はあはあ。ホント、疲れてしまいました。しかし休んでるヒマはない!せっかくのパリなんだし!
とりあえず、暑いしアイスでも食べて元気出そうよってことで「ベルティヨン」を目指すべく、サン・ルイ島へ渡る。…と、途中でレストラン「モン・ヴィエイユ・アミ」発見。ここは、リカちゃんが是非行きたいと言ってたアルザス系フレンチレストラン。本当は夜に、ちゃんとした格好で来る予定だったけれど…。なんとなく、今までの流れから言って…今回の旅行で「夜にゴハン」は永遠に無理な気がする。夜は疲労困憊で倒れてるし、そもそもお腹に入らない。
ちょっと迷ったけど、今、ランチとして行ってしまうことに決定!レッツゴー!…わあ、やっと座れる!(←そこかよ!)
そんなに広くない店内。だけど、天井が高く、インテリアもシックでかっこいい。なにより、真ん中のテーブルにでーん!と置かれた巨大な花瓶がすごい。花は…ユリやったかな?なんか白い花がこれまたどーんと飾られててそれがすごく印象的だった。
ランチ(フランス語では「デジュネ」らしい)のメインは、曜日で決まっているらしい。今日は牛タンのポトフ?みたいな。グラスワインをなにか…とメニューを見る。もちろんフランス語です。えと、白ワインは…リース…リング、ゲウ…あ!「ゲヴュルツトラミネール」だ!フランス料理やさんにいてたとき、よく置いてたワインだ!わーい、単語でも読めるとうれしいな♪
リカちゃんは「リースリング」を頼むとのことだったので、うちはじゃあ、そのせっかく読めた「ゲヴュルツトラミネール」で。それにしても、いかにもドイツっぽい名前だね、とリカちゃんに言ったら、アルザスはドイツとの国境付近の地方だからだと解説してくれた。
さらにこれは今検索してわかったことだけど、「リースリング」も「ゲヴュルツトラミネール」もブドウの品種の名前で、それがそのままワインの名前になっているらしい。これはドイツワインの特徴で、フランスのワインは普通、村とか畑とかの名前がついている。シャトー・ド・レクレールとかね(←これは辻フランス校ワインの名前)。
広くはないとはいえ、結構お客さんはいる。そこにホールのお兄さんはたった一人…。とても忙しそうだ。オーダーを取りにきたお兄さんに、スラスラとフランス語で注文するリカちゃん。もちろん、黙ったままのうちの分のワインも頼んでくれました。カッコイイ…。感動していると、レストランはたくさん行ったから、との答え。なるほど。
るるぶでもトップに載っているだけあって、やはりここにも日本人のお客さんがいた。しかも、その手には!かなえ先生の本が!!すごい。すごいよかなえ先生。うちもカバンの中にその本あるし!
お兄さんがワインをついでくれて…料理もきた!
どーんと。
ここはテーブルシェアのカジュアルスタイルなお店です(byるるぶ)。
さくさくとわけてくれるリカちゃん!
ああ、手際がいいのにこんなに素敵に分けれるってすごい!!さすがリカちゃん!うちがやったら絶対こうはならない…!つか、うち普段居酒屋さんとかでも、ぜっったい取り分けたりしないもんな…。目に見えてるもん!汚くなっちゃったり、飲み物をこぼしちゃったりするのは!いくら雑誌とかに「飲み会では積極的に取り分けたりして好感度アップを!」とか書いてても、うちは絶対やんない!(何の記事読んでるのさ)
まあ、うちのそういうところを熟知しているリカちゃんは、黙って二人分やってくれました…ありがとー!
軽く乾杯。さあ、いただきます!
…おいしい。牛タン、写ってる通りけっこうごついんだけど、嫌な感じが全くしない。また、上にのってるこの…なんだろ?緑の…香草?みたいなのが、さくさく食べれる要因になってるんだよね!
たっぷりの野菜も、素朴な味でとてもおいしい。つーかワインがおいしいよー!!なんか嬉しくて泣きたくなってきた。ゆっくりワインを飲みながら、ご飯食べるのがこんなに幸せだなんて…!だいぶ長いこと、忘れてたよ…。
お互いのワインを一口交換したんだけど、双方「うちはこっち(自分が頼んだ方)の方がおいしいと思う」と主張して譲らなかった…(笑)。よかったね、逆じゃなくて!
