昨日観た「天気の子」(新海誠作)のヒロイン天野陽菜は、映画の中で”100%晴れ女”として活動した。
すなわち周囲が雨でも、自分の居る狭い範囲だけ短時間ながら雲を散らせるパワーをもっていたのだ。
この件(くだ)りを見ていて、これってありえるという話を思い出した。
高藤聡一郎という仙道の大家が著した『現代中国の仙人』(大陸書房)に、気象制御(雲散らし)ができる仙道の達人が紹介されていたのだ。
それによれば、ある台湾の仙道家は、大悲咒(大悲心陀羅尼)を唱えることで、頭上の雲を散らすという。
これを読んで、私もさっそく毎朝あげているお経を「般若心経」から「大悲心陀羅尼」に変更した(もちろん仙道のトレーニングも欠かさない)。
また、フロイトの弟子だったライヒは、オルゴン・エネルギーなるものが雲を作ると主張して、雲の生成を制御する装置を開発したという。
私はすでにオルゴン・エネルギーが出入りする装置をとある筋から購入している。
かように準備が整った私こそ、気象制御ができる気象予報士、「100%晴れ男」になれるかもしれない(なれたら、1回5000円で商売しようか)。
もう少し真面目に話すと、厚さが10000mもある積乱雲は無理だが、高度300mほどの低層にかかる薄い層雲程度なら人間によって制御できるかもしれない。
たとえばスキー場のゲレンデの真上だけ雲がないことがよくある。
あれは雪原のアルベド(反射光)の効果だろう。
逆に、環状八号線の真上にだけ雲が連なることが知られている(「環八雲」)。
これは南と東から風が収束する位置にある環八に、そこを走る車から出る排気ガスが雲の核となる粒子を供給しているからだ。
雲を作る(雨乞)よりは、在る雲を散らす事の方が容易だと思う。
風(空気圧)で吹き飛ばすか、熱で空気を暖めて相対湿度を下げれば雲が蒸発するから。
さて私は自分が「天気の子」になる(というには年齢がミスマッチだが)道があるだろうか。
「天気の子」天野陽菜と同じ田端の近くに住んでいるし(区は異なるが)。
いずれにせよ、毎朝 大悲心陀羅尼は唱えることにする。