今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

文京の梅巡り

2019年02月24日 | 東京周辺

昨晩は脊椎の手術をした姪(11歳)の退院祝いのパーティをやったせいで、
今日日曜はゆっくり起床。
朝から晴天で暖かいので、洗濯と布団干しをした後、近場(文京区内)の梅を観に行く事にした。 

梅は旧暦の冬至を過ぎ、新暦の立春を過ぎて、春一番が吹く頃から咲き始める、正に春の使者。
可愛い春の魁(さきがけ)を愛(め)でに行きたい。 

まずは小石川後楽園
江戸城外濠・神田川沿いの水戸藩邸に光圀が完成させた庭園で、
国を代表する特別史跡・特別名勝なので、ここを私は”文京の三名園”の1つとしている(他は駒込六義園、小石川植物園)。
いつもは入園料300円だが、今年は新天皇即位を記念して無料となっている。
園内の北東の一画に梅林があり、梅林に特化した案内図を渡された。
その案内図の裏には、それぞれの梅の木(株)の品種名が写真入りで一覧(36種)になっている。

まぁ庭園の一画なので、梅林といっても面積は狭く、案内図の裏を参照しながら梅の木をそれぞれ個別に観賞する感じ(写真は「浜千鳥」という品種)。
豪快さはないものの、日本庭園の箱庭趣味に合っている。 

今日は梅見が目的なので、梅を見たら出口を目指し池の内周をまわって出た。
庭園自体はいいのだが、都心部の庭園に共通する欠点として、庭の背後に建つビル群が興を削がれるのが残念。
その中で東京ドームのビッグエッグだけは固有の”奇観”として許せる感じ。
つまり建物それ自体が鑑賞に値する造形美をもっていればいいのだ。

さて「後楽園」から地下鉄を乗り継いで「湯島」で降りる。 
湯島天神の白梅を観るためだ。

湯島天神では神輿も出ていて祭りで混んでいる上に、本殿前はいつものように参拝者が行列。
受験シーズンが終っていないこともあって(明日は国立大学入試)、
合格祈願と梅見客でごった返している。

ただし受験客は本殿のお参りと絵馬の購入が目的で、梅見客の目的は本殿周囲の梅の木なので、境内ではうまく分離している。
湯島天神は、天満宮の本社ではないが、東京いや関東を代表する天神社として一番の(同じ東京の亀戸天神よりも)人気なので、
私は”文京の三名社”に入れている(他は、地元オリジナルの根津神社、地名にもなっている白山神社)。
混雑しているが、幸い白梅が咲いていて、写真の被写体になれる。
梅の本数はたいして多くないが、ここの梅は枝の折れ曲がり具合が浮世絵のそれを彷彿させ(写真)、女坂で背景に灯籠などを入れれば、江戸情緒のある梅の写真を撮れる。

屋台のたこ焼きを食べ、梅祭りの会場で昆布茶をもらった。
ここの名を冠した梅酒が売っていて、試飲させてもらった。
なるほど、今の時期は家でも梅酒を味わおうと思った。
ただしスーパーにある安物でいい。 

かように、東京区部の梅は郊外の梅林と違って箱庭的なものだが、
梅の花自体は同じなので、間近で白・紅・緋の3色と枝垂れ梅を観れば、それで満足できる。