今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

台風接近”前”に悪化する気象病

2023年06月02日 | 健康

気象病、すなわち天気の変化によって発生する体の不調は、天気の変化、とりわけ気圧の変化度に対応すると思われていた。

ところが実際には、台風接近時などの気圧が大きく降下する半日前に症状が重くなる人が多いようだ。

なので、気象病の人は、天気の変化を”前もって”感じることができ、天気予報より正確だ、と言われたりする。

論理的には、環境の変化度が身体ストレスとなり、身体症状の重さに比例すると考えて不思議はない。

ところが、現実(データ的)には、急激な変化前のある種の安定期に症状が出て、しかも変化時よりも重い。

「天気痛」(気象病の下位概念)の研究者・佐藤純氏によると、患者は、大きな気圧変動ではなく、0.5hPa程度の「微気圧変動」で症状が出るという。
すなわち、変動の大きさよりも変動のスピードが問題らしい。

気象病は内耳の気圧センサーである前庭神経が発生元と言われていて、症状は乗り物酔い的で、また乗物酔い止めの薬が有効だという。
確かに、乗り物酔いも、大きいカーブより、細かいカーブの連続の方がなりやすい気がする。

「環境の変化がストレッサーとなる」という命題だと、変化量がストレスの度合いに比例すると考えがちだが、変化量よりも変化速度に適応するほうが辛いのかもしれない。

ただ微気圧変動は、天候悪化でなくても日常的にあっておかしくない。

気象病で苦しむ同僚は、自分のいる場所の天気よりもっと広範囲の天気変動に反応するという。
すなわち、ピンポイントでの変化というより、その地を囲む大気場の変化に反応するということ。
これは地上天気図よりも、その変化の原因を示す上空5000m付近(500hPa)の高層天気図に対応しているようなものだ(たとえば台風などの進路は、この場の気圧配置で予想される)。

微気圧変動の影響を緩和するには、ヘッドホンを着用し、ときたま口で息を吸うとどうだろう。
すなわち、外耳からの気圧変動を緩和し、耳管の圧を調整するのだ。


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