ウィトラのつぶやき

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気になるNHKのオリンピックあおり過ぎ

2014-10-26 08:05:32 | 生活

最近、NHKでのオリンピックに対する期待をあおる番組が多くて気になっている。東京オリンピックの時に新幹線を開通させて大成功した、というような話を繰り返し出して「オリンピックは単なるイベントではなく私たちの生活を変えるもの」という言い方をしている。

元々、日本国内のオリンピックに対する期待はそれほどなく、「ブラジルでも良いじゃないの」と思う人が多くて2016年のオリンピックはブラジルに決まった。その後、NHKをはじめとするマスコミのキャンペーンが功を奏して「日本でオリンピックをやるのも良いな」と思う人が増えて2020年の東京オリンピックが決まった。この時も私は「騒ぎすぎではないか」と感じていたが、東京でオリンピックを開催することが悪いとも思わないので傍観者的に眺めていた。私は政府からマスコミへの要請があったのではないかと思っている。

しかし、最近のNHKのオリンピックへの期待感をあおる報道にははっきりと懸念を感じる。まるで東京オリンピックの時の「箱モノ行政」の再来を期待しているかのように感じられるからである。オリンピックを目指してリニア新幹線を完成させる。オリンピックを目指して第5世代移動通信を開始する、などは箱モノ行政の典型に感じる。これも政府の意向が裏で働いている感じがする。

1998年の長野オリンピックは長野県に大きな発展をもたらしたか、むしろさまざまな設備は負担になったのではないか。最近のオリンピックでいえば北京オリンピックはそれを機会に高速道路や地下鉄を整備し北京市の大発展をもたらしたが、その反面、大気汚染をもたらしている。しかし、日本は北京オリンピック当時の中国のように発展途上国ではない。

2020年の日本は人口減少の真っただ中である。ましてや東京への一極集中が問題となっており、地方拠点への分散を目指しているはずの時期に、オリンピックを目指して箱モノ行政を行うのは明らかに時代の流れにそぐわないと思う。オリンピックのために建てた箱モノがオリンピック終了後には財政負担となって残る可能性が高いと思う。その時NHKは自分たちのあおり過ぎを反省する覚悟があるのだろうか。失敗すれば「行政の無謀な暴走をとがめる」だけの無責任な存在としてオリンピックをあおっているとしか私には思えない。


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