと認めて下さったんだ。」
マシュウ……;;
すごい絆だよね。思えばあのスペンサーさん(伏線!?久々登場が伏線!?)の手違いでここにやってきたアンが、あんなに綺麗に、あんなに落ち着いた優秀な子に育って、首席としてクイーン学院に旅立つんだもの。マリラが寂しがるのも当然だし、アンが感謝の気持ちで涙を流すのとこもすごくいいし、最後にこのマシュウのセリフですよ…。「神の思し召し」かあ…。
9月、いよいよ出発の日。マシュウの馬車でアンは旅立ちます。見送るのはダイアナとマリラ。ダイアナめっちゃ泣いたんでしょう。すでに目の下あたり、泣いた跡がある…。
「ああ、アン!あたしもクイーン学院を受ければよかったわ…!そうすればこんな悲しい思いをしなかったのに。」
…このセリフで、ダイアナが言うことコロコロ変わる子って思う人は…いないだろうけども…。ダイアナにとって、アンとの別れはそれほど辛いってことなんですよ。クイーン組に入って得意じゃない勉強を自分の意思に反して続ける苦労よりも、そして万が一受かっちゃって別に好きじゃない勉強をさらに何年も続ける羽目になって抱える悩みよりも、今、アンと別れるのは辛いって言ってるんですよ…!ダイアナとクイーン組に関する話題はアンだってあんま触れられたくないところだろうし、ダイアナもこんなことを言うのはめったにないでしょう…。そう思うとこのセリフの重みが感じられる…!ダイアナ;;
マリラはもう泣いてはいません。旅立ちに涙は禁物だって。アンに体に気をつけるように言って、気丈に送り出します。
振り返って、遠くなっていくグリーンゲイブルズを見ながら、アンが言います。
「さようなら、麗しのグリーンゲイブルズ。」
前に向き直って、最後に一言。
「…そして、いざ行かん。希望の土地、シャーロットタウンへ…!」
第42話「新しい学園生活」より
シャーロットタウン到着。まずはジョセフィンおばさんの「ぶな屋敷」へ。…またジョセフィンおばさんがさあ、本読みながらも何回も時計や窓の外に目をやってて、お前はハイジの到着を待ってるクララか!って感じでかわいいです(私、「ハイジ」も大好きです)。しかも馬車の音がして二人がやって来るのに気づいたら勢いよく本を閉じて、走って階段下りるんですよ…!!少女か!!ジョセフィンおばさんかわいいよ…。
なんでおばさんのところに?って理由はすぐわかった。どうやらシャーロットタウンでのアンの下宿先を探し、決めてくれたのが彼女らしい。しっかりした人しか入れないとこを選びに選んで、アンがわけわかんない人に困らされることのないようにって…。すごいな。本当はお屋敷から通ってほしいけれど、かなり遠いところにあるみたいで、その代わりにアンのためにできることをしようって思ったんだね…。…やっぱり、かわいい。
下宿につき、その厳しそうなオーナーさん夫妻?にあいさつをし、部屋に荷物を運んで…ようやく一段落。いよいよマシュウともお別れかと思いきや、ジョセフィンおばさんがまだ早いって…。二人には今夜ぶな屋敷に泊まってもらうということで、ここのオーナーさんにも話をつけてるらしい。いきなり知らない街の、知らない場所に一人にさせるのはアンが寂しいだろうとの見事な配慮です(しかもマシュウも一緒にってことは、ただ自分一人がアンと長くいたいとかじゃないってことだよね…すげえ…)。だけどマシュウは遠慮して、もう自分は帰ると。明日から刈り入れもあるけど、後に言った理由の方が大きいだろうね。アボンリーで一人で待ってるマリラに、アンを無事に送り届けたと、下宿もちゃんとしたところを探してもらったと、早く報告してあげた方が安心するだろうからって…。
日中、マリラは寂しさをまぎらわせるために必死で家中磨き上げてた。そして夜遅くに帰ってきて、馬車での移動の疲労よりも喪失感を強く感じてるマシュウの様子に、気丈な感じでもう寝た方がいいって言ったりしてたんだけど…マリラもベッドの中で、泣いた。アンはもう、壁の向こうにもいない。本当にこの家から出て行ってしまったという事実に、嗚咽を上げて泣いた…。
翌日、アンはジョセフィンおばさんの馬車に乗って、クイーン学院初登校。ルビーとジェーンがいて、話をする。今日はクラス編成らしい。アンは1年で一級の教員免許を取れる上級クラスに入るけど、ルビーたちは下級クラスで2年かけて二級の免許を取るんだって。上級クラスにいるのはあと、ギルバートだけ…。
先生が上級クラスの心得?みたいなのを語ってる間、アンはそっと周りを見回しながら友達になれそうな子を探す(もちろんどんなに好きな子ができても一番はダイアナ、らしいよ!よかったねダイアナ!)。なかなか素敵な雰囲気を持った子もいるけれど、誰も自分のことを知らないし(いや知ってるんじゃないか?首席だし…)、友達になりたいと思ってくれないかもってアンは肩を落とす。そこでようやく、ずっとしゃべってた先生の言葉がアンの耳に入ってくる。上級クラスはハードでついていくのも大変だけど、その努力は必ず報われると。卒業時、この中の一人、一番成績優秀な者だけが手に入れることのできる「金メダル」は、最高の栄誉なんだって…。
アンは遠くに座ってるギルの目が輝いているのに気づいて、メダルを手に入れてやるって決意したんだと思う。んでここでナレーションさん!!
「突然アンは、心の中に激しい闘志が沸いてくるのを覚えた。ギルバートとこれまでの競争をこれからも続けていけるのだ。それがきっと自分を支えてくれる。たとえ友達になれなくても、二人が同じクラスで本当によかった。…アンは、改めてそう思うのだった。」
…すごい…よねえ…。もう昔の憎しみがどうとかじゃないんだよね。これほどの「ライバル」って…競争ができることが嬉しいって思えるって…ちょっとうらやましい気もする。ギルの方がアンのことをこの時点で(というか、クイーン組時代から)どう思っているのかわからないんだけど…、まだアンには心から嫌われてるって思ってる…んだろうか?もうアンの心の中では「たとえ友達になれなくても」とか言われてるんですけどね。乙女心は複雑やね。
そして夕方。下宿の自分の部屋に戻ったアンは…あまりの寂しさに一人涙を流す。……私、ここ、かなりビックリしました。この辺全く覚えてない!!…まあクイーン学院在学中のエピソードって覚えてない事のが多いんだけど…。でも、そりゃそうだよねえ…。突然知らない街でさ、学校でも知らない子ばっかりでさ、下宿に帰ってきても一人でさ…泣いちゃうわな…。アン…(窓の外に、アボンリーの風景やダイアナの住んでるオーチャード・スロープが見えるとことか、また「ハイジ」思い出したよ…)。それでも、泣くまいと必死に努力するアンの姿がけなげでこっちが泣けてきます。あとさ、…久しぶりに昔のアンを見てるみたいな気分になるんだよね、このあたり…。
「だめだわ!…何かおかしなことでも考えて、涙を止めなくっちゃ。」
(しばらく上を向いて考えてる、けどまた目に涙がたまってくるアン)
「…でもおかしなことなんて、みんなアボンリーと関係があることばかりだわ。…余計恋しくなってしまうわ。」
(肩を震わせて泣く…のを我慢して、キッと前を向くアン)
「今度の金曜日には家へ帰れるんじゃないの!……あぁ、でも何百年も先のことみたいだわ…!ああ…!元気になんかなれそうもない!なりたくもないわ!!いっそ悲しいままでいる方がいいわ!!」
後半は完全に泣き声です。今度こそ机に突っ伏して大泣き、……ってところで、ノックの音が。あわてて涙を拭くアン。入ってきたのは…ジョーシー・パイだった。今はジョーシーでも嬉しいって感じで歓迎するアン。ひでー書き方ですけど(※私の書き方がひでーのであって、アンの態度にはなんらひどいことはないです)、ジョーシーがべらべらべらべらしゃべりだす内容のひどさはその比ではないです!こいつううううううう!!ムカつきすぎてピックアップどころかまとめても書き出したくない!!
うーむ…、でも冷静に、冷静に考えれば、お腹が減ったからアンの部屋にマリラお手製のクッキーを食べに来たって理由は、ちょっと無理があるような気がする。だから、…じゃあなんで来たのかって考えると、それはやはり、ジョーシーもホームシックで寂しかったから、ってことなの、かも、しれない…。アンが泣いてる理由がすぐわかったのも、自分がそうだったから、とか…。うーん…、でもな、あれが「素直になれないジョーシーの、アンへの精一杯の励まし」だったとしても、ちょーっと許せないよね…。言いすぎなんだよてめえ!!ていうかよくそんなこと言えるなってことを簡単に言うよな!!アンもさすがに怒りの表情だったよ。もう少しルビーとジェーンが部屋に来るのが遅かったら、絶交になってたのはアンとジョーシーもなんじゃないだろうか。ていうか絶交していいよ、ほんと、そいつ…。
ルビーとジェーンが来たのは、素直にホームシックが原因です。今日だけは勉強とかしてられないって、皆同じ寂しさを分かち合って笑いあう三人。…よかったね、皆がいてさ…。もうジョーシー帰ったらいいのに!!(←ひどい)
しかし、ジョーシーはここで重要な話題を持ち出します。初めて役に立った(←ひどい)。
学年一の成績の証、「金メダル」を目指すアン。…でも今年からクイーン学院に「エイブリー奨学金」が出ることになったらしい!卒業時に国語学と国文学で最高の成績を取った者に渡される奨学金。4年間エドモンド・カレッジに通学ができる、らしい。
アンの目標は一瞬で変わった。一人になった部屋で窓から空を見上げるアン。
「(取れるものならその奨学金を取ろう。国語ならあたしの得意な科目だもの。)」 国語が得意…だろうね…。
「(エドモンド・カレッジを出て、あたしが文学士になったら、マシュウはどんなにか鼻を高くするだろう…!4年間も家を離れるのはつらいけど、マリラだってきっと許してくれるに違いないわ。)」
ベッドに勢いよく倒れ込み、今度は天井を見上げて嬉しそうに言う。
「ああ…!大望を持つことは楽しいわ!!一つが実現すると、次がもっと高いところで輝いてるんだもの!……ああ!大望を持つって、人生をとても張り合いのあるものにしてくれるわね…!」
いいセリフだ…!満足げな表情がすごくかわいい…!
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