「平和がいちばん」の2面に「こんにちは 松田久子です」を連載し始めた。彼女と通して、社会の枚方のあり方を考えてみたい。第1回目を紹介いたします。
松田久子さんは、枚方で生活を始めて30年。枚方市内の障がい児施設が最初の勤務先であり、その後、長尾などの介護職場で働き、現在もケアマネジャーの忙しい日々を過ごしている。そんな彼女へのインタビューを通して、現在の社会や枚方市を考えます。第1回目は「集団的自衛権行使」をテーマに聞きました。
Q.子どものころ、両親や大人から戦争の話を聞いたことがありますか?
両親は戦争が終わった時、それぞれ18、16歳で、青春時代が戦前戦後にまたがっていた世代です。亡き母親が、空襲警報の怖さや配給生活の不自由さを子どもの私に何回も何回も話していました。また兵役経験があり召集先で敗戦を迎えた父親は、戦争のことをあまり語りませんでしたが、昭和天皇がテレビに出てくると何故か悪口ばかり言っていました。戦争に対する明確な批判の声は聞こえなかったけれど、楽しいはずの青春時代が、戦争のために台無しにされてしまった怒りが、心の中にあったのだと思います。
Q.今の政権についてどのように思われますか?
戦後69年が経とうとしているこの時期に、ここまで日本という国の方向性が変えられてしまってよいのかと憤りを感じています。大きな犠牲を払って手に入れることができた平和な日本、日本国憲法に象徴される徹底した平和主義。
社会科の授業で習った『あたらしい憲法のはなし』の一節を今も覚えています。少し引用しますが、「・・・日本の國が、けっして二度と戰爭をしないように、二つのことをきめました。その一つは、兵隊も軍艦も飛行機も、およそ戰爭をするためのものは、いっさいもたないということです。・・・しかしみなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの國よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。もう一つは、よその國と爭いごとがおこったとき、けっして戰爭によって、相手をまかして、じぶんのいいぶんをとおそうとしないということをきめたのです・・・そしてよその國となかよくして、世界中の國が、よい友だちになってくれるようにすれば、日本の國は、さかえてゆけるのです・・・」。
子ども心にとても嬉しい気持ちになりました。今を生きる子どもたちは、きっと今の日本の動きに大きな恐怖心や不安を感じていると思います。今の為政者にこそ、上記の一節をしっかり肝に銘じて欲しいと思います。
Q.介護の仕事と『平和』は結びついていると考えられていますか?
福祉や介護の仕事は、生活に直結した身近な分野だけに公的な援助が削減されれば影響が大きく、今でも、働く職員の賃金は責任の大きさにくらべ低く、正規職員でも結婚して子育てできるだけの余裕がありません。非正規職員となれば、言わずもがなです。平和がおびやかされれば、ますます軍備や兵器が増強され、軍事費にかけるお金が増えていきます。その陰で犠牲になるのは、いつも教育や福祉や介護の分野です。これ以上、切り詰められたらたまったものではありません。
Q.今、どのように行動しようと考えられていますか?
全国の200を越える地方議会で「集団的自衛権行使容認を認めない」意見書が採択されています。枚方市議会も「集団的自衛権行使を認めない」意見書を採択し、平和・市民自治都市として意思表示してほしいとの声を上げたいと思います。
ありがとうございました <インタビュー:おおた幸世>
松田久子さんは、枚方で生活を始めて30年。枚方市内の障がい児施設が最初の勤務先であり、その後、長尾などの介護職場で働き、現在もケアマネジャーの忙しい日々を過ごしている。そんな彼女へのインタビューを通して、現在の社会や枚方市を考えます。第1回目は「集団的自衛権行使」をテーマに聞きました。
Q.子どものころ、両親や大人から戦争の話を聞いたことがありますか?
両親は戦争が終わった時、それぞれ18、16歳で、青春時代が戦前戦後にまたがっていた世代です。亡き母親が、空襲警報の怖さや配給生活の不自由さを子どもの私に何回も何回も話していました。また兵役経験があり召集先で敗戦を迎えた父親は、戦争のことをあまり語りませんでしたが、昭和天皇がテレビに出てくると何故か悪口ばかり言っていました。戦争に対する明確な批判の声は聞こえなかったけれど、楽しいはずの青春時代が、戦争のために台無しにされてしまった怒りが、心の中にあったのだと思います。
Q.今の政権についてどのように思われますか?
戦後69年が経とうとしているこの時期に、ここまで日本という国の方向性が変えられてしまってよいのかと憤りを感じています。大きな犠牲を払って手に入れることができた平和な日本、日本国憲法に象徴される徹底した平和主義。
社会科の授業で習った『あたらしい憲法のはなし』の一節を今も覚えています。少し引用しますが、「・・・日本の國が、けっして二度と戰爭をしないように、二つのことをきめました。その一つは、兵隊も軍艦も飛行機も、およそ戰爭をするためのものは、いっさいもたないということです。・・・しかしみなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの國よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。もう一つは、よその國と爭いごとがおこったとき、けっして戰爭によって、相手をまかして、じぶんのいいぶんをとおそうとしないということをきめたのです・・・そしてよその國となかよくして、世界中の國が、よい友だちになってくれるようにすれば、日本の國は、さかえてゆけるのです・・・」。
子ども心にとても嬉しい気持ちになりました。今を生きる子どもたちは、きっと今の日本の動きに大きな恐怖心や不安を感じていると思います。今の為政者にこそ、上記の一節をしっかり肝に銘じて欲しいと思います。
Q.介護の仕事と『平和』は結びついていると考えられていますか?
福祉や介護の仕事は、生活に直結した身近な分野だけに公的な援助が削減されれば影響が大きく、今でも、働く職員の賃金は責任の大きさにくらべ低く、正規職員でも結婚して子育てできるだけの余裕がありません。非正規職員となれば、言わずもがなです。平和がおびやかされれば、ますます軍備や兵器が増強され、軍事費にかけるお金が増えていきます。その陰で犠牲になるのは、いつも教育や福祉や介護の分野です。これ以上、切り詰められたらたまったものではありません。
Q.今、どのように行動しようと考えられていますか?
全国の200を越える地方議会で「集団的自衛権行使容認を認めない」意見書が採択されています。枚方市議会も「集団的自衛権行使を認めない」意見書を採択し、平和・市民自治都市として意思表示してほしいとの声を上げたいと思います。
ありがとうございました <インタビュー:おおた幸世>