今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

錯覚経験

2016年07月13日 | 心理学

宿での明け方、壁に目をやると、クワガタ虫ほどの大きな虫が壁に止っているのが見えた。

長い足を動かして、ゆっくり移動している。

窓は閉め切っていたのに、どこから侵入してきたのか。

壁に停まっているままならいいが、こちらに飛んできたらいやだなと思いながら、また眠りについた。

そしてまた目が覚め、壁に目をやると、あいかわらずその虫が足を動かして移動しているのを見た。

やっと起床して、壁に近づいてよくみると、虫に見えていたのは、絵を懸けるフックだった。

それが虫の胴体に見えたのだ。

だから、足に相当する部分は本来存在しない。

見たモノを一旦虫と認めると、長い足が見え、足を動かして虫が移動しているように見えたのだ。

存在しないモノが見え、しかもそれが動いて見える。

虫だという思い込みが脳内のトップダウン処理によって、虚構の視覚が構成される…。

これほどリアルな錯覚経験ははじめてだ。