お店はやっぱり忙しそうだった。でもいつのまにか店員さんが一人増えていたので…いやそれでも大変そうだったな…電話鳴りまくりだった。人気なのね!夜でも来たかったな~。
ここでしゃべっていて、リカちゃんは初めて知る。うちがフランス語会話の本を、こっちに一冊も持って来ていないというフザけた事実を…!街を歩く時は常に会話集・辞書をカバンに入れ(重いのにもかかわらず!)、さらになんかあったときのために、緊急事態用の会話集が載ってる薄い冊子をサイフに入れていたリカちゃん、絶句。
「……勇気あるなー…」(←たぶん、だいぶ怒りを抑えつつ言ってた…)
「え?だってリカちゃんがいれば大丈夫かなって。」
こんなアホの面倒をみるなんて…いっそセーヌ河に流してやりたい!と思ったことでしょう。
本当すみません。バカで。
そのまま、やはり「ベルティヨン」へ。パリで一番有名なアイスクリーム屋さん。列に並んで…いっぱいのフレーバーから迷って迷って「アールグレイ」と「洋梨」にすることに。だけどすんごいかわいい店員さんに、なかなか通じなくて苦労した。「ポワール」の方が通じにくいかと思ったけど、どっちかというと「アールグレイ」が大変だった。もう「カシス」に変えちゃおうかと思うくらい(笑)。
アールグレイのアイスと、洋梨のシャーベット。洋梨、やばいくらいウマイ。
うーん…やっぱりおいしいなあ~。全種類食べてみたいよー!!
アイスと言えばいっつもフランボとチョコ!みたいな濃い組み合わせを頼みがちなんだけど、こういう淡い味もいいねー。アールグレイと洋梨が合うかどうかはともかく(えー)。
二人してアイスをなめつつ、シテ島に戻る。次に目指すはサント・シャペル…
って、え!?す、すごい行列だー!
さっきのノートルダムの行列の比じゃない。でも並ばないわけにはいかなそうなので、おとなしく並んで待つ。…二人で色々しゃべってたからヒマとかじゃなかったけど、たぶん30分以上は並んだ。で、その理由は、入る時に判明。
なんと、 セキュリティチェックがあった…。空港みたいな、機械のあれが。そりゃ時間かかるわな。いろいろ事情があるんだろう。大変だなあ、こういうとこを管理する人も…。
そういう過程を経て、やっと中へ…。入ったとたん、心から感嘆の声をあげてしまった。あげずにはいられなかった。
サント・シャペル教会、礼拝堂
一面ステンドグラス…!これはすごい!本当にすごい!!
1248年完成の、パリ最古のステンドグラスがこれらしい。それぞれ聖書物語の一場面を描いていて、それが実に1134枚。各国語の解説のパンフレットみたいな物が置いてあったが、細かすぎて途中で読む気をなくした(えー)。あとはただぼんやりと、このものすごいステンドグラスに、太陽の光が当たって鮮やかに光っているのを見ていた。
ここは、サクレ・クールやノートルダムに比べると本当に狭い空間だったけど、とにかくステンドグラスが圧巻だった。写真も色々撮ったけど、やっぱり一番は、最初にここに入って最初に見えたあの角度の写真。
息を呑んだ瞬間を、まだ、覚えている。
この教会は、最高裁判所の敷地内にあるらしく、帰りは裁判所が見れた。
…あれ?なんか、人が集まって…?あ、もしかして、なんかの撮影!?うわ、ラッキー!
裁判所でロケをするくらいなんだから、サスペンスドラマかもしれない。裁判官ぽい人と、女の人が話しながら階段を下りてくる…というシーンを撮影していた。
で、たぶんtake1が終わり、役者さんが階段の上へ戻るシーンを激写(もしかしてうち、やな奴?)
そのままお隣の「コンシェルジュリ」へ。ここは全く並ばずに入れた。
うちは全く知らなかったのだけど、ここはフランス革命時に牢獄として使われていて、あのマリー・アントワネットもここに幽閉されていたらしい。別名「ギロチンへの入り口」……
割とおびえつつ、中へ。最初は、がらんとした空間。礼拝堂…なのかな。広い。
キレイなんだけど… この奥は…
奥にちょっと売店?があって、そのさらに奥からが本番だった。(やっと他の人がいた…って感じも)
たくさんの部屋…牢獄が、あった。ろう人形も置かれていた。当時の再現。処刑を待つ人たちの部屋の再現。暗く、狭く、寂しい。
解説のビデオ(英語字幕)が流れていて、なんだか目が離せなかった。
私は、歴史にとても疎い。フランス革命のことも、ほとんど知らない。そのことが恥ずかしかった。ここに入れられた人は、こう…普通、投獄とかからわくイメージ通りの、奴隷のようなひどい扱いは受けていなかったようだ。だけど、もう死ぬだけの人だから、明るい暮らしのわけがない。狭い牢獄で、飢えて死ぬことはなくても、自由なんて1ミリもない日々。特に、元は貴族で華やかな暮らしをしていた人々にとって…ここでの日々とは、どんなものだったんだろう?ただ死を待つのは、どんな気分なんだろう?
あの、マリー・アントワネットも。ここで、何を思っていたんだろう…。
アントワネットの最後の部屋とかも見たけれど、なんとなく二人とも、中では写真を撮る気分にはなれなかった…。
革命…。革命って……。