夏の日傘が男性にも広まりつつあり、「日傘男」の先駆けとしては喜ばしい限りだが、トラブルも発生しており、日傘の正しい差し方について改めて論じたい。
日傘は、太陽光線を遮るためのものだから、常に太陽に向かって差す。
なので、道を曲がるたびに角度を変える。
そして、できるだけ体の日陰部分を多くするため、頭が傘の内側に当たるほど低く差す。
要するに、路面の自分の影をチェックして、自分の身体ができるだけ傘の影から出ないようにすればいい。
ところが、そうやると、通行人とぶつかる可能性が出る。
雨天だと双方とも傘をさしているので、ぶつかるのは傘同士なのだが、日傘の場合は、傘の端の尖った先が、傘を差していない通行人に当たる。
すなわち、日傘を差している側が加害者となる恐れがある。
私は身長があるので、通行人とすれ違う時は、日傘を高く掲げることで、人同士のすれ違いにするが、相対的に身長が低い女性の場合、目深に差していると通行人にぶつかり、傘の先が相手の目に当たる恐れがある(ウチの学生が通学路上でそうなった)。
そもそも日傘はいつも角度を気にして差すべきものなので、ボーッと垂直に差したまま歩くことがないはず。
そういう場合、高く掲げるより、傘を通行人の反対側に傾ける「傘かしげ」という作法(悪名高き”江戸しぐさ”で有名)を勧める。
あと、傘を開く時は、上に向けた状態で差さず、先を下に向けて開いてから上に差すこと。