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「アンの青春」のいいセリフ

2016-01-22 23:55:37 | 赤毛のアン
図書館で借りてきて、読みました。
アンの青春―赤毛のアン・シリーズ〈2〉 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社


原題は「Anne of Avonlea(アボンリーのアン)」。一作目の「赤毛のアン」の原題が「Anne of Green Gables(グリーンゲイブルズのアン)」なので、成長して行動範囲が広がったというのがよくわかります。アボンリーの学校の先生だし、村のために熱心に活動してたりね(「改善会」って…びっくり!)。それで行くと「アンの青春」ってタイトルには一瞬「?」って思うけど、読んでると確かにこれっきゃないって感じ。「アボンリーのアン」じゃわけわかんないし、「赤毛のアン ~青春編~」も何か違う…。すごいなあ村岡花子さん…。ごめん、朝ドラはほぼ見てなかったけど…。

そういや一番衝撃だったのは「アボンリーの学校にパイ家の子供がいる」ってことでした…。あのアニメ最終回のリンドさんのセリフって一体…。いやそりゃ「原作との相違点」とかあって当たり前だけど……なんでそこを変えたんだ。不思議……。



相変わらずいいセリフが多いので、覚えておくためにもピックアップ!

第十三章「たのしいピクニック」より
ジェーンに、妖精が願いを一つ叶えてくれるとしたら何を願う?って皆に聞いた時のアンの答え。
「あたしは季節も、すべての人の心も、あたしたちみんなの生活も、いつも春であることをねがうわ。」
…これ読んだ時、常春の国マリネラは平和なんだなあ……ってぼんやり思った(いきなりそんな感想か)

第十五章「暑中休暇」より
アラン夫人のセリフ。
「でもね、アン、詩人のローウェルがこう言ってるではありませんか。『失敗がわるいのではない。目標の低さこそは罪悪だ』とね。わたしたちは、理想をもち、たとえ成功しないとしても、それを実現するために、努力しなくてはいけないのよ。理想がなかったら、人生はみじめなものですよ。理想があればこそ人生も偉大なものとなるのですからね。自分の理想をしっかりもっていることですよ、アン。」
先生としての理想を持っていたけれどなかなか思い通りにはできないアンの姿には色々考えさせられました。
次もアラン夫人のセリフ。
「人生はここでは……ここに限らずどこでもそうだけれど……ゆたかな、充実したものですよ。わたしたちが、そのゆたかさと、充実したものにむかって、どんなふうに、心をひらいたらいいかをおぼえさえすればね。」

第二十一章「ミス・ラヴェンダー」より
ミス・ラヴェンダーの名前が本当にぴったりだと褒めて、それに比べると自分のアンと言う名前はどっかダサい……みたいに言うアンへの、ダイアナのセリフ。
「あたしはそうは思わないわ。アンという名前はあたしには、ほんとうに威厳のある、女王のような感じがしてよ。でもたとえ、あんたの名前がケレンハパッチなんていうのであっても、やっぱりあたしは好きよ。自分の名前をすてきにするのも、わるくするのも、その人しだいじゃないかしら。」
アン、美しい考え方だって感激して、ダイアナにお礼を言います。それにしてもケレンハパッチ…。

第二十三章「ミス・ラヴェンダーのロマンス」より
ミス・ラヴェンダーが自分の悲しい過去を語るシーンのセリフ。
「でもね、アン、実際に胸がやぶれるということは、物語で見るほど、おそろしいものではなくてよ。ちょうど歯痛のようなものね……あんまりロマンチックなたとえに思われないでしょうけれどね。痛いときには、ときどき眠れないこともあるけれど、その合間には、なにごともないかのように、人生や夢やこだまやキャンディをたのしんでいられるのですよ。」
中略。アンはここで思わずがっかりした顔をしちゃったようでそれを指摘されますw
「それがほんとうの人生のわるいところであり……良いところでもあるのよ、アン。いつまでも人をみじめにしておかないのよ。たえず、人生はわたしたちを慰めようとして、こちらで、いくら不幸で、ロマンチックな気分になっていようとしてもだめなのよ。このキャンディはすてきじゃない?わたし、もう食べすぎているんだけれど、たゆまず、食べつづけるわ。」
たゆまず食べ続けるwww おもしろい方です、ミス・ラヴェンダー。そしてこのセリフは、マシュウが亡くなった後、アラン夫人がアンにかけた言葉を思い出しますね。自然が癒してくれようとするなら、それに心を閉ざしちゃいけないっていうあれ。

第二十六章「道を曲がったところ」より
アンが大学へ進学することになり(これがサブタイトルですね。あの「曲り角」がもう一度やってきた、ということです)落ち込むダイアナとアンが会話するシーン。
アンは、ダイアナのような人は他にいないんだと言う。今、しみじみとわかるんだって…、自分の子供時代、グリーンゲイブルズにやってくるまで、どんなに寂しくて、どんなに愛情に飢えてたか…。ここに来て、ダイアナと出会って、全てが変わった…。
「あんたの友情がどんなにありがたかったか、あんたにはわからないくらいよ。ここで改めて、お礼を言いたいわ。」
「あたしだって、いつまでも……いつまでも」 すすり泣くダイアナ。ウッ;;
「……だあれも、女の子はだれも……、あんたのようには好きにならないわ。それから、もし結婚して女の子が生まれたら、アンという名前にするつもりなの。」
ダイアナ~~~~~;; 結局うちを一番泣かせるのはやっぱりダイアナなのでした。
あと、子供にアンの名前つけるっていうのは「その手があったか!!」って感じだった(…やる気かよ!まず相手だろ!!)(ウッ…自分で書いてて傷ついた……)。いいよね……こういう「永遠の友情」みたいなのって…。いやそりゃ旦那さんとの相談の上ってことは大前提だけど、子供に名前つけるとか、…もうあなた以上の友人は作らないとか、そんなこと言えちゃう「気持ち」が素敵やん…。
ダイアナ…やっぱり好きだ…。(これより後の話だけど)婚約もおめでとう。次巻も出番待ってます!

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