今回の愛媛の地震の震源は南海トラフの深層部だから、広い意味で南海トラフ領域の地震といえる。
台湾の地震も南海トラフの延長上(フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界)である。
実際、人々は”すわ南海トラフ地震”と色めき立ったが、予想されている南海トラフ(東海・東南海・南海地震の震源域)の動きは見られない。
言い換えれば、なんでも「南海トラフ」に結びつけようとするのは、それしか頭にないからだ。
東日本大震災の前、”東海地震”しか人々の頭になかった時に、私が「南海トラフ」の危険性を主張したら、一笑にふされたことがあった。
人々の地震に対する意識ってそんな程度(マスコミ依存)である。
例えば、今回の震源域は、日本最大の活断層である”中央構造線”の近く(南側)であり、それにストレスを与えているかもしれない、と考えられないだろうか。
和歌山〜四国を貫通する中央構造線に沿って震度2ー3の地震が一定の頻度で起き始めている※ことに注目している人はいないようだ。
※追記:記事をアップした2日後の4月21日朝、中央構造線沿いの紀伊水道でM3(=震度)の地震が発生。さらに同日21時の遠州灘(伊良湖岬沖)の地震(M4.2)も中央構造線沿い。かように中央構造線沿いに震源が東進している。
今後起きる地震は「南海トラフと首都直下の2つだけ」(マスコミがこの2つしか扱わないから)と思い込んでいる人たちに対して、熊本地震・能登半島地震などが、その思いが間違っていることを証明しているのだが、思い込みの強さは簡単には改善できない(しかも首都直下地震を関東大震災をもたらした相模トラフの地震と勘違いしている人もいる)。
内閣府の中央防災会議がどのような地震を想定しているかは『防災白書』で公開されている(ネットで閲覧できる)のだが、それを無視しているマスコミに情報支配されている人は、居住自治体のハザードマップすら見ないようだ。
実際、大学で防災のゼミをやっているのだが、今年の受講者17名のうち、居住自治体のハザードマップを私が求めるまで見たことのある学生は1人もいなかった。
本気で(自分の頭で)防災を考えている人がいかに少ないか…
長野の露頭に10年程前に行った時は綺麗な2色でしたが(クリーニング直後だった?)、最近のSNSの投稿で混ざったような色になっていたのが気になりますし、場所によっては崩れてきているそうです。
地震と関係ないかもしれないですけど(^_^;)
もう1点、防災意識ですが、我が家は、私が阪神を経験したので非常食の用意や防災マップ確認等しますが、子どもと夫は「ヘェ~」という程度です。
経験していないと難しいのかもしれません。
人間って、何故か“自分は大丈夫”と思っているので。
1mmでも違うと結果は違うのですが。