夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

我家の庭の草花、ささやかな春の彩(いろど)り・・♪

2008-03-16 16:05:00 | 定年後の思い
私達夫婦は結婚して、2年過ぎた時、
若さの勢いで一戸建てを建てたが、土地・建物等の住宅ローンが重荷となった。

庭を整備する資金が不足して、
やむえず遠い親戚の植木屋を営んでいる小父さんに、
程々の額を包んで樹木を植えてもらい、
親戚の叔父さんに白梅、しだれ紅梅を祝いとして頂いたのである。

そして実家から幼い雑木を貰い受けて、
私は適度に植えたのである。

従って、雑木主体の樹木となっているが、
つたない実力の私としては、やむえなかったと思っている。

そして、家内の女性を案じて、草花を植えたのである。


玄関庭に花壇を作り、クロッカス、ヒアシンス、チューップ、
主庭には水仙として、日本水仙、ラッパ水仙、鈴蘭水仙がある。
いずれも家内が園芸店で買い求め、
30年近くなった今、驚くほど増えている。

そして家内は茶事を嗜(たしな)んでいるので、
茶花が程々植えている。


早春に日本水仙が咲きはじめ、
この数週間、凛とした白い花に私は心を寄せている・・。
隣接させたラッパ水仙は、桜の咲くような陽気が続いてきたので、
黄色い莟(つぼみ)を見せはじめている。

そしても、鈴蘭水仙は毎年4月の中旬から5月のなかばまで、
白い可憐な花が咲くが、ただいま準備中、と数多くの葉を見せている。

玄関庭にある花壇に、白い可憐なクロッカスが、
こんにちは、春よ、といった表情で3日前から咲いて折、
ときおり微風を受けたりすると、花びらを微かに揺れている。

先程、私は昼寝から目覚め、
玄関の軒下でぼんやりと煙草を喫っていたら、
淡い紅色の花に気付き、ヒアシンスが咲いたことを知ったのである。

チューリップは芽を出し、葉を成長させている最中で、
幾種類のチューリップの花が咲く頃は、3月の下旬が好例となっている。


私はクロッカス、ヒアシンス、そしてチューリップの花は、
少女趣味のように感じられ余り好きになれなかったが、
50代を迎えた頃から、それなりに春の彩(いろど)りの便りを愛(いと)おしく思い、
待ち焦がれるようになったのである。



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時は、余りにも早く過ぎ去り・・♪

2008-03-16 06:10:00 | 定年後の思い
私は4時前に目覚め、煎茶を淹れた後、
『文藝春秋』の読み残した特集などを読んだりした・・。

そして、庭先で煙草を喫った後、
居間に戻ると、サイドボードの中にある一葉の写真に目が止まった。

私は小さな写真楯を手に取り、
私達夫婦の結婚式の後の披露宴の写真で、披露宴の最後の情景である。

通例であれば、新郎の父親が参会者の挨拶を述べる光景であるが、
私の場合は父が死去していたので、長兄が代理として、
披露宴の片隅で挨拶をしている時で、
私達五人が写っている一葉である。

家内の母はバラ花束を持ち着物と帯の和服、
家内の父はモーニングコート姿、
私の母はバラ花束を持ち着物と帯の和服、
私は胸元に胡蝶蘭をつけたタキシード、
家内は胡蝶蘭の花束を持ち水色のロングドレスであった。

家内の母、父、私の母は神妙な表情、
私は緊張した面持ち、家内は微(わず)かに微笑んでいるスナップ写真であった。

30数年前の写真であるので、家内の母も40代なりの若さがあった。
そして写真の裏には、私のつたない字で昭和51年3月30日と書かれていた。


私の母は平成10年の早春、家内の父は平成14年の秋に死去し、
3人だけとなったのである。

30数年の歳月が過ぎれば、私はサラリーマンを卒業した年金の身となり、
私達夫婦と家内の母の3人で、年に数回ほどは、
各地で温泉滞在の5泊6日前後の旅行を楽しんでいるのは、
ここ3年は恒例となっている。

最近の私達3人のスナップ写真を見たりすると、
家内の母は77歳の高齢者、私は63歳 家内は58歳となり、
お互いにそれなりの齢を重ねた表情に写っている。

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