ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

総選挙後の政治をイメージすると・・

2014-11-22 06:32:01 | 社会

本当に解散が行われた。大義なき解散とはさんざん言われていて、批判されている。この解散に対する批判はどんどんやるべきだと思う。しかし、実際の選挙では一番ましな候補者に投票するしかなく、やはり自民党が勝つだろう。安倍総理も過半数が取れなければ退陣と言っているが、過半数が取れないほど自民党が減ることはないと、だれもが思っていることだろう。しかし、自民党は増える可能性は極めて低いと思う。皆がそう思っているだろう。それなのになぜ解散をするのか?

前回書いたように、9月の改造人事の失敗で女性閣僚の金の問題が取り上げられ、いやな雰囲気になってきた。それをリセットすることが安倍総理の狙いだろうと思う。本当にそうなるなら、この解散にも意味があったといえるのではないかと私は思っている。

しかし、選挙が終わって新しい体制で動き始めたときに、昨年から今年初めのような状態のもどるという期待は甘いと私は思っている。第2次安倍政権における野党はここ10年くらいで稀なほどまともで、是々非々で国会議論に応じていたと私は思っている。民主党が与党を経験した効果だと思う。それが今年の後半になって海江田氏が党首を続けるようになって民主党が劣化してきた。維新の会も、みんなの党も分裂した。野党には政権を取れる見込みはなく、批判のための政党に成り下がっていくと私は思っている。

そうすると、新任大臣のあらを探して「政治と金」だとか「SMバーに行った」だとかいうような本質的でない悪口ばかりを探す状態は続くし、むしろ悪くなるのではないかと思う。安倍総理は政策議論ができると思っているだろうが、多分そうはならないと私は思っている。従って、この解散は無駄でしかなかったということになるだろう。

政策に関していえば、安倍総理は消費税再値上げを延期したが、次回の2017年には景気条項を外して消費税を上げると言っている。これはそれまでにはアベノミクスの効果が出ていると信じているからだろう。日本の状況だけを見ればこの判断は正しいと思うが、世界の状況を見ていないのではないかと思う。リーマンショックのようなことが起これば、日本も増税どころではない状況に追い込まれることは間違いない。そのリスクとして中国経済の変調がある。中国経済の変調で世界経済が大きな落ち込みとなる可能性は結構あると思う。こうなった時こそ、増税実行前に解散をして国民の意見を聞いてほしいと思っているが、安倍総理のその度量があるかどうかは疑問だと思っている。

解散するとテレビ各社では街の声を拾って「国民の声」としてインタビューを流している。この街の声を私は全く信用していない。あれは言わせたい人の声をテレビ局が拾っているのだと思っている。探せばどんな意見でも必ず見つかるものである。あれは国民の声ではなくマスコミ各社の意見だと思って聞くことにしている。「自分の生活が苦しいので自分の分野にお金を付けてほしい」という声は情報として意味がない。こういう声が多いのは、そのメディアのレベルが低いことを示していると思っている。



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