我が勤務先の学園長が元日に亡くなった。
後期授業と入試が終って一段落した2月16日(土)、その学園長の学園葬が、名古屋城を臨むホテル名古屋キャッスルで執り行われた。
私がこの学園に奉職する時、最後の面接を受けたのが学園長(当時は理事長)だった。
定職のなかった私を正規に雇ってくれた最初で最後の恩人。
なので、個人的な思いもこめて学園葬に参列した。
といってもホテルでの”お別れ会”なので、喪服ではなく、「平服」の指定。
私は儀式用の礼服はあるが、日頃はスーツを着ないので、逆に平服(ダークスーツ)に戸惑った。
幸い大昔に買ったネイビーブルーの上下がなんとか今でも着れるので、あとはあえて地味なネクタイを近所で買って、どうにか「平服」をしつらえた。
会場のホールには祭壇の花の上に故人の写真が大きく飾られている。
現理事長は弔辞の途中に感極まった。
形式的な言辞で終るよりよい。
参列者はそれぞれ祭壇に菊の花を捧げる。
それで終るものと思っていたら、隣のホールに立食が用意されていた。
帰京するので、一口だけいただこうと思っていたら、すでに退職した元同僚を発見。
立食を忘れて、ソファーに座ってつもる話しに花(今回は菊花)を咲かせた。
確かに見渡すと、退職した人たちがたくさん来ている。
こう言ってはなんだが、法事って、懐かしい人との再会の機会を与えてくれる(結婚式もそうだが)。
故人が人々を集めてくれるのだ。
これもまた、故人からの恩恵といえる。