夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

白木蓮、そして紫木蓮の想いで・・♪

2008-03-27 08:03:00 | 定年後の思い
東京郊外の調布市に住む私は、買物、散策の折、
自宅の最寄の住宅街を歩くこともある。

3月の初旬の頃から、辛夷(コブシ)の花は少ないが、
純白の木蓮(モクレン)が数多くの家で咲きはじめ、
私は微苦笑しながら、通り過ぎる・・。


30年前頃、私は一軒屋を建てようと、住宅ローンの資金融資の依頼で、
駅前の大手の都市銀行を二行ばかり寄ったのである。

私なりの返済計画書を携えて、銀行の融資担当の方に懸命に説明し、
融資の依頼をしたのであるが、結果として断られたのである。

駅前の二行の銀行から去り、住宅街を落胆しながら、
さまよい歩いたのである・・。

このような時に、ぽっかりと純白の花が見知らぬ家の庭先で見えたのである。


その後、小さな地方銀行で融資を受けて、
私は一軒屋を構え、18年のローンの重荷となったが、
何とか返済ができたのである。

この間、家を建てはじめた後、実家にある紫木蓮があり、
その脇にあった小さな紫木蓮の幼樹を2本貰い受け、
一本は主庭に植え、もうひとつは玄関庭に私は植え込んだ・・。

頼りない幼樹であったが、5年過ぎた頃から、
暗紫紅色の花が咲きはじめた・・。
私は幼年期、実家にあった大きな紫木蓮があり、
この世で初めて美形と感じた想いで樹木であったので、
私はひとしお喜んだのである。


この10年、幹元も10センチ、樹高も高くなり、
私は剪定をしたりしている。

この時節、大きな莟(つぼみ)を数多く枝先があるが、
小鳥が定期便のように飛来し、啄(つい)ばんでいる。

私は半分程残してね、と小鳥を見つめているが、
玄関庭にある方は9割方食べつくしている。
主庭にある方は、私はときおり小鳥を睨(にら)んだりしているので、
2割ほど残っている。


2年前頃、駅前に出た時、融資を断られた大手の都市銀行の二行は合併し、
どうしてなの、と微苦笑している。

そして、私が融資を受けた小さな地方銀行は、
住宅ローンの返済が終えて、10数年になるが、
私はささやかな定期貯金をしている。

コメント
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