生きている間に一度は経験したい事って、誰でも幾つかはあるもの。
寡欲な私にとってはそれは、①自民党以外の政権の誕生、②大洋ホエールズ(もしくはその後継球団)のペナント優勝の二つくらいで、幸せなことにいずれも経験できた(①は結果的には嬉しくなく、②によってプロ野球への興味が消えた)。
高校野球甲子園大会で、優勝旗が”白河の関”を越す、というのは個人的にはこれに該当しないが、世間、とりわけ東北地方の人たちにとっては100年越しの悲願となっている。
もちろん、私とて人生でたった一度経験するかしないかの場面に遭遇すれば、わくわくするものだ。
しかもその全員が地元出身者たちであれば、この思いの純粋性が高まるというもの。
そんなわけで、今日はやるべき事を昼過ぎまでに終えて、午後二時からは家のダイニングのテレビの前に陣取った。
しかし、結果はご存知の通り。
いや、その前に、5回の裏の時点で観るのをやめた。
世間の”悲願”がまたもお預けとなったのは、他人事ながら残念だ。
なにしろ、ノンアルコールビールを祝杯のために買っておいたから(自分の悲願だったら、最低でもヱビスビールだが)。
こうして思うと、あの横浜高校の松坂大輔は超人的だった(その当時もたまげた)。
ただ成長途中の高校生の身体を酷使するのは反教育的ともいえる。
そもそも野球って、投手の負担がアンバランスに重過ぎるヘンなスポーツだ。