スニーカー履いて

‘猫’も歩けば・・・今日はどんな出会いが?

逸見浄水場

2009-06-19 | 横須賀・三浦

博物館の方の案内で、逸見浄水場を初めて見学しました。

この施設は、旧海軍が工廠拡張に伴う水源確保のため
1912(明治45)年~1921(大正10)年の歳月をかけて完成、
戦後 横須賀市に移譲されたものです。

横須賀から53km離れた神奈川県愛甲郡半原から
電力などは使わず、70mの高低差を利用して水を運び、
4日かけて9,800t/日を浄化するという施設ですが、
戦後の人口増による水需要の急速な増大と水源地の
水質の変化などによって、現在は休業しているとか。


坂道を上っていくと           眼下に逸見の街並み
    

坂を上りきったところに浄水場はあります。

インターホンで来訪を告げると、開門されます。
    

総合センターの建物内で職員の方の説明を受けました。


「建物内の展示物」
江戸時代の木管            市最古の水道管
    
木管は、長さ1.7m 外径22cmの四角柱に直径10cmほどの
穴をあけ、沢水を集めて流したもののようです。
土管の方は、明治9年造船所~走水水源 7kmに敷設された
口径5インチの常滑焼の水道管です。


「浄化施設」
水源地から送られてきた水は、この「着水井」に集められ

「緩速ろ過池」の砂地でゆっくりろ過され



    
「調整室」
    
殺菌・消毒して「配水池」に貯えられます。

「配水池管理室」
19世紀にウィーンで始まったセセッション(分離派)という
建築様式で、歴史的様式を乗り越えようという当時の世界
最新様式を取り入れた興味深い建築遺産であることから、
「調整室」と共に国登録有形文化財に指定されています。
    


「水道の歴史散歩道」
敷地内には、明治以降 約1世紀の横須賀水道史に
係わる機材などがオブジェのように展示されています。

「仕切弁」


「点検ハッチ」




「セグメント」と「シールドマシン」




「多重配管システム」


「海軍地上式消火栓」
地中に埋設される以前の時代のものです。
    

「竜頭栓水飲み」
各家庭に水道が普及する前、町の角々に置かれた共用水栓。



なお、少し離れたウェルシティ前の広場にも
軍の水道関連の遺物が展示されています。
ご存知でしたか? 
   



普段目にすることのない、というよりあまり関心がなかった
施設の見学でしたが、歴史的に貴重なものであることを
知りました。海軍の威光のスゴさもあらためて。

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2 コメント

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いつも好奇心満開 (kikyo)
2009-06-20 14:18:28
夜猫子さんの好奇心満開という見学になっていますね。
(わが家の近くにも小さな?浄水場がありますが、見学したことはありません。)

「水道の歴史散歩道」というのは、ユニークで楽しそうだし、町にあったという共用水栓も珍しいですね。
見るだけでも楽しめそう。

わたしの昨日の出会いは、周りにジョギング用の歩道がある静かな別所沼と「花と緑の散歩道」という桜並木とアジサイだけの約2kmの遊歩道でした。
別所沼はさほど大きな沼ではありませんが、まわりにメタセコイアがとても多くて冬の景色もよさそうです。
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野次馬の目 (夜猫子)
2009-06-21 20:12:32
以前から興味があった「逸見」の見学と聞いて興味津々の野次馬精神で参加して
みましたが、子供の頃の社会科見学みたいで結構楽しかったです。
個人ではなかなか見る機会がありませんしね。

散歩道のアジサイはちょうど見頃できれいだったでしょうね。
でも、最近の雨はシトシトではなくザアーっと降ることが多いので、
アジサイも戸惑っているかもしれませんね。
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