8/1~週の日経平均は、前週末の米GDPの内容が予想を下回った事から
ドル売り/円買いの流れとなり、ドル/円は、102円台から100円台へと
円高へ動き、週央には、16000円台まで下落したが、自律反発の流れから
下ヒゲをつけて大台キープすると、日銀金融会合でETF買い増し効果もあり、
先物主導も大きく売り崩さず、週末を迎えた格好だった。
結局、日経平均は、週間で314円下落(↓1.90%)の16254円の大引け。
8月第2週(8/1~8/5)の主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
週末に発表された米雇用統計は、非農業部門雇用者数25.5万人増となる等
予想を上回る結果で、NY株式市場は、大幅高で終了すると共に、為替が円高
是正の102円近くまで戻しており、週明けの東京市場の追い風になります。
国内企業の4~6月期決算はピークを超え、トヨタなど為替レートを円高に修正
減益予想となる中、週末に買われており、円高を背景にした保守的予想の中、
見直し修正の素地が出てきたことは、明るい材料である。
週末のオプションSQを控えているが、リオ五輪開催の序盤中、日本勢の健闘
(金1、銅4)もあり、「閑散に売りなし」で、投資マインドは前向きになる
要素があります。
日経平均、8月第2週(8/8~8/12)レンジは、16150円~16850円程度
を想定しています。
1.8月第2週(8/8~8/12)主なイベントと予定
8/8
日本 日銀主な意見(7/28、29分)
日本 6月国際収支
日本 7月景気ウオッチャー調査
日本 五洋建設、沢井製薬、ハーモニック 各決算
日本 天皇陛下 「お気持ち」表明
米 7月労働市場情勢指数
米 アラガン、バークシャー・ハザウェイ 各決算
中国 7月貿易収支
独 6月鉱工業生産
8/9
日本 7月工作機械受注
日本 清水建設、リクルート、ダイフク、リロHD 各決算
米 第2四半期 労働生産性
米 国債入札 3年債(240億ドル)
米 マイラン、ウォルト・ディズニー、コーチ 各決算
中国 7月消費者物価指数
中国 7月生産者物価指数
独 6月貿易収支
8/10
日本 6月機械受注
日本 7月オフィスビル空室率(三鬼商事)
日本 6月第3次産業活動指数
日本 長谷工、テンプHD、そーせい、ヤオコー 各決算
日本 ドローン活用セミナー(サンケイプラザ)
日本 エルニーニョ監視速報
米 国債入札 10年債(230億ドル)
米 ラルフローレン 決算
NZ 中銀政策金利発表
8/11
日本 休場(山の日祝日)
米 新規失業保険申請件数(~8/6までの週)
米 メーシーズ 決算
米 国債入札 30年債(150億ドル)
8/12
日本 MSCI指数 定期見直し発表
日本 オプションSQ算出日
日本 マブチ、電通、東芝、日本郵政、青山商事
米 7月小売売上高
米 7月生産者物価指数
米 7月ミシガン大学消費者信頼感指数
米 JCペニー、エヌビディア 各決算
中国 7月小売売上高
中国 7月鉱工業生産
中国 1~7月固定資産投資
独 第2四半期GDP速報値
EU ユーロ圏6月鉱工業生産
2.NY市場、為替/債券 各結果(8/5)
今日のNY為替市場、NY時間の朝方に発表になった米雇用統計が予想以上に
強い内容となったことでドル高が強まっている。きょうの米雇用統計は、失業率
こそ予想よりも高かったものの、非農業部門雇用者数は25.5万人増となるなど、
その他 数字は現状であれば満点であろう。失業率については労働参加率の
上昇が要因の一つとも思われ、ネガティブは話ではない。市場は年内利上げ期待
を高めており、CMEがFF金利先物の取引から算出しているFEDウォッチでは、
年内までの利上げ確率を前日の32%から46%まで高めている。
ただ、9月となると、まだそこまでは強気にはなれない。米雇用統計の発表に隠れ
てしまった感があるが、同時刻に6月の米貿易収支が発表になっていた。予想より
赤字が拡大しており、3ヵ月連続の赤字拡大となった。これを受けて第2四半期の
GDPは下方修正される可能性も指摘されている。速報値は前期比年率換算で1.2
%だったが、もしかすると、1%を下回る可能性も出てきている。
雇用は力強いが、低成長では利上げは難しいものと思われる。せめてFRBの長期
見通しである2.0%超は見たいところではある。
ドル円も買戻しが強まった。終盤には101円台後半に伸び悩んだものの、一時102円
台まで上昇している。円高のブレーキが無ければ来週以降、103円付近までの上昇も
期待できそうな流れではある。しかし、日銀に対する不透明感もあり、円高を志向
する向きも多い。ファンド勢からは上値での戻り売りも出ているものと思われる。
ユーロドルは売りが強まり、米雇用統計発表前の水準から100ポイント下落し、1.10
50近辺まで一時急速に下落した。後半にかけて1.11台まで戻す場面も見られたが、
それ以上は上値を抑えられている。10日線と21日線のゴールデンクロスも示現
するなど、テクニカル的にはリバウンドのサインも出ている。週初には一時1.12台
まで買い戻されていたが、過熱感も出ていたことから、週央から戻り売りが強まっ
ていた。きょうの下げはかなり冷や水を浴びせられた格好となったものと思われ、
目先は1.10台を維持できるか注目される。http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=325368
米国債利回り
2年債 0.722(+0.079)
10年債 1.589(+0.088)
30年債 2.316(+0.062)
期待インフレ率 1.510(+0.034)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、利回りは大幅上昇。この日発表になった米雇用統計が予想を
上回る強い内容となったことで、景気の先行きに安心感が広がっている。非農業部
門雇用者数は25.5万人増とベンチマークである20万人を2ヵ月連続で上回った。
前回分も更に上方修正され、春の弱いデータを完全に払拭している。これを受け
市場は利上げ期待を高めた。
10年債利回りは1.58%台に上昇し、政策金利に敏感な2年債は0.72%まで上昇し、
年内1回の利上げを織り込む水準を回復している。
2-10年債の利回り格差は+87(前日+86)http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=325366
3.NY株式市場 結果(8/5)
NY株式5日
ダウ平均 18543.53(+191.48 +1.04%)
S&P500 2182.87( +18.62 +0.86%)
ナスダック 5221.12( +54.87 +1.06%)
CME日経平均 16430 (大証比:+220 +1.34%)
今日のNY株式市場でダウ平均は大幅高となり、S&P500やナスダックは最高
値を更新している。この日発表になった米雇用統計が予想を上回る強い内容と
なったことで、景気の先行きに安心感が広がっている。非農業部門雇用者数は
25.5万人増とベンチマークである20万人を2ヵ月連続で上回った。
前回分も更に上方修正され、春の弱いデータを完全に払拭している。
これを受け市場は利上げ期待を高めている。しかし、あくまで年内の利上げで、9月
利上げまで見込む向きはまだ少ない。先週発表になった米GDPの弱さが期待に
ブレーキをかけているようで、インフレも2%を下回る水準が続いている。
ただ、株式市場にとっては景気が底堅いものの利上げ期待が高まらない状況は好
都合。ほぼ全面高の展開となっており銀行株が特に上げを先導した。
銀行株については米雇用統計が強い内容で、年内の米利上げ期待が高まったが、
一方で9月利上げには慎重との見方も根強い。米国債市場で長期金利は上昇して
いる一方で、短期金利は抑えられている格好で、銀行の金利収入拡大が見込まれる。
また、債券市場に方向感が出れば、第2四半期の決算でも好調だった債券トレーディ
ングの増収も期待される。何よりも最近では銀行株は景気敏感株の位置づけが強い。
ダウ採用銘柄ではメルクが大幅高となったほか、JPモルガンやゴールドマンなども
上昇。一方、ベライゾン、P&Gが軟調。
メルクの大幅高については、幅広く拡大が期待されていたブリストル・マイヤーズの
がん免疫治療薬「オプジーボ」の臨床試験が失敗に終わったことが明らかとなり、
オプジーボの競合薬「キートルーダ」を製造するメルクが上昇した構図。メルクは
2009年以来の大幅上昇となった。ブリストル・マイヤーズは大幅安。
ナスダックも大幅高。アップルやアルファベット、ネットフリックスが上昇。好
決算を発表したプライスラインが商いを伴って上昇。
クラウドのラックスペースが大幅高。米資産運用のアポロ・グローバルと買収に向けて
協議を行っていることが明らかになった。報道によると、アポロが目指す買収価格は
35億ドル超だという。ラックスペースは戦略的選択肢としてアドバイザーにモルガン・
スタンレーを起用しており、身売りの可能性を探っていた。ただ、報道では買収が実現
するかどうかは未知数だと伝えている。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=325364
4.NY市場、原油先物9月限/金先物12月限 各結果(8/5)
NY原油先物9月限(WTI)
1バレル=41.80(-0.13 -0.31%)
ブレント先物10月限(ICE)(終値)
1バレル=44.27(-0.02 -0.05%)
ブレント-WTI 2.47
5日のNY原油先物期近9月限は反落。ショートポジションの巻き戻しなどによる
安値修正の動きは続かず、高水準な米原油在庫など供給だぶつき懸念や、ドル相場の
上昇などが重しとなった。
9月限は、夜間取引では7月の米雇用統計が強い結果となったことを受け、期近
ベースで7月28日以来の水準へ強含むも後が続かず、立会い開始後は戻り売りへと
転じた。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=325360
NY金先物12月限(COMEX)(終値)
1オンス=1344.4(-23.0 -1.68%)
5日のNY金先物相場は反落。7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が事前予想を
大きく上回り、平均時給も予想を上回る伸びとなるなど予想以上に強い結果となった
ことや、ドル相場が大きく上昇したことが嫌気された。
12月限は、7月の米雇用統計発表後は利益確定の動きなどに押される格好となり、
一時、1342.1ドルと1週間ぶりの水準まで大きく下落した。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=325355