今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

二子玉の玉川大師

2023年10月01日 | 東京周辺

10月1日(都民の日)を迎えたが、まだ暑くて山に行く気になれない(汗びっしょりになる)ので、近場の行き先を探していたら、二子玉(にこたま)にある玉川大師・玉眞院は地下洞窟の仏像群で有名なことを失念していたことに気づいた。
より正しくは、行った気になっていたが、訪問先の映像記録・記憶が全くなく、実際には行っていないという結論になった(かくも人間の記憶っていい加減)。
すなわち、都内の仏像探索の寺の中で行き忘れていた。


田園都市線の二子玉川(ふたごたまがわ)で降りるのは、この地から多摩川に注ぐ野川を歩いた時以来(→野川を歩く1)。
ここは世田谷区の西南端で東京23区の端っこという”場末の地”だったが、再開発が進んでむしろこのあたりの中心地に変貌した所。

まずは腹ごしらえと、事前に「二子玉川 ランチ」で検索したら、1000円越すおしゃれな店ばかり。
その中で1000円切る五目焼きそばがある町中華を目指して駅前のビルを通り抜ける。
※:私の選択肢からラーメンが消えて久しい

古い商店街に出たところにあるその店には少なくない人数の行列が。
やっぱり地元民はこういう所に並ぶんだ。
だがそのため私は昼食にありつけず、かといって商店街の店で昼時にガラガラの店に入るのも気が引ける。
店を探して歩いているうちに、玉川大師に着いてしまった(写真)。


靴を脱いで堂内に上がり、中の人に言われるままに、本堂内陣に沿って歩いて薄暗い中、本尊(大日如来)や不動明王などを拝む。
そして地下霊場の説明書きを読んで、500円払って、サンダルに履きかえて、暗い階段を降りる。
この地下霊場は、大日如来の胎内であり曼荼羅でもあるという。
中は文字通り”真っ暗”で、善光寺の戒壇巡りを思い出す。
右手で壁に触って、それに沿って暗闇を進む(幸い天井は高いようで頭をぶつける心配はない)。
やがて、薄明かりの空間に達し、そこからは、四国八十八ヶ所と西国三十三ヶ所の霊場を示す弘法大師像・観音像を中心とした石仏群がひしめく。
それぞれの石像の前にはリンやガンモモがあるので、適当に間を開けてそれを鳴らす。
ある場所では、釈迦の大きな涅槃像があり、天井もしっかり模様が彫ってある。
自宅にもある愛染明王や吉祥天像の前では覚えている印を結んで真言を唱えた。

最後に階段を上がって本堂に出る。

洞窟内は撮影禁止なので、堂外に出てカメラ(ライカ!)のシャッターを押したら、知らぬ間に考えられない設定になっていた(どこかのボタンの押し間違い程度でなる設定ではない)。
考えられない設定なので、その設定を解除する手順がわからない。
※:シャッターを押すとピント調整しながらの動画撮影になってしまう。もちろん通常の動画撮影のボタンは別にある。ここに揚げた写真はアプリでその動画から静止画にしたもの。

デジカメを含む電子機器は霊がいたずらをするという(霊は電磁波として存在しているためらしい)。
私は、かように寺とかをよく巡るので、そういう機会に遭いやすいのかもしれない。→文末の追記参照


そのカメラのまま、地元鎮守の瀬田玉川神社を参拝し、隣の慈眼寺はに行くと山門の四天王像が現代芸術家の作品だった。
そこからスマホのナビを「静嘉堂文庫」に合わせて、その指示通りに住宅街を進む。

そしたら「旧小坂家住宅」という公園風の所に出たので、寄り道して中に入ると、立派な民家があり、ご自由にお入りくださいと書いてある。
玄関の扉を開けると、中から私よりやや年上そうな女性が出てきて、屋内を説明するという。
それに甘えて、靴を脱いでまずは和室の居間で説明を受ける。

この家は、小坂順造という長野市出身の実業家の別荘で(本宅は都心)、高台から多摩川と富士を望む景勝の地で、建物自体も和洋折衷で意匠を尽くしている(区指定有形文化財)。
順造の3人の息子(善太郎、善次郎、徳三郎)はいずれも政治家となり(大臣経験)、長女は美濃部亮吉元東京都知事の妻となった(後に離婚)。
※:コメントの指摘を受けて訂正。そもそもこの三男がここを地盤に議員になり、運輸大臣にまで登り詰めた。

敷地には土地の高低を生かした回遊式の庭園もあり、今は区が管理して案内付きながら無料だが、庭を整備すれば入場料を取ってもいい所だ(世田谷にはこういう邸宅が多そう)。

ただそこの人がいうには、今は静嘉堂文庫は閉まっており、公園自体も日曜は入れないという。
それを聞いて静嘉堂に行くことは諦め、ナビを二子玉川駅に変更した。


駅周辺であらためてランチの店を探したが、私が求める駅そば・町中華レベルの店(1000円未満の単品で済ませられる)がなく、諦めて帰ろうと田園都市線の改札に入ると、なんと改札内に「渋そば」を発見。
「渋そば」は渋谷駅で必ず利用した駅そば。
なるほど渋谷から出る東急線沿線は「渋そば」があるのか。
※:小田急線沿線は「箱根そば」。京王線沿線は「深大寺そば」に統一してほしい。
迷わず店に入り、ちくわ・かき揚げのW天そばを注文。
ここの存在を知っていたら、往きの改札を出る前に寄っていたのに。

これで安心して今後も二子玉に来れる。

おっと、その前にカメラの設定を直さなくては(→とりあえず「初期設定に戻す」メニューを選んだ)。
追記:改めてカメラを見直したら、本体上面に押したことのない小さなボタンがあり、それを押すと上記の設定になっていた。要するに無自覚での操作であって、霊の仕業ではなかった。



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2 コメント

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Unknown (k)
2023-10-10 04:15:01
順造の三男は「徳三郎」です。
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Unknown (山根)
2023-10-10 21:40:05
kさん、訂正ありがとうございます。
参照元(http://www6.plala.or.jp/guti/cemetery/PERSON/K/kosaka_ju.html)の誤記をそのまま鵜呑みにしました。そもそも三男で「太郎」はないですよね。本文も訂正します。
